アート&サイエンスコース
2015.09.04.Fri
スーパーサイエンスコースでは、「創作学習」という新しいカテゴリーを作り出し、小説など文学作品を作り出すことをモデルとして導入してみました。これは今後、幅広く工学系の工作技術(例として、レゴ社のマインドストーム)から企画立案などのコンセプトづくり(例として、「会いに行けるアイドル」をコンセプトとした AKB48 )まで、新しい教育のカタチとして追求していく方針です。ロボット教材などを導入することと比べ、小説は元手がゼロで制作できるので試行していくには格好の素材でした。
次に生み出した成果を蓄積し、内外に公表できるプラットフォームをウェブ上に生徒(1年・西田龍朗くん)が参画して構築できました。これも当面、無償で提供される枠内で済みます。
通常の授業とは異なるアプローチで生徒の脳が活性化するのに気が付いたのは、理科の茂木貴明先生が理科室へ勝手に持ち込んだ「ピタゴラゴール1号」という玩具がキッカケです。「探究学習」を想定していた私は内心、「遊びになっては、困ったなぁ・・」でした。が、迷った末、しばし辛抱して気づいたのは取り憑かれたように夢中になった生徒(1年・河脇凌くん)が、まるでレッドゾーンに回転計が飛び込んだエンジンのように頭の回転が円滑になり、止まらなくなったことです。これは理科室に居合わせたメンバーの誰もが目撃しているはずです。
まったく同じ現象が、数学・情報の森田悟史先生の『多読演習』という授業の中で、「短編小説を書こう!」という話になって、受講生(3年・暮田佳薫さん)が理科室へ戻ってきたことがキッカケで再現されました。この時も、私は内心、「困ったなぁ・・」でした。しかし、ピタゴラスイッチの例もあり、「もう何でも来やがれ!」の心境でゴーサインを出しました。
ここから得られた教訓は、「若い世代からの提案を通して良かった。」と言うものです。正直、2つの案件とも私が却下していたら大変な損失になったと、考えただけでもゾッとします。ホント、恐ろしい。私のような年代の者の役割とは、彼らの発案を上手に活かし、自分の経験値とミックスさせて成功できるように手助けしてあげることだとの実感を抱きました。
加えて、茂木先生は音楽を趣味としているので、当コースの生徒(2年・河脇祐奈さん)と明日、実演をし、新しい部活の発足を呼び掛けるようです。いずれにしても、人は好きなことを核に据えて活動すると脳が活性化することが明らかとなりました。逆に、嫌いなことを我慢していたら「やる気」も喪失してしまい、本来の力を発揮することなど覚束なくなるようです。
ともすればピタゴラスイッチも小説を書くことも、正規の勉学の陰に隠れてコソコソと裏街道を歩く面がありました。しかし、堂々と取り組むことで、どんどん元気になっていき、学習能力も確実にアップしていく感触があるのです。ちなみに河脇凌くんは卓球の大切な試合前のため文化祭を止むなく欠席しますが今日、ピタゴラとチリモンのコーナー設営に責任を果たしてくれました。その責任感たるや、立派です。暮田さんも今日、小論文コンテストに応募する論文を書きあげましたが、私に一字一句足りとも修正を加える余地のない、完成度の高い論説文を仕上げたので安心して応募できました。私は論説文の指導を彼女にしてきていないので、暮田さんは私からの英文パラグラフ・リーディングとライティングで得たロジックを組む力と持ち前の小説を書く力を有機合成し、新たな能力を獲得して行ったものと私は解釈しています。
天に誓って、私は証言します。私は彼女を1から100まで「教える」ような教育は一切、しませんでした。私がせいぜい10程度のみ教えたことを、彼女が自力で100にしていったのです。まもなく、彼女には私が不要になるでしょう。大学へ進学しても、社会に巣立っても、もう彼女は自由に羽ばたいて成長し続けてくれることでしょう。これこそが、「教育」の持つ妙味です。成長し続ける「学び」には、そこに「仕掛け」があるからです。それを見極めるのが、教育デザインを標榜する私の役割であり、生徒が自ら成長する力を醸成していく場が本来あるべき学校の理想像です。興味を付与できれば、科学からスポーツ、芸術まで分野は無関係なので本来、どの生徒にも適用可能だと私は考えています。
画像は、左が森田先生に簡易製本された自作小説を手にする暮田さんの今日の姿。右は、その冊子。サムネイルは、表紙の題字と著者名が入った画像。
コース専用のウェブサイト、 https://osakassc.amebaownd.com/から、「業績メニュー」に入って戴くと、通し番号が記された業績リストがあります。暮田さんの『魚の墓』は「#006暮田佳薫_作品」として登録されています。
グーグルドライブ内ストレージ領域の「スーパーサイエンスコース」から3つ目のフォルダ「3作品Works」のボタンをクリックして戴くと、『魚の墓』がPDFで公開されているので、ダウンロードも印刷も可能です。
❏グーグルドライブ内の該当する作品「魚の墓」
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ルネサンス豊田高等学校
ルネサンス高等学校グループは、全国に3校(茨城、愛知、
大阪)、連携キャンパス及び受付・相談センター(東京・新宿代々木、神奈川・横浜、愛知・豊田、名古屋、大阪・梅田、広島、福岡)
を置く広域通信制高校です。
どんなタイプの方でも、安心して学習し卒業できるシステムを構築し、生徒一人ひとりのライフスタイルに合った"学び"を提供しております。
「登校してしっかり学ぶ」「友達を作って学校生活を楽しむ」という学校が多い中、最短年4日の登校で高卒資格が取れる学校は多くはありません。
一方で本当に高卒資格が取りたくても、仕事が忙しくて登校できない、子育てで手が離せないなど様々な事情で、学校に行きたくても行けない方がたくさん居るのも事実です。
ルネサンス高校はそういった方のニーズに答えるために生徒に負担のかからない授業やレポートシステムを作り、14年経ちました。卒業生も約15,000名となります。
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