身近な「化学」商品を駆使してコナダニ退治(2019年09月26日) | 通信制高校のルネサンス高等学校

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身近な「化学」商品を駆使してコナダニ退治(2019年09月26日)

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身近な「化学」商品を駆使してコナダニ退治(2019年09月26日)

身近な「化学」商品を駆使してコナダニ退治(2019年09月26日)

教習所に当たる「学校」が取り組む課題は、正解が決まっている問いに限ります。実は入試問題もその制約条件で作成されます。教科書に書かれている記載内容を越えた出題範囲は、"ご法度"なのです。ここが、日本の学校教育が抱えた脆弱性*1です。だから所詮、学校秀才は実社会では通用しないのです(教習コース内で限定の仮免許以前のレベルだから、路上走破する力を養う機会は本人が格別な取り組みをしない限り養えません)。

*1 国立高専時代には、学校ごとの推薦入試の問題案を分担する一方、緊急時の差し替え問題案を試作してきた際、実感した。他方、国際基督教大学(ICU)の入試問題の出題範囲は高校の履修範囲を敢えて逸脱させています(大学進学後の学習適性を予見するのですから、ICUの選抜方式こそが合理的です)。

事実上、既存の日本の学校教育課程はこの基本設計(教育デザイン)の下で、進められてきました(世界は今、この制約を越えようと必死に努力してきています。例『教育のワールドクラス』)。その結果、現実社会と学校現場の乖離が進む一方、日本社会は活力を失って来てしまったのですが、当然でしょう。

正解と言う名の"お手本"を安易に再現するだけでは到底、現実世界を「生きる力」にはなりません。私自身、都庁の行政現場JICAの国際協力の最前線で誰も正解を知らない問題を解決するレーニングを積んできました。一流大学を単に卒業しただけでは、社会へ出てからの実務で通用しません。相応の探究する経験値を積み上げて研鑽しなければ、現実の難問に直面した時には全く歯が立たないものです(日本の硬直化した学校教育制度は、この面で世界標準=例えば、国際バカロレアから大きく水を開けられています)。

そんな時、最も有力な能力は何だと思いますか? 多くの人々は「知識」だと思っているでしょうが、実はお門違いもイイところです。私が行政の実務現場や海外の技術支援で、力を発揮できたのは「直感(勘)」が持つ力です。手掛かりがない状態では、勘だけが唯一の武器となる"真剣勝負"の世界だからです。

勘と聞くと、人はいい加減な"ヤマ勘"のことだと考える人が多いことでしょう。が、事実は全く正反対です。勘は磨けば磨くほど、天井知らずに成長します。一方、知識は"賞味期限"があるので陳腐化し、時に書き換えられる運命にあります。学校教育は、役に立たない方(=知識)を選んで教育の対象に据えてきてしまいました。私が生徒を指導して気づくのは、高校生は何も学校で肝心なコト(=学び方)を学んで来てないな・・という実感です。要は、授業と試験で"時間潰し"を強いられてきたのだと思います。だから、学び方を学ぶように指導して初めて、投じた努力がグリップしていく感覚が得られ、成長して行きます。言わばゼロスタートなので、私のコースで生徒が急成長していくのも当然です。コースを離脱した生徒の多くは、試験で点数を稼ぐ方が楽だと言う方向へ舞い戻ってしまったからです(当座の結果はその通りなのでしょうが、一生「学び続けて行く」力*2 にほど遠いと言う現実が"落とし穴"として控えています)。

*2 長い人生の中で試験で決まる瞬間は3、4回ほど、あります(それしかない、とも言えます)。入学試験、採用試験、昇進試験(人によって、資格試験)です。その特殊なケースを除けば日々、新たに生じた問題と対峙し、解決することが大多数です。学校教育の設計は、現実社会のニーズとは全く整合していないのです。

私は「知識」に意味がないと言っていません。しかし、血肉になる知識は「体験」を通じて身につくものです。体験が伴わない知識は、何の効力も発揮しません。コオロギの飼育容器で発生してしまったコナダニを駆除方法を見つける技能は、既存の教育で学べるでしょうか? 探究して行く力を、既存の「授業」や「試験」で身につけるなど絶対、無理です。探究力は、探究学習(PBL)を経験することでしか身につきません。知識が起点でありません。知識は時にアダにもなり得ます。研ぎ澄まされた観察力(勘)こそ源泉です。私は、それでオリジナル*3な論文を書いてきました。「授業」とか「試験」で、どうにかなるナマやさしい世界でないのです。

*3 オジリナリティを欠く成果(誰かのモノマネ=学校の試験の答案も、たとえ正解デキたとしても似たようなモノ!)は、盗作とか剽窃(ひょうせつ)に近い法的には"不正行為"です。これまでの中等教育までの学業成績は素振りの"予行練習"みたいな段階にあり、今後は高校教育課程でも「問い」を発し、独創性を生み出す実力の育成が必須になって行くと見込まれています)。

コナダニを退治するには、揮発性の成分が必要だと閃き、私は直ぐコンビニに走りました*4。ワサビなど香辛料のチューブを全8種類を掻き集めました。次に、冷奴に塗って自分で食べてみました。その刺激の強いモノ、上位2種(ワサビとカラシ)を選んで直ぐ予備実験をしてみました。すると、1時間も揮発性の成分が行き渡るとコナダニが死滅することを確認できたのです。後は、駆除効果は適正な分量と接触時間の関数だと推定されますので、それを実験的に最適条件を決定すれば済む問題です。問題発生から24時間以内で、決着がつきました(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。

*4 時間さえ許せば、揮発性の成分を産出する気(中)菌糸を形成する放線菌を土壌や活性汚泥から分離し、生物種間の拮抗性(antagonism)を利用したことでしょう。が、ワサビの揮発性の有効成分も他の生物からの食害を免れるために揮発性の物質生産能を獲得してきた点では、原理的に同じことです(だからワサビを傷つけるために擦り下ろして使うワケですが、ここは遠く離れた異分野を繋ぐ"洞察"力が受け持つ領域です)。

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画像・上段左:揮発性の薬味成分を保持する市販のチューブ製品の例、同・上段中:冷奴で自ら刺激の程度を味わってみる(ワサビとカラシが鼻腔にツーンと来る点でダントツでした)、同・上段右:実体顕微鏡で練りワサビの揮発性成分がコナダニに及ぼす影響を"暴露実験"した様子を観察中、同・下段左:ワサビとカラシの決戦(有効成分のアリルイソチオシアネートは同一;カラシの方がシャーレに裏面に張るには緩いので却下)、同・下段右:ワサビの揮発成分に暴露され、不可逆的に活動停止(=死滅)したコナダニ ※実証実験*5を記録した動画を参照されたし(15分間の暴露時間で歩行障害を発症、30分間の暴露時間でほぼ活動停止、暴露前の砂粒がダニで動く状態;同一視野で落射照明を透過照明へ切り替え)。なお、コナダニは野生のショウジョウバエにも寄生していることを昨年度、観察・報告しています。

*5 感受性の低い受精卵をダニ・フリー(コナダニがいない状態)で孵化させる技術は1日で確立デキました。問題は、コオロギに既に固着してしまっているコナダニの駆除に関しては、さらなるコナダニへの暴露条件の最適化が必要となります。また、ダニに歩行障害を誘発するアリルイソチオシアネートの作用機作に関しても今後の解明を待たれます。事後の駆除だけでなく予防(忌避)効果も、探究すべき未知なる領域だと言えましょう。

付記:チューブ入りの香辛料が商品開発され、市販されるに至る背後には化学分野の技術革新が裏づけとしてありました。昨年度の日本化学会近畿支部の中・高生の研究発表会でSSH校などで中心的な研究課題として採り上げられていたシクロ(サイクロ)デキストリンを応用した技術です。そのカプセル状の化学構造に香り成分を長く閉じ込めておくことに成功したことで、摺り下ろしたてのワサビ(実は、日本産のワサビではなく北欧産のダイコンが原料)がいつでも食卓で手軽に利用できるようになりました。失われやすい揮発性の有効成分を封じ込める科学技術の粋ですが、今回はコナダニ退治に早速、使わせて戴きました。面白いでしょ(竹内記)。

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