通信制高校ルネサンス高等学校

■教育ボドゲ6 言語的能力を鍛える

ルネサンス高等学校

■教育ボドゲ6 言語的能力を鍛える


 ここからは、「教育としてのボードゲームの分類」からいくつかのゲームを紹介してみたいと思います。いくつかは、新宿代々木キャンパスに常設してあるものですが、いくつかは自分が所有しているものや、遊んだことがあるものも紹介します。

 今回は、「言語能力を鍛える」ゲームです。

■ワードバスケット

ファイル 2018-01-18 12 32 02.jpeg
 お題から始まって、自分の手札で終わる言葉を探していきます。つまり、始まりと終わりが決まっているしりとりです。
 探してみると、世の中には「ン」で終わる言葉が多いと感じしてしまいます。
 本来はリアルタイムに行うものなのですが、個人差がはっきりと表れるため、順番制にして、自分が思いつかなければパス、というやり方に変えて実施しています。それでも難しさもあって人気はそこそこです。
 知っている言葉、地名、名前などを総動員して考え込むゲームです。

■キャットアンドチョコレート
 お題で何か困ったことがおきるので、手札の役にたたなそうなものをむりやり理屈をつけて解決し、その解決法に納得がいったかを投票で決めるというものです。本来のルールだと二つの陣営に分かれて戦うのですが、そのルールを使わず、個人戦にしています。
 1~3枚のカードに書かれた言葉から、解決策を表現し相手を納得させることができるかを考えることになります。

■ワンスアポンアタイム(所持のみ)
 自分の手札に書かれた単語で物語を作っていくゲームです。
 相手が話しているときに、相手の話にカードで介入して物語をのっとりあいますが、それまで話したことと矛盾するような物語を語ることはしてはいけない決まりになっています。そして、自分の持つエンディングに近づくように物語を話していきます。
 すごく好きな人と、全然好きでない(苦手な)人が分かれやすいゲームです。断片的な単語から、物語を話していくという力が試されます。

■たほいや(所持のみ)
 広辞苑にでてくる不思議な言葉を親が提示し、その意味を子が想像して書き、どの選択肢が広辞苑のもので、どの選択肢が他の人が書いたのか当てていくものです。親は、広辞苑に書かれた意味をそのまま写していきます。
 広辞苑は、現在第七版が最新版ですが、版を重ねるごとに使われなくなってしまった言葉は消えていき、「ブラック企業」のような新しい言葉が増えていっています。たほいやにおいては、プレイヤーの誰もが知らない言葉である必要があるため、第四版以前の版を利用するのがおすすめです。広辞苑に含まれている言葉の潤沢さ、多様さに驚くとともに、他の人に「広辞苑に書いてありそうだな」と思わせる短文を書くことを求められます。なお自分は祖父母の家にある第二版を譲り受けています。

 言語能力に関するゲームは、日本語を扱うために日本で作られたゲームが幅をきかせています。海外で作られた言語能力が必要な作品は、日本には入ってこないことも多いのです。
 同人作品「いろはことば」、資金調達サイトのキックスターターで作られた「フォールオブマジック」も素晴らしい作品なのでいずれ生徒たちに紹介できないかと思っています。

ひとつ前の記事:■教育ボドゲ5 数値にならない「学習するための能力」

デジタルパンフはこちら デジタルパンフはこちら

デジタルパンフレット

学校案内パンフレットを今すぐWebでチェック!


最新の記事