アート&サイエンスコース
2016.02.24.Wed
画像・左:暮田さんの「卒論」表紙、同・中:論文中の図表(抜粋)、同・右:作品をネット公開
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日本の若者の「自己肯定感」が頭抜けて低いという指摘が、教育改革を国が粛々と進める背景になっています。「高大接続」が声高に叫ばれる要因も、高校が大学の準備(スタディ・スキルズ)に直結していない反動であるとも言えます。実際、大学に入ると論述式の試験やレポート提出が主となり、最終年次に卒業論文が課されるのが原則となります。欧米では、honors と呼ぶ成績上位者のみが対象で、全員を対象する日本の例は稀有です。それで図らずも日本の大学生の質保証に貢献してきた感もあり、逆に大学教授らの論文指導に対する負荷は想像を絶する域かと察します。
大阪校発足に当っては桃井校長(当時)から「高校生に卒論を書かせてあげて欲しい」というミッションを拝命していました。開校式の来賓挨拶でも、「希望により高校時代から大学並みの学びができる」との祝辞を頂戴し、創立時の想いを初志貫徹することで特区申請した大阪府/大阪市の「大阪の教育を改善する」という期待に応える役割がありました。昨今の教育界の動向を鑑みれば、大阪校の路線は経営上は負担だったとしても教育方策としては、彗眼だったと言えましょう。期待に応えられたかは今後の評価を待つしかありませんが今回、初の卒業論文(業績番号#022)が先ごろ、提出されました。PDFファイルをスーパーサイエンスコースのリポジトリで公開中です。
一般に、論文は取り組んだ時系列順に記載しません。しかし、今回、初の取り組みであり、後続者が追随しやすいよう、また関係者が生徒の取り組みを理解しやすいように故意に時系列で記述させました。これは教育効果を波及させるため故意に「生徒が成長していくプロセス」を晒している狙いをご理解下さい。同時に、生徒本人が1年間を振り返ることで自信を涵養していく反復効果も期待しています。必修ではない(推奨な)ので、審査もしません。当該生徒はこのまま自力で成長していけば自分で直せる素養もあり、逆効果になるため最低限の様式的な箇所以外、修正も控えました。
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❏卒論『一年間の挑戦の記録_頭に一対の「アンテナ」を携えて』を書き終えて(3年 暮田佳薫)
卒論を書き終わってまず一番初めに感じたのは心地良い疲労感とそれに伴った効力感でした。それは今から考えると私がこのサイエンスコースでやるべきことは全てやり尽くしたという感情から出てきたものだったのでしょう。卒論を書き終えたことは、自分がこの一年でやり遂げたこと全てを文章にし、整理したことで「終わり」をより強く実感しました。しかし、自分の中で「終わり」を実感したことで新たな「始まり」も意識するいい機会になったように思います。
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付記:当該生徒は文系志望でしたので堀川高校の「探究学習」に習い、小説など文芸作品への挑戦を「創作学習」として奨励する策を採りました。実際、高校生を対象としたコンテストを実施する団体(教育機関、学会、企業)は急速に増大してきました。また、卒業後も作品をネットで発表できるよう自分でサイトを見つけて早速、投稿しました。また、リメイクされた彼女の作品は、再吟味された英文タイトル、"THE GRAVE OF FISHES"を与えられ、どこからでもグーグル検索で辿り着けます。
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ルネサンス高等学校 (大子校)
2021.03.02.Tue
ルネサンス高等学校 (大子校)
ルネサンス高等学校グループは、全国に3校(茨城、愛知、
大阪)、連携キャンパス及び受付・相談センター(東京・新宿代々木、神奈川・横浜、愛知・豊田、名古屋、大阪・梅田、広島、福岡)
を置く広域通信制高校です。
どんなタイプの方でも、安心して学習し卒業できるシステムを構築し、生徒一人ひとりのライフスタイルに合った"学び"を提供しております。
「登校してしっかり学ぶ」「友達を作って学校生活を楽しむ」という学校が多い中、最短年4日の登校で高卒資格が取れる学校は多くはありません。
一方で本当に高卒資格が取りたくても、仕事が忙しくて登校できない、子育てで手が離せないなど様々な事情で、学校に行きたくても行けない方がたくさん居るのも事実です。
ルネサンス高校はそういった方のニーズに答えるために生徒に負担のかからない授業やレポートシステムを作り、14年経ちました。卒業生も約15,000名となります。
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