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電車の車両についている記号のはなし
ルネサンス大阪高等学校
電車の車両についている記号のはなし
2014-09-29
先日,和歌山県の橋本市に学校訪問に行きました。
プラットホームで電車を待っていたら,向こう側のホームに写真のような電車が入ってきました。
車体には,「東の野に 炎の立つ見えて かへり見すれば 月傾きぬ」」という柿本人麿の和歌が書かれていました。
なかなか趣のある車両だと思って見ていたのですが,車両の下には「クハ104 -501」という記号がありました。
さて,この「クハ」という記号の意味ですが,なにをあらわしていると思いますか?
気になって家に帰って『記号のなぞとき』(板倉聖宣 岩波書店)という本で調べてみると次のようなことが分かりました。
JRでは「運転台のある車両(せいぎょ車)」のことを「ク」という記号であらわしているのです。
それでは,「ハ」という記号はなにをあらわしているのでしょうか?
「ハ」は普通車の記号なのです。
じつは,むかし(1960年まで)の国鉄(いまのJR)の客車には1等車,2等車,3等車の区別があって,それにイ・ロ・ハという記号がついていたのです。
ですから当時の記号の約束で解釈すれば「クハ」の車両は「運転台のある3等車」ということになってしまいます。
しかし,いまは,グリーン車と普通車の区別しかないので,「ロ」は「グリーン車」,「ハ」は「普通車」の記号として使われているのです。
「モ」は「モーターのついている車両」です。
ですから「クモハ」と書かれた車両は「運転台とモーターのある普通車」を意味します。
そう思って,反対側のホームに止まっていた南海高野線(私鉄)の車両をみると,カタカナの文字はなく,写真のように数字ばかりがならんでいました。
記号には,なんらかの意味があるのですね。
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