アート&サイエンスコース
2016.04.16.Sat
教育デザイン室長の竹内です。これまでの学校は教えるのが「教師」、学ぶのが「生徒」だと役割が決まっていました。しかし、新パラダイムでは、「教師自らが成長する力を培う過程で得た余力で、生徒を成長させていく」という動力学が明らかになってきたのです。
新しい教育を実現させるために必須な3つの要素に、1)理念、2)文献、3)人脈、があります。1)は今のところ完成度の高い国際バカロレア(IB)の10の学習者像は、一つの有力モデルです。2)はOECD調査団の一連の報告書以外に教育実践書は乏しい状態で、しばしばビジネス実務書で代用せざるを得ない状況でした。が、最近になって教育改革が軌道に乗り出すと、現場で使える図書が増えてきました。3)は教員で作る研究会に加え近年、教員を支援する教育産業が充実しています。また、大学・研究機関や博物館、NPO法人など外部リソースとの窓口づくりも円滑化してきました。
今後、教育支援者層として期待できるのは、リタイアした年代の実務経験者です。ロータリークラブ等のオーナー社長が集う団体が行う卓話なども実業と距離を置く教員はもちろんのこと、生徒に日本の社会が抱えるリアリティを伝達することができます。
もう一つ、日本で軽視されてきたのは、卒業生に対する追跡調査です。学校で行った教育の具体的な効果を検証し、次の方策へフィードバックしていくためには必要不可欠なプロセスです。先日の始業式でのスーパーサイエンスコースの新旧メンバーの初顔合わせでは、午後から卒業生の暮田佳薫さん(大学1年)が駆けつけて、新しい大学生活が始まってからの様子も話して戴きました。
授業の様子や履修科目で使われている指定テキストも紹介して貰えました。早速、レポートを書く課題が出たそうで、大学では、まとまった文章を書く力が重要なことが分かります。また、大学では板書しない先生が多いため講演を聴きながら要点をメモしていくスキルも、高校で経験させておいた方が良かったと振り返りました(暮田さんは、問題なく対応できた様子です)。
最後に、ご紹介しておきたい新刊があります。前田康裕著『まんがで知る教師の学び』(さくら社、2016年4月1日刊)で、何と現職教員(美術科)が自らマンガを描いた作品です。教育改革の最前線の議論が反映され、かつご自身の経験が加味された様子がうかがえる中身の濃い作品に仕上がっています。読者に続編への期待を呼び起こす、見事なエンディングでした。
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画像・左:教職課程(「堀川の奇跡」をなし遂げた大谷大学荒瀬克己教授)のテキスト(平田オリザ著、2012年、講談社)、画像・右:講演DVD『天外伺朗×本田健ジョイント特別講演会』(生きる力実行委員会、2012年)、サムネイル:『まんがで知る教師の学び』表紙(前田康裕著、2016年、さくら社)
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ルネサンス高等学校 (大子校)
2021.03.02.Tue
ルネサンス高等学校 (大子校)
ルネサンス高等学校グループは、全国に3校(茨城、愛知、
大阪)、連携キャンパス及び受付・相談センター(東京・新宿代々木、神奈川・横浜、愛知・豊田、名古屋、大阪・梅田、広島、福岡)
を置く広域通信制高校です。
どんなタイプの方でも、安心して学習し卒業できるシステムを構築し、生徒一人ひとりのライフスタイルに合った"学び"を提供しております。
「登校してしっかり学ぶ」「友達を作って学校生活を楽しむ」という学校が多い中、最短年4日の登校で高卒資格が取れる学校は多くはありません。
一方で本当に高卒資格が取りたくても、仕事が忙しくて登校できない、子育てで手が離せないなど様々な事情で、学校に行きたくても行けない方がたくさん居るのも事実です。
ルネサンス高校はそういった方のニーズに答えるために生徒に負担のかからない授業やレポートシステムを作り、14年経ちました。卒業生も約15,000名となります。
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