薬学部に特待生合格!~スタディサプリと問題集の22日間チャレンジ~
2017年3月21日
著者:長谷川 高士
昨年の8月、お盆の少し前のことでした。通学コースで化学や生物を教えている私のところに1人の女子生徒(みか子さん)がやってきて、「薬学部を受験したいけれど、高校では化学を勉強したことがない。教えてもらえないか」と言います。
それまで音楽大学を目指していると聞いていたので、これには驚きました。しかも、AO入試で受験するというのですが、その試験日程は9月初旬。本番まで1カ月もありません。
英語など入試に必要な他の科目はきちんと勉強してきていたので、課題は化学だけだということはわかりました。親戚の薬剤師の方の話を聞いて自分も同じ道に進もうと考えたということでした。
学習する時間をどう作るか?
具体的な目標が定まったのはいいことですが、なにせ時間がありません。
お盆休みをはずすと、私の時間がとれるだけ教えたとしても10日ほどしかないのです。普通なら高校の2年間、週に2~3時間の授業で化学基礎・化学を学習し、さらに入試レベルの問題を解く練習の時間も必要です。
そのとき頭に浮かんだのは、「今の生活時間の中から、学習する時間をつくり出さないといけない」という言葉でした。
「学習学」の提唱者で現在京都造形芸術大学副学長である本間正人先生が英語を学習する社会人へ向けたアドバイスですが、彼女にはこのやり方を徹底的にやってもらうしかありませんでした。お盆休みも学校がある日も、使える時間はすべて化学の勉強に充てるということです。
22日間チャレンジ

「スタディサプリ」で試験範囲の基礎を学習し、彼女にあった問題集で受験対策をすることにしました。
スタディサプリは、学校で契約しているので生徒は皆使い放題です。スタディサプリで必要な化学の講座動画を調べると全部で122時間。時間数を計算したら、1日6時間の学習として、22日間で高校化学をひと通り学習できることがわかりました。
学校に来ないで、ずっと家で22日間の化学漬けです。これを「22日間チャレンジ」と名づけて、やれるかどうか彼女の意志を確認しました。
本人は「これができなかったら先がないんだからやる!」といって帰りましたが、短期間とはいえけっして楽なことではありません。みか子さんが本当にやりきれるかどうか不安は残りました。
後から聞いた話ですが、実はみか子さん自身も22日間チャレンジをやりきる自信がなかったのです。
その日、普段習っているピアノの先生に、入試が終わるまで来れなくなると報告がてら話したところ、先生から「ぜひがんばってくれ」と励まされ、ケーキまで食べさせてもらったそうです。ケーキのせいではないでしょうが、この先生の励ましで気持ちが定まり、やってやるという気になったのでしょう。
数日たつと、みか子さんから時おり「この問題が解けない」という写真付きのメールが届くようになりました。
その度に説明を書いて写真で送るうちに、22日間かかるはずだったチャレンジは17日間で完了し、それから塾にも通うようになりました。
今度は、同時に渡していた化学の問題集を解いてもらいました。彼女にとって難易度が合っていたようで、塾の先生からは「この問題集を選んでくれた先生に感謝だね」と言われたと嬉しい報告もありました。
特待生合格
9月の試験が済んでしばらくすると、みか子さんから合格の報告が入りました。しかも、特待生での合格というおまけ付きでした。
特待生合格では、大学の薬学部6年間の学費が優遇されるそうです。もちろん、その間の成績をしっかりとキープしなければならないそうですが、この結果には、ご両親もほっとしたことでしょう。
1カ月弱の短い期間ですが、自分の時間を自由に使えるルネサンス高校の特徴を生かして、スタディサプリで効率よく基礎を学習し、塾と問題集で試験に向けた実力を高められたことで、よい結果が得られた例だと思います。
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