オリジナルな新発見2件を追試検証する(2018年07月04日) | 通信制高校のルネサンス高等学校

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オリジナルな新発見2件を追試検証する(2018年07月04日)

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オリジナルな新発見2件を追試検証する(2018年07月04日)

オリジナルな新発見2件を追試検証する(2018年07月04日)

教育デザイン室長の竹内です。スーパーサイエンスコースでは、昨年度までに一定の成果を得たオリジナルな研究2件について、第三者(ここでは、後輩)が追試検証することを決めました。

理由は2点あり、1)後輩が先輩が行った実験を追試することで生徒同士で「教えー教えられる」関係が構築できるOJT(on-the-job tranining)の価値があること、2)該当するオリジナルな課題を一つの研究成果から実験教材に転用し、具体的には大阪府高等学校生物教育研究会(略称、大阪生研)の70周年記念事業で刊行予定の実験書に収録して貰うことを期待しての活動です。

意外と思われるかも知れませんが、大部分のオリジナルな研究成果が同じ研究グループによって追試検証されることは、滅多にありません。たまたま、似たような研究をしている他のグループが同時進行させていた場合、または先行研究として参考にする場合を除けば、わざわざ検証されることはないのです(同じ実験するのでは新規性のある業績にならず、あくまで参考にして先へ進めることが常套策なので)。

今回は、我々が見つけた新しい発見を第三者が確実に追試できることを確認することが実験書に収録して戴くために、いわば「品質保証」するように事前検証する必要性が生じたのです。当然、最初の発見者の栄誉を保護したまま、その有効性を検証者が保証する関係となります。

向こう10年間の新しい生物実験を提案する課題2点は、以下の通りで、その意義を記します:

1)汽水産巻貝からの寄生虫セルカリアの誘引 これは昨年末、プレスクールで理科室へ来た魚好きの中学生(当時)であった中村碧くん(現1年生)*1が参加したことがキッカケです。同様の現象が再現されるかどうか、後から加わった料治輝くん(1年)に追試をして貰います。寄生虫は怖いイメージがありますが、生態系の中で巧みな生活環を完結させる不思議さに生物学的な新鮮な関心が集められています。実体顕微鏡でセルカリアの遊泳を観察できる手頃さが、高校生向きなのだそうです(浦部教授談)。

*1 第2回マリンチャレンジプログラムに採択された2018年度の認定研究の代表者で、陸水域や沿岸海域では各々、専門とされる研究者の先生方(滋賀県立大・浦部美佐子教授、高知大・三浦収准教授)がいますが、汽水域の巻貝を中心に研究されている研究者は少ないと目されます。

2)コルポーダのシストのバイオフィルムへの着床 これは一昨年末、卒業生の河脇凌くん(現・大阪バイオメディカル専門学校)が実験キット化を担当した課題で、近年、クマムシやネムリユスリカなど一旦、乾燥に耐える休眠状態(乾眠と呼ぶ)を生活史の大部分を占める点で一生の大半を寝て暮らす生命体は極限環境への適応だけでなく、対流圏と成層圏の境界辺りまで飛散すると考えられ、宇宙線に晒されてもサバイバルできる可能性を予想させます。地球外の生命体とも関連性が期待されるかも知れません。本件の検証作業は新人の今村奏音さん(1年)にお願いし、希薄な酢酸溶液を用いたシストの着床用のバイオフィルムを用意する点まで初歩に戻って検証して貰おうと考えています(文責:教育デザイン室長・竹内準一)。

*2 第2回サイエンスキャッスル・リバネス賞採択研究の担当者で、天然酵母の寒天培地を乾燥させてしまった場合の寒天フィルムごと酵母の蘇生現象も見つけていました。現在、高知大学の研究グループを除けば、コルポーダを研究材料にしている研究室は見当たりません。我々はゾウリムシの継代培養中に失敗し、稲わらの煮汁から誤ってコルポーダを発生させてしまったという数奇な経過を辿りました。

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画像・上段左:野生のカワザンショウガイの個体群(十三干潟)、同・上段中:野生のイシマキガイ個体群(同じく十三干潟であるが、対岸の淀川左岸の方が生息密度が高い)、同・上段右:カワザンショウガイをミニシャーレに入れて、落射光で実体顕微鏡観察中、同・下段左:カワザンショウガイの糞粒(フィーカルペレット)、同・下段右:室内飼育(蓄養)していたカワザンショウガイ(A)とイシマキガイ(B)

付記:今回、料治輝くんは蓄養していたカワザンショウガイを検鏡しているうち、興味深い事実に気づいた。それは餌を全く与えない状態で蓄養していたにも拘わらず、ミニシャーレに映ると直ちに活動し出し、糞粒(フィーカルペレット)を脱糞し始めたからである。餌も与えていなかったのに、果たして何を餌として利用していたのだろう? 考えられるのは、自分たちの放出した糞粒を食糞していた可能性である。糞では栄養価が低くないかと疑われるかも知れないが、排泄された糞を栄養に細菌が増殖すると、細菌の菌体が増えることにより元の糞粒よりも窒素含量は高まる(C/N比が低くなる)現象が知られている。このような栄養増強効果によって、細菌が付着した糞粒を繰り返し利用することで必要な栄養摂取ができることになる(古典的な文献レビュー)。

巻貝には食糞する傾向が著しく、感染した魚を丸ごと食することによる水鳥や河畔に生息する小型哺乳類が排泄した糞が干潟の上に落下し、それを巻貝が拾い集めるように摂食してまうため巻貝に寄生虫が取り込まれやすいと言える。その寄生虫が生態系を複数の生物群を股に掛け循環する生活環を形成しつつも唯一、巻貝からセルカリアが遊泳し出した瞬間がもっとも寄生虫が介在していることをモニタリングする場合には相応しいと言えます(竹内記)。

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