問いの発見!「貝殻、カジったの誰だ?」(2018年05月10日) | 通信制高校のルネサンス高等学校

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問いの発見!「貝殻、カジったの誰だ?」(2018年05月10日)

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問いの発見!「貝殻、カジったの誰だ?」(2018年05月10日)

問いの発見!「貝殻、カジったの誰だ?」(2018年05月10日)

スーパーサイエンスコースでは、「自ら問いを立てる」習わしです。自ら問いを立てた者こそ、その問いに応えるのに相応しいからです。自作自演はズルいですか? それなら、その考え方が間違っていると思います*1

*1 都職員時代に本庁舎で回覧されてきた文書に目が止まりました。東京都職員海外派遣制度で職員に海外で研修して来て貰う行政課題の案件を募集する文書だったからである。私は意中の問題意識がありましたから、それに応募しました。ただし、複数の関係部局から幅広い応募が見込めるように、と注意深く文言を選びました。結局、私の原案のまま採用され、選定課題の一つとして告示され、当然、私は自分の提案した課題に応募することは妨げられませんでした。決して不正ではありません。学びの理想像は、自らの意思で課題を発見し自ら解きに行くことだからです。

これまでの学校教育は、この学びの大原則に則っていません。初等中等教育課程は、これまでの内容で基本的に、構わないかとは思います(双方向性にするなど、改善の余地はあります)。しかし、後期中等教育(高校)課程が現状のような総花的に知識を万遍なく伝授しようとする「教育デザイン」が真摯に検討し尽くした挙げ句、出来上がった結論だとは思えません。教科書を端から端まで網羅することが、学習意欲を育む結果になるとは思えません。概ね、学習者をウンザリ(またはゲンナリ)させるだけ、逆効果と思います。現状のままで、「もっと知りたい、もっと知りたい!」と切望する高校生が育まれるのでしょうか? 新しい問いを発掘しては、既存の知見と繋ぐべきです。

このサイエンス・コースのブログ記事では毎回、新しい試みや発見をする度、経過を余すところなく公開しています。今回、たまたま接写撮影装置を考えている過程で、二枚貝と巻貝の殻の表面の様子をじっくり実体鏡で観察する機会がありました。すると、いずれの生きている貝殻の表面が、意外と傷だらけだったのに驚いたものです。特に、機械的な傷のみならず、何者かによってキリで穴を空けられたような穿孔痕や、ザックリとえぐられたような傷口が観察されたのです。特定の生き物によってカルシウムで作られた頑丈な装甲が破られ、軟体動物の生体を脅かすに至ってないものの、貝殻の表面を犯していたことに驚きました。「硬い装甲で守られていると思っていた貝類だって、意外と生活は大変なんだなぁ・・」と。

では、正体はまだ掴んでいませんが、二枚貝(シジミ)と巻貝(イシマキガイ)の貝殻の表面に穿孔された傷跡を、つとに観察して戴きましょう。Nikon携帯型実体顕微鏡「ファーブル・フォト(倍率×20)」を撮影に用いました。つぶさに観察を進めて行くと、カルシウム成分を溶解する作用を持つ微生物の仕業ではないか*2、と思えてきました。現時点では、私は正解を知りません。だから自然とワクワクしてきます。直ぐ正解が分からなくても、どうです? その方が反って、楽しいじゃないですか(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。

*2 商品価値の高いアワビ・トコブシの場合では、多毛類(ゴカイの仲間)が原因で起こる貝殻穿孔の1982年の報告例(日本水産学会誌)が僅かですが、見つかりました。なお、ホタテ貝の場合には、穿孔でなく殻表面にカサネカンザシ(外来の多毛類)が固着し、石灰質の棲管をつくり商品を汚損させてしまうそうです。

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画像・左:シジミの貝殻の表面の穿孔跡(シジミは一昨日、丹治遥さんが淀川の河岸で1個、拾ってきてくれた個体)、同・中:イシマキガイの穿孔跡(去る1月、中村碧くんが高知市内の河川で採集してきた個体)、同・右:観察用実体顕微鏡下のシジミ(あの雨の日、ハルトくんが拾ってきた1個が役立ちました!)

付記:微生物が貝殻*3や石灰石などの硬い炭酸カルシウムの固形物の表面を穿孔する微生物の存在は、海産菌類が炭酸カルシウムの基質を穿孔していくとする報告で知られた(Kohlmeyer, 1969)。穿孔して生活する生命体には、 "endolith" という用語が当てられた( "endo" は内部・内面のこと;"litho" は岩盤・岩石のこと)。

*3 貝殻の形成は、貝が動物として食べた餌の有機物を分解して生成する二酸化炭素と水中のカルシウムで炭酸カルシウムを沈積させる生物学的な無機化合物合成過程(biomineralization)と言われています。貝殻が修復される効果もあるようです。ヒトの歯石も、唾液中のカルシウム分を口内細菌が沈積させた結果と見做せます。

石灰岩を生物学的に風化させ、石灰泥の残渣を蓄積する作用(石灰泥の成因)に微生物が関与しているなら、原生貝類の貝殻を穿孔してしまうような余波があっても不自然ではないだろうと思います。石灰岩を穿孔して生活する微生物は、宇宙生命体や地下大深度の生命体の研究への糸口にもなると期待される分野です(竹内記)。

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