日本の教室英語は「第二言語習得」と乖離(2018年09月13日) | 通信制高校のルネサンス高等学校

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日本の教室英語は「第二言語習得」と乖離(2018年09月13日)

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日本の教室英語は「第二言語習得」と乖離(2018年09月13日)

日本の教室英語は「第二言語習得」と乖離(2018年09月13日)

通信制高校には、不登校・中退者が入学してくるので中学英語がゴッソリ抜け落ちている生徒が入学してくる。多くの人が普通の人が学んだと同じような手順で学びたいものと考えてしまうらしい。しかし、例えば丸3年という時間を喪失してしまっている以上、3年分を先に終えて前を進む同い年の生徒に追い着こうと同じ道を辿るのは賢明とは言えない。

よく冷静に考えれば、遅れてスタートした者が追いつくには、近道をするなり、何らかの違うアプローチをした方が賢いのは言うまでもないであろう。しかし、得てして該当する生徒のマインドセットは、頑なであることの方が少なくない。マインドセットとは、一言で言えば"心癖"のことで、多くの生徒を見て感じるのは、柔軟性に欠ける完璧主義者である。

それゆえ標準から逸れてしまったのに、マインドセットを変えようとしない。変えようとしない限り、何も変わらない。同じコトをしていたら3年分の溝を埋めるのも容易ではないのに・・なのだ。頑迷にも「変わりたくない」マインドセットを護持しつつ、結局は「毎度、お騒がせいたしました」のパターンに陥りがちなのだ。この無限ループから出られなくなっている生徒は、私の知る限り実に多い。

第二言語習得理論」(second language acquision)の点から見ると、母国語である程度の言語能力を築いた人間が外国語を習得しようとする場合、母国語の持つ言語能力をフルに利用して外国語学習を上乗せしていくのが現実の姿である。

ところが、教科教育として英語科を学ぶとなると、英語を教科枠内で学ぶのが正統だと錯覚する落とし穴がある。が、認知科学的に捉えると、母国語で理解できる力がある部分に蓋をしてしまう必要はないのに、そこで母国語の常識を使うと、あたかも外国語学習から逸脱するように誤解してしまいがちなのである。が、これは全く違反ではないのだ。ここに囚われ、気づいてない日本人はかなり多いと私は睨む(むしろ英語科教員ほど)。

実際、私自身、農学系大学院の入試で、英文の解釈をする課題が与えられたことがある。無論、私は全ての単語や用語を理解してなかったのだが、それまでの生物学で学んだ常識で補って、「虚偽の事実が書かれている訳ではない」という前提に立ち、知らない単語や用語は大胆に補って理解したら満点と評価されたと後日、「あなたが最も英文を理解しているようだった。」と指摘された。何のことはない、解らない部分を常識でカバーしただけで、私は全てを英語の力で理解した訳ではなかったのだ。すると、私のやり方は英語の試験としては間違った受験の姿勢なのであろうか? 折角、母国語で知っている常識は持ち合わせているのに、その武器を封印してしまわないとならないのであろうか?

私の体験では、実際に海外の大学研究室に行ったり、海外で生活している場面では、常に母国語の世界と照らし合わせ、照合しながら理解をしていたので、知らない世界の知らない言語だけで情報処理していたのでは、毛頭ないのだ。ココを誤解している日本人の英語学習者は、日本にゴマンといるような気がする。留学して英語を学ぶ意味の一つは、この異なる言語間の照合が自然発生するからである(ある特定の専門を外国語で学ぼうとした場合にも誘導される認知力=探索力のアンテナである)。

英語版の百科事典を眺めていて、写真から森林が枯れていたり、銅像が傷んでたりするのをみて、「これは酸性雨でやられたのだな・・」と推測する。そうして表題を見ると、「acid rain」とある。すると自ずと「酸性雨」のことを話題にしているのだと照合できる。決して、英単語のacidを酸とか酸性だという語義を把握し、「酸性雨」が対象になっていると認知しているのではない。これが、教室で語義に依存して自己完結させて学ぶ「教室英語」と、リアルなシーンに遭遇して内容と関連づけて学ぶ「実践英語」の習得法との違いなのである(常識として酸性雨という言葉を知る高校生ならば、acidを酸、rainを雨とバラバラに暗記して、acid rainを酸性雨と解読するより、日本語の経験値と直結させる学習の方が、英語を実用レベルで使えるようになる)。

私は中学生の頃から、アメリカ人の子供が使う英語の百科事典"The New Book Knowledge"(全20巻)に触れてきたので、自然にこの認知能力を獲得した。ところが、多くの日本人は教室で朝、英語の単語テストをすると脅され、acidが酸で、rainが雨だから、"acid rain"がイコール「酸性雨」だとする自己完結型の不自然な認知を体系づけられる。これでは教室英語の域を出ず、百科事典のコンテンツに触れる道が、実は留学や実務の第二言語習得理論に基づく英語学習だったのだと今なら理解できる。私は単に、それまでの日本語力を駆使しただけなのに、大学院入試で満点を、JICA専門家派遣時の2年間(1998ー99)、私のJICA内の検定試験のスコアは追随する専門家から記録を破られなかった事実を聞かされた。私は英語を頑張ったのではなく、英文を理解するのに日本語で築いた常識をフルに活用(関連づけ)したに過ぎない。

だから私は、中学英語を学び損ねた高校生諸君にも、第二言語習得理論に沿って早く追いつくことをお薦めしたい。私はこの手で、英国の大学院博士課程留学から英国HomeOfficeが審査する移民資格を得ることができた(2000-2006)。現地で実証済みの、最短コースの英語習得方策だと心得ている。それでも、あなたは日本にだけ固有の「教室英語」の方が大好きなのだろうか。しかし、考えてみて欲しい。日本の学校英語は決して「道具としての英語運用力」の獲得に結実していない。英語が苦手科目だと思い込んできた人にも学び方を変えればチャンスがあると言えよう(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。

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画像・左:ルネ大阪の図書室に私物を寄贈。英語版百科事典"The New Book of Knowledge"(全20巻)2008年版としては廃刊。同じセットを私は元国際交流室長として前任の呉高専の図書館に購入。同じシリーズの1968年版を中学時代に愛用。子供は同じものをバンコク赴任時代、英国移民時代に利用した。私が卒業した高校、早稲田実業学校の図書館にも同じ版が所蔵されていた。同・中:同百科事典の中のacid rainの項に掲載されている写真、同・右:アニメーションに関する記述では、お馴染みの『千と千尋の神隠し』や『スポンジ・ボブ』の絵柄が見える。

付記:印刷版の英語の百科事典の刊行は既に絶版となり今後、入手は二度と不可能になった。インターネットに駆逐されたからであろうが、この百科事典の各項の記事は全てが各界の署名記事であり、その内容と英文の品位への信頼性は抜群であった。2011年頃までは正規版が流通していたが、それ以降、ネット販売では詐欺が横行している。全20巻と偽って、任意の1巻しか送って来ない(私も追加購入をしようとして、一度騙され、ネット上ではそのような被害が報告されている)。もう英語版の百科事典の入手は諦めるしかないのだ。インターネットの普及によって、一つの時代が幕を閉じたのだ。でも、私が奉職した呉高専とルネ大阪校には、1セットずつ残してきている。私のせめてもの想いである(竹内記)。

追記:私の記述内容が妥当であるか自分も少し不安になりましたので、国際的な英語教授資格CELTA(セルタ)をお持ちである専門家、神戸在住の脳科学教育コンサルタント、クロス・ジャマールさんから、以下のコメントを頂戴しました(昨年の夏から時に生徒らを連れ、認知科学的な観点からアドバイスを戴いてきました):

背景知識を使って大意を掴んで読み進めることは、とても重要な技術の一つです。CELTAでもそのような方法がメインです。また、仮に前提知識がなかったとしたら、関連する情報を視覚的に、あるいは物語として理解してから細かく文法や単語を文章から生徒に見つけさせるというスタイルで文法や単語を教えます。つまり、はじめにリーディングなどで簡単な問題を解かせるなどをして暗示的に前提知識を教えておいて、次に難しい問題で明示的にそこからヒントを引っ張りやすくしてから単語や文法を教えると言うことです(クロスさんの返信)。

日本の英語教育では、単語や文法が学んで英文に適用していくが、それとは逆に英文をみて単語や文法に気づきを誘導する順が自然な言語習得のプロセスなのだと思います。まだ改善の余地があると実感します(竹内記)。

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