アート&サイエンスコース
2016.06.29.Wed
昨日から、1年生の福田夏綺さんと植物内生菌 (endophytic microflora)の森へ入り込みました。最初は、コマツナやカブからスタートしました。が、スーパーで買い物した時、ついつい他の野菜(特に、根菜類)も試してみたいと触手が伸びました。
そこで昨日は長芋、今日はゴボウ、明日はカボチャやショウガ・・と、レパートリーを増やしています。コマツナでは葉も茎も、カブは葉も根も乳酸発酵に成功したので、イケイケどんどん状態になりました。最初は「乳酸菌いるのかな~」が、今では「いて、当然でしょ!」へ認識がすっかり更新されてきました。無論、カボチャやショウガとなると、漬物の対象として一般的ではないし、植物体の成分の中に糖質や抗菌性の成分も含まれそうだから一筋縄には行かないかも知れません。
❏先人の足跡を発見! そして、私たちも挑戦する!
ところで、改めてネットを探ってみたら3年くらい前から達人がいて、植物乳酸菌を利用して豆乳ヨーグルト作りを実践していました。本名は定かでありませんが、市井の哲学者・三浦つとむ氏の信奉者の年配の方らしい(脱帽!)。インテリゲンチアらしく「植物内生菌」という新しい視点も学術的に抑えてあり、プラクティショナーとして日常の健康食としても扱っていますからスゴイです。
かくなる上は、私共が微生物界の探検家として顕微鏡で検鏡したり、乳酸菌そのものを分離培養したり、ルネ大阪校スーパーサイエンスコースとしての面目躍如として、誰も踏み込んでない前人未到の地を目指すことにしました。新しい研究テーマとして、軌道に載せる手応えもあります。
植物性乳酸菌をスクリーニングする決め手は、次の2点: ①塩分に対し耐性を持つので至適塩分濃度を決める、②乳成分に代わる低濃度で生育を支える天然培地を探す(安価で取り扱いの用意な天然素材_候補案は見つけてあります)、辺りでしょうか。
しかし、その前にどの範囲まで植物性乳酸菌が集積培養できるのだろうか、と「分布スペクトル」を知るべく寄り道を始めてしまいました。ま、仕方ないです。自然に湧き出す好奇心は止められるものじゃありません。いえ、天然酵母に続き、自前で健康食品を開発しようという、一石二鳥的な魂胆も見え隠れしていること、否定はいたしません。目下、対象を広げている戦略には、植物性乳酸菌に対する未知なる成長促進因子(possible growth factors)が見つかるという期待も込められています。
この辺の判断になると、もう勘をも使う領域です。勘はデタラメではありません。答えのない取り組みを続けていると次第に的中率も、注意力も向上します。文科省が「正解のない問い」を用いた学びを奨励し始めたのには相応の理由があります。既存の問題練習からは生み出せない学びだからです。
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画像・左:土つきゴボウを洗い、刻んだ状態、同・中:刻みゴボウを1%食塩水で二重皿に封入し、自然発酵を待つ、同・右:ゴボウの根の切片の顕微鏡写真(根の粗い表面を矢印で示す、画面右下が根の組織内部)
付記:根が成長した時に取り込むのでしょうか、根の組織に土壌粒子(微細な一次鉱物)が食い込んでいる様子も観察しました。肉眼で見るより植物の身体は意外と、穴だらけの傷だらけでした。確かに、これならば乳酸菌に植物が守って貰うという"共生"の筋書き(ストーリー)が見えてきました。
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ルネサンス高等学校 (大子校)
2021.03.08.Mon
ルネサンス高等学校 (大子校)
横浜キャンパス
ルネ大阪広報
インフォメーション
ルネサンス高等学校グループは、全国に3校(茨城、愛知、
大阪)、連携キャンパス及び受付・相談センター(東京・新宿代々木、神奈川・横浜、愛知・豊田、名古屋、大阪・梅田、広島、福岡)
を置く広域通信制高校です。
どんなタイプの方でも、安心して学習し卒業できるシステムを構築し、生徒一人ひとりのライフスタイルに合った"学び"を提供しております。
「登校してしっかり学ぶ」「友達を作って学校生活を楽しむ」という学校が多い中、最短年4日の登校で高卒資格が取れる学校は多くはありません。
一方で本当に高卒資格が取りたくても、仕事が忙しくて登校できない、子育てで手が離せないなど様々な事情で、学校に行きたくても行けない方がたくさん居るのも事実です。
ルネサンス高校はそういった方のニーズに答えるために生徒に負担のかからない授業やレポートシステムを作り、14年経ちました。卒業生も約15,000名となります。
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