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大学が求める「高校生像」を学会活動に探る(2020年04月06日)

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大学が求める「高校生像」を学会活動に探る(2020年04月06日)

大学が求める「高校生像」を学会活動に探る(2020年04月06日)

教育デザイン室長の竹内です。日本人の大半は「頭のイイ人がイイ大学で行くべきだ。」と考えているに違いないのでしょうが、この論理は緻密さに欠けています。日本人社会で通用するかも知れません*1が、海外の人は2点で必ず引っかかるのが通例です。「頭がイイ」と「イイ大学」の定義が曖昧だからです。

*1 日本人の担任教員は、例外なく「苦手科目を克服しましょう。」と通信簿にコメントするものだが、欧米社会では、無人島で一人暮らしするのを想定しない限り、「得意科目を伸ばしましょう。苦手科目は、得意な人と組んで補いましょう。」が一般的なアドバイスだからだ。両者の間には、ギャップが生じる。

これほど、日本人は他人との摩擦を避ける社会慣習を身につけて生きる文化(処世術と呼ぶべきかも)を磨いて来てしまったので、"critical thinking"を磨く機会がないまま体制に迎合したり、一つの答えを鵜呑みにする心癖を残したまま放置したので、受験偏差値の導入以降は"論理破綻"してしまっているのだ*2

*2 受験に合格することにゴール設定すると、目先の得点力アップのために一見、簡単そうに見える"本質的な議論"を"根幹"なのに"抹消なこと"だとして矮小化し、手抜いてしまったのであろう(点数による選抜を重視した設計をするならそうなるのだろうが、それこそ学問に対する冒瀆であり、背信行為だと私は指摘したい)。

この論理の矛盾から、気づくコトはないでしょうか? しごく簡単です。受験の覇者=学術研究者向きではないのです。大学とは、まごうことなく「学術研究」の場であって、大学教育のゴールが進学塾や予備校の受験指導で優秀な講師養成であるならば、実に理に適っていることになります。日本の大学入試は"選抜行為"それ自体が合目的化(それどころか序列化・等級化)してしまっていて、本来の大学教育の趣旨*3と合致しているか否かなど、まったく"蚊帳の外"だったのではないでしょうか・・(OECD教育調査団の報告では長い間、日本の大学教育、特に大学院教育の質を問題視されてきましたが、それも当然の帰結でした)。

*3 大学教育が就職対策であるのなら仕方ないが、現実は「イイ大学」=「イイ就職先」を日本人は容認してきてしまったのではあるまいか(一般人ならばともかく、大学人は抵抗すべきだったと、私は思う)。

以上の論点を踏まえ、3月21日(土)に開催される予定であった第61回日本植物生理学会大阪大会事務局(学会サービスも請け負う中西印刷)から要旨原稿他、記念品の数々が届けられました。コロナ禍の影響で「高校生生物研究発表会」も大会もろともキャンセルとなってしまいましたが今日、これらの品々、中でも大学構内のポケット・マップを見て、「高校生に学会に参加するだけでなく大学構内を散策して貰う機会にして欲しかったなぁ」とつくづく残念に思いました。研究発表にエントリーした高校生と指導教員(高校教員)は、無料で学会の全国大会に参加する特典を与えられていたのです。

こうしてみると、大学人がホンネで欲しい高校生像が浮き彫りになってきます。大学側がホントに受験の覇者を欲しいのでしょうか? また、入試はホントに真の意味でも高校生が自分の力で学び、生き抜いて行く力量を測定しているのでしょうか? そして、その成果*4は十分に吟味されたのでしょうか? 日本では近年、河合塾が「10年トランジション調査」をまとめたのが唯一の検討事例だろうかと思います。

*4 私が見聞した限りでは、兵庫県立大学附属高校の女子生徒の英語でのポスター発表が一つの理想形として記憶に残っている(彼女の英語運用力は、私も英語で想定外な質問を企ててみて確認できた)。また、奈良県立青翔高校の昨年度の英語のポスター発表の取り組みも、明らかに本格的な意気込みだと感じた。

上記の注釈(*4)で記した事例は、進学塾や予備校で育つ受験秀才とは明らかに異質で、真の意味での国の宝に相当すると思う。受験産業でも国の経済成長に"表面的"には"嵩上げ"として貢献してきた効果を私は否定しない。それは言わば、社会人のストレス解消の場(ガス抜き)として飲み屋とかピンク産業が経済効果を生んできた背景と大差はないのでしょう(誰も指摘せず、見て見ぬフリをしてきただけで・・)。

日本社会を真に大人として成熟させるためには、このような"必要悪"という不合理な古臭い因習から卒業しても、そろそろ良い時期なのではないでしょうか? もう十分な期間、正すべき点を正さずに放置してきたのではないのかと思います。日本人よ、いい加減に真の大人になりませんか・・と私は人類の未曽有の危機が迫り来る今、問い掛けたく思います。現状のままで日本の学校教育が終っても構わないのでしょうか?・・と。心ある人々ならば、意味が解かるはずですよね(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。

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画像・左:大阪大学のガイドブック(左)と発表要旨集(右)、同・中:エントリーしたルネ大阪の演題「H-36 ラン藻フィコシアニンが持つ駆虫効果の質的研究」(奥村諒・今村奏音・藤原優月)の要旨(左)と大阪大学全学教育推進機構のクリアホルダーと大阪大学生協・限定商品"頭脳グミ"、同・右:高校生生物研究発表会2020大阪を記念するマグカップと大阪大学ハンディ・マップ(想い出となるはずだった)

付記:大阪大学全学教育推進機構のサイトを閲覧して、この国にもようやくアカデミック・ライティングが根づく時代になれたのか・・と実感しています。実は、この手の書籍は世界のどの大学(私が訪問したのは、英国・リーズ、タイ国・バンコク、米国・マウイ、中国・大連)へ行っても書籍購買部で売られていました。それほど、大学はまとまった長文を書くことが要求されるし、書いた文章を一目見たら学力も見抜かれてしまうものです。日本社会ではペーパー試験の点数ごときをもってして"基礎学力"などと称していますが、それは"真っ赤なウソ"だと言うことの動かぬ証明です。それは、進学校や受験産業の進路指導と大学の入試選抜システムにおもねただけの単なる悪習にしか過ぎません。世界の高等教育で求めらる学力の本質は、自分自身の意見が口頭で表明でき(本来あるべきな双方向性討議が成立するために必須)、自分独自の見解を文字として論述していく力です。海外の中等教育(中学校・高校に相当)は基本、この要求を満たすように設計されているのが常識です。嘘だと言うのなら、日本の進学校や予備校の教員は皆、国際バカロレア機構の審査*5を受けてみたら、参考になるかと思いますので、挑戦してみて下さい(竹内記)。

*5 筆者でも、文科省資料末尾に記されている「特別免許状」の授与資格を十分に満たしている。当該免許の発行事例は、当該資料作成の時点で全国で50件に満たない状況で、その理由は人材(ポスドク)が日本にいたとしても、その能力を活かせる風土が日本の学校現場にまだ熟成されてないことが原因ではないかと思われる。この事実により高校教育はもとより、大学教育も大損していることは火を見るよりも明らかであろう。今日に至る日本の凋落ぶりを鑑みると、いつまで愚かしい事態に甘んじていくのか甚だ心もとない限りである。果たして、この国はこの期に及んでも"人材殺し"を続けていて、平気なのであろうか?

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