アート&サイエンスコース
2018.03.09.Fri
教育デザイン室長の竹内です。高校教育課程を最近、復権の著しい「貨物列車」をモデルにして構造と機能を見つめ直してみようと思います。
貨物列車は、多数の「貨物車」を「機関車」が牽引して長距離間での物流の円滑化に寄与しています。ここで多数の連結した貨物車を「コンテンツ」、それを牽引する機関車は「エンジン」として表現できます。
もうお解りかも知れませんが、日本の学校教育で付与する教科ごとの知識など(その中には解き方のコツなども含まれる)情報が、学びの対象物となっています。運ばれる荷物に当たる学習内容が細かく規定されていることは学習指導要領などで明らかです。ところが、それらの学習内容を運ぶ牽引力を持つエンジンはどこに、どのようなカタチで装備されているかと思って探しても、何も見当たらないのです。
そうです。教科教育は貨物車に学習内容である積荷は満載されていても走り出すための動力源となるエンジンが全く考えられて来なかったのです。これでは、貨物列車が動く道理もありません。行き先を示す指針にしても便宜上、大学名や会社名であることが多く、これでは生徒の目指すゴールが明確に見えてきません。
スーパーサイエンスコースでは、好奇心を駆動力とする「探究学習」や創造性を刺激する「創作学習」の枠組みを組み込みエンジンとしてきましたが、より汎用性のあるエンジンとしてコーチングの理論と実践を導入してきています(PX2セミナーがその骨格)。逆に、コーチング手法も「探究」や「創作」など具体的な適用対象を持って初めて生きてくるので、エンジン部分も細かく見ていくと「コア」と「具体」とに二分されている構造が見て取れるかと思います。効果が出る学びの実現には当然、「デザインする」ことが必要なのです。
昨日(3月8日)、理科室にファシリテーターの高嶋芳幸氏が来校され、東日本の高校の部活で導入した結果、自律的に機能している事例を紹介して戴き、本校ではどのように外部から戴いたエネルギーを元に生徒主体で、どうやって継続的にエンジンを回し続けて行けるのかを考えるヒントを分けて戴きました。大阪校でも、部活として新規開設を進めたいと考えています(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。
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画像・左:高嶋ファシリテーターによるPX2の概要説明、同・中:貨物列車EF210形「桃太郎」(JR貨物)、同・右:今後の活動計画(イメージ図)
追記:卒業生の岩田くんたちは大学入学後も、この活動を継続して続けてくれるそうです。学生ファシリテーターの育成コースを(高校生向けのコースも)用意されているそうです。一部の大学では、既に教育効果が著しいとしてファシリテーターの制度を導入しているケースが見受けられます(京都産業大学、芝浦工業大学の例)。
参考:学校教育を改革して(形式的にでなく)本質的に生徒を(恐らく教員も)成長させることに成功した例として、しばしばフィンランドの教育改革が挙げられる。貨物満載の貨物車ばかりで身動きが取れなくなった状態とは全く正反対である様子が推察される(動画『世界一の教育の国! フィンランド』)。
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ルネサンス高等学校 (大子校)
2021.03.08.Mon
ルネサンス高等学校 (大子校)
横浜キャンパス
ルネ大阪広報
インフォメーション
ルネサンス高等学校グループは、全国に3校(茨城、愛知、
大阪)、連携キャンパス及び受付・相談センター(東京・新宿代々木、神奈川・横浜、愛知・豊田、名古屋、大阪・梅田、広島、福岡)
を置く広域通信制高校です。
どんなタイプの方でも、安心して学習し卒業できるシステムを構築し、生徒一人ひとりのライフスタイルに合った"学び"を提供しております。
「登校してしっかり学ぶ」「友達を作って学校生活を楽しむ」という学校が多い中、最短年4日の登校で高卒資格が取れる学校は多くはありません。
一方で本当に高卒資格が取りたくても、仕事が忙しくて登校できない、子育てで手が離せないなど様々な事情で、学校に行きたくても行けない方がたくさん居るのも事実です。
ルネサンス高校はそういった方のニーズに答えるために生徒に負担のかからない授業やレポートシステムを作り、14年経ちました。卒業生も約15,000名となります。
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