電池から「ソコミジンコ」発見の感動(生徒談)(2016年12月13日) | 通信制高校のルネサンス高等学校

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電池から「ソコミジンコ」発見の感動(生徒談)(2016年12月13日)

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電池から「ソコミジンコ」発見の感動(生徒談)(2016年12月13日)

電池から「ソコミジンコ」発見の感動(生徒談)(2016年12月13日)

先週の金曜日のことです。私は校外で開催された木村泰子(大空小学校)元校長を招いたワークショップに参加するため定時に出ました。その直前のことです。岩田祐樹くん(2年生)が自分の実験装置で発生した生き物を気にして傍らにあった実体顕微鏡で調べていました。化学志向の生徒ですから珍しいことです。が、淀川の干潟堆積物という天然の素材を用いたため思いがけない生物学の発見とつながりました。以下、岩田くん本人が寄せてくれた所感です。

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 幾日か前のことになりますが、前籍校で作成していたヘドロ電池を再現してみようと思い、ペットボトルを加工したものに泥と水を入れて電池を作成しました。下層が泥、上層が水の二層構造で、炭素繊維を電極として用いる電池です。電池としては、数日で安定して起電力が取り出せる状態になりましたから、ほぼ再現に成功したと言えるでしょう。

 さて、ここからが今回の本題になります。作成した電池は他と比べて大きく、また容器が透明ですから、泥や水の状態など内部の様子を観察するのに適しています。あるとき電池の様子を観察していると、小さな半透明のなにかが泳ぎ回っているのを見つけました。その小さな生き物は泥の表面から水面近くまで広い範囲を動き回っていまして、水中にはひしめき合うほど群れている部分もありました。スポイトで吸い取り、シャーレに入れて顕微鏡で見てみると、エビのような姿をしています。

 竹内先生に見ていただいたところ、「これはソコミジンコという生き物で、理科室で飼育しているカネヒラ(タナゴの仲間)稚魚のエサ用に追い求めていた」ということが判明しました。電池の観察をしていたら思わぬ発見です。僕は先生がソコミジンコを探していたことは知りませんでしたが、以前、水生生物センターの上原さんに「カネヒラと同じタナゴの仲間であるイタセンパラは水底の泥を食べている」という話を伺いましたから、ぼんやりと泥のあたりに餌になる生き物がいるのだろうとは思っていました。ですから、その餌がソコミジンコなのではないかという先生の考えを聞いて、話がガチッと繋がりました。一見全く関係なさそうなこと同士が、ふとしたキッカケで繋がっていくのです。その瞬間のなんと面白く嬉しいことか。自分の内側から力が込み上げてくるあの感覚は、一度味わったら忘れられません。

 今回の出来事から改めて、何か行動を起こせば必ず何かを得られ、それが自分の中の何かと繋がるのだと実感しました。そして、考えや活動をより発展させていくためには、必ず何かを掴んでやるという貪欲さと、得られたものの価値に気づき、それが繋がる先を見つけるためのアンテナが鍵だなと思います(岩田祐樹記)。

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私は学生時代、発電所の温排水など環境アセスメントのためのプランクトン(卵稚仔含む)調査をお手伝いしていたことがあります(旧三洋水路測量株式会社;三洋マリンテクノ株式会社)。当時、プランクトン調査部門のチーフだった平井正風氏からマンツーマンで手解きされました。わが国のプランクトン研究では草分けだった"小久保清治先生-門田定美先生"一門の流れを汲む平井さんは、孫弟子に当たり後年には、野川流域などの自然保護活動で大活躍されています。

海洋プランクトンの固定サンプルを検鏡していると、ごくまれに見慣れないのコペポーダ(ケンミジンコ)が見つかりました。平井さんは私に「この毛むくじゃらなヤツは底泥の上を這い回っているので、滅多にプランクトン・ネットには入ってこない。細かく研究もされていないから、ハルパクチコイダ(Harpacticoida)と一括しておいて・・」と指示されました。確かに泳ぎの上手なコペ(コペポーダの愛称)と違って、一対のアンテナが異様に短いことから、這い回る生活をするのが理解できました。30年前の、私とソコミジンコ(和名)との出会いです。

淀川の城北ワンドでたくさんの魚影があるのに湖沼のように水が植物プランクトンで緑色になってなく、ミジンコも泳いでいる気配がありませんでした。そこで、私は底生生活をする羽状目の付着珪藻からソコミジンコに至る生態系が主体を為しているという仮説を抱き、いわばハルパクチコイダを指名手配にしていました。それが全く想定外のルートである岩田くんのヘドロ電池から見つかるというオチに至ったのです。劇的な発見でした(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。

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画像・左:ソコミジンコを発見した現場と状況(再現シーン;Eは電極、Sは堆積物の表層)、同・中:抱卵中のソコミジンコ(暗視野、対物レンズ4倍)、同・右:落射照明で立体的に見えるソコミジンコ群集(初めて見る規模の大集団で、ソコミジンコの増殖方法の開発にヒントが得られた)

付記:ソコミジンコ(目)は、ハルパクチコイダの和名です。以前、和名がありませんでしたので、学名(ラテン語)をカタカナ書きして表記していました。和名は正式な分類学の学名ではありませんが、専門家の間で認知されている通称名で、利便性を求めるものです。応用目的に和名が提案されることがあり、カキの殻を汚損する付着性珪藻を摂食して掃除をしてくれる意味で、ソウジソコミジンコが提案された例(2005年)があります。また、近年、底泥から陸上環境(海洋環境から土壌環境へ)に進出した陸生ソコミジンコも見つかっています(原生動物のColpodaシストと似ています)。

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