「地層処分に関する教育セミナー」から学ぶ(2019年12月14日) | 通信制高校のルネサンス高等学校

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「地層処分に関する教育セミナー」から学ぶ(2019年12月14日)

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「地層処分に関する教育セミナー」から学ぶ(2019年12月14日)

「地層処分に関する教育セミナー」から学ぶ(2019年12月14日)

私も昨年度から参加させて戴いている「エネルギー環境教育・関西ワークショップ研究会」(事務局INSS)が主催した表記のセミナー(梅田)に本日(12月14日)の午後、参加してきました。特に、今回のご案内状には「地層処分に関わる授業のあり方についてグループごと討議し、モデル授業を構想していただくワークショップを予定しています。」と言う触れ込みがあり、大いに期待して参加しました。

私自身、高校生たちを大人が主体の討論会に連れて行くことで、生徒の目を見開かせてきた経験があります。生徒たちは本来、人との討論が嫌いな訳ではないことは実証済みでした。逆に、教員を対象とするセミナーで突如として討論やワークの場面になると、教員の方でも居心地が悪いようで帰ってしまう例を散見して来ました。現実問題、生徒以上に教員自身がワークが伴う授業に馴染んでないことが知れます。

当アート&サイエンスコースでは40人クラスの座学スタイルの授業は行ってないので、日本式のモデル授業という点では枠から逸れてしまうのが難点です。その点では、当コースでは常にイレギュラーなケースとなって貢献し難い面が否めません(海外の授業やコーチングの講座では、逆に普通なのですが・・)。

基調講演は、原子力発電環境整備機構(NUMO)の加来謙一課長から海外(フィンランド・スウェーデン)の地層処分の現状について視察して来られた情報をご提供受けました。ご講演の中身で、最も驚かされた論点は、最終選考に漏れた対立候補側の自治体に予算的に補填措置が図られることです。これは「ハイテク産業の誘致が叶わなかった」ことによる雇用創出の機会を逃した、という理由に基づいているそうです(日本では、とかく迷惑施設を地域に押し付ける代償に費用で弁財する発想に陥りがちなのですが・・)。

しばしば「日本の常識は世界の非常識」と揶揄されることがありますが、どうして日本とは真逆の展開が起こるのかと可能性は、国の中央政府と個々の自治体との間に中間的な行政組織である州や県に相当する存在が両国とも存在ないこと、科学技術に関して絶対的な信頼があること(技術的なミスやデータの隠蔽行為がない大前提に立つ)、市民が自分の問題として意思決定に参画する合意形成する習慣がある(国の機関の命令に無条件で従うのではなく、民主的に意思決定する経験が蓄積されている)など、北欧と日本では民主主義に格段の意識差があることを思い知らされました。

ご講演では、学校教育の違いに少々、言及して戴けました。やはり学校教育が問題練習で正しいか誤っているか・・に拘泥していたら社会で起こる問題に適切に対処して行くための判断力や決定力は養われる余地がなく、社会性を育む工夫が北欧の学校教育には盛り込まれているのだと感じられました。日本の民主化のためには*1、学校を"正答主義"から解放される必要アリと痛感しました。

*1 香港のような過激な暴動も起こらないから日本は民主国家だと言う見解もありますが、いかに理不尽であっても怒り正す気力すら削がれているようでは、"仮初めの平穏さ"なのかも知れません。日本語という言語も「まぁ、いいか。」と毎度、同じ調子で手控えてしまい、核心へと切り込む鋭さに欠けています。

今、文科省だけでなく経産省も実社会のニーズに即した学校教育のあり方を指向する時代になりました(OECD教育調査団も、以前から日本に向けて勧告*2し続けてきました)。学校教育を経た国民は(学校の教員にならない限り)実社会へ放たれ、社会の一員として社会貢献して行くことは間違いない事実です。この観点では、教員の問題意識は実務従事者らのそれとは、乖離している状態だと言わざるを得ません。

*2 日本の大学受験を指し、18歳の時点で将来が決定してしまう仕組みを"人権侵害"だと言う指摘をしていた報告書もありました。成績優秀者が実社会で真の意味で社会貢献できているのかどうかの検証は、教育関係者の責務として今後、実態に沿うように取り組んで行く必要があると思います。

今後、人間社会及び自然環境が複雑化していくと、従来型の単純明快な試験問題を正答する程度のひ弱な能力では現実的な荒波を乗り切るのは(誤魔化すのでなく)難しく(事実上、無理)になることは火を見るより明らかです。それは、試験問題が採点しやすいように作られた架空世界の課題であるからで、これまで教育関係者が先送りした歳月分だけ日本の学校教育の軌道修正も手遅れとなり、単純にひっ迫したために最早、抜き差しならない状況へ至って来たのではないでしょうか?

教育に対するニーズは時代の変化に応じて変わって行くのは至極、当たり前のことであり、学校の教育だけが例外であっては反って不合理です。十年一日のごとく同じままで済ませて良いはずがありません。教員に求められる技量も時代の変化に追随していく*3のは極く自然な教員側が担うべき努力義務であり、それが必然的な営みだと常々、私自身は思っています(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。

*3 私の中学時代の先生方はガリ切り(謄写版印刷)を常用していて、"鉄筆"が上手に使えないと務まらない状況でした。恐らく今の生徒たちはもちろんのこと、先生方にもちょっと通じますまい。

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画像・上段左:地層処分オープニング画面(基調講演)、同・上段中技術士(建設部門)及び国際資格のP.E.(Civil) のタイトルを持つ加来(かく)謙一課長による基調講演、同・上段右:梅田にある貸し会議室の案内板(4階で)、同・下段左:小中高大の教員が集ってグループワークをする珍しい光景(今後、意図的に増やして行く気運にある)、同・下段右山野元気先生(八尾市立曙川小学校)は、今日も元気です(配られた模造紙を観音開き状に折って、表紙に見える作品を即興で創作してみせたので、凄い!

付記:海外でナマの情報に触れてきた技術者が得てきた談話を直接、聞くことは単なる情報の背後に隠れた文化・社会的な背景までも受け取るコトができるのだと改めて実感しました。もっとも的確に受け取るためには、聞き手側も伝えられたメッセージを受信するアンテナを用意しておく必要があるのでしょう。

加えて、山野先生が見せてくれた思考や発想の柔軟性です。その柔軟性は平素からの訓練によって磨かれ即興でカタチにして行けるのだ・・と体得できました。ともすれば、学校教員は同じコトの繰り返しに終始してしまいがちで、思考も発想も硬直化して行きがちですが、それを打破できることの実証例でした。

今回、小・中学校の先生方のグループの方が放射性廃棄物を敢えて「一般ごみ」から外挿してみるアプローチが複数、提案されていました。小学生や国民一般には解りやすい視点だと思います。高校とか大学教員となると、「先ずは正確な知識を学ぶ必要がある」と月並みな議論に終始する"落としどころ"に収まってしまいがちです。

中学校の教育グループだったでしょうか、「化石が出るような地層が安定的な証拠では」との斬新な意見が提案されていました。化石が埋没してする堆積環境は母岩の岩盤とは異なるため"当たらずとも遠からず"だった模様です。加来氏は関連した"ナチュラルアナログ*4"という専門用語・概念を紹介して下さいました。どうやら枠を超えた発想の豊かさの点では、小・中学校の教員グループが抜きんでいた感触が否めません。

*4 私たちも過去、淀川の河床堆積物中に埋設された微化石中に形成される硫化鉄の粒子フランボイダルパイライト)に関心を抱いたことがありました。堆積地層の過去の履歴を探る手掛かりになる模様です。

私個人では、現在のようなグローバル社会であれば、日本と北欧の生徒同士が英文でメッセージを交換したり、遠隔地でもネット経由でライブで繋がれる時代なので、そのような方向性を提案したいと意中の案を閃いたものの到底、物的なインフラはともかく人的なインフラ(ズバリ英語の運用力)が到底、日本側が空虚な状態にも等しい。もう江戸時代でもないのに、まだ日本が鎖国状態にあるのが口惜しい(竹内記)。

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