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タルボットとダゲールの特許について

2016年06月16日

タルボットとダゲールの特許について

先日、板倉先生を訪ねていったときに「タルボットと写真技術の特許」のことを少しお話しいただきました。
 デジタルカメラが普及する前、カメラはよく銀塩写真といわれました。
このカメラが発達した1830年代ころ、2人の技術者がカメラの発明に腐心していました。

 イギリスのタルボットは、カロタイプという、1つのネガから複数枚の写真を使う方式を作り、ダゲールはダゲレオタイプという銅版に銀メッキをほどこし、1枚しか作れない高精細写真方式を発展させました。
 この二人はカメラの特許に対してとても対照的な人生を歩むことになります。

 タルボットはこの技術をこれまでの研究費と今後の研究費のためにカメラ写真を撮る人すべてに
特許使用料の支払いを主張し、やがて特許権に関する裁判を行うことになりそのほとんどに負けました。やがてプロでなければ使った写真は自由に使ってよいことになります。一方ダゲールはこの技術を政府と交渉して、研究費は国から支給、生活費は政府からもらえるようになりました。この結果、フランス政府はこの特許を買い上げ、無料で使ってよいことにしたためヨーロッパを中心に急速に普及することになりました。

 特許についての考え方の違いが研究や普及について大きな違いを生んだ事例です。

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