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東京で入学式をしてきました。【 式開始前リポート & 式辞 】

ルネサンス高等学校

東京で入学式をしてきました。【 式開始前リポート & 式辞 】


4月17日に東京・お茶の水にて、入学式が挙行されました。
【このページの最後に「校長式辞」を載せておきました。】

会場は、ソラシティというところ。
近くには、湯島聖堂とニコライ堂があるとても雰囲気の良いところでした。

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集合時間まで時間があるので、散策開始。
まずニコライ堂。正面右手すぐ近くにありました。しかし、残念ながらコロナ禍のために中には入れず。

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戻って、千代田線と中央線の跨線橋を渡れば、湯島聖堂。

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橋の上から会場のソラシティを望む。

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いざ、湯島聖堂へ。

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右手へ降りていきます。

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まず、徳が身につきそうな門をくぐります。

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儒学の府ですので、中国風です。

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実に厳かです。

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湯島聖堂から、入学式会場を望みます。

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戻って、2Fの式会場へ。

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今日の式参加の新入生は93名。まずまずの規模になりました。皆さん気を付けていらしてください。

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式の様子は、2~3日後にYoutubeにアップされるでしょう。

以上、式開始前のお上りさんリポートでした。








式辞

 新入生の皆さん、ルネサンス高等学校へのご入学、おめでとうございます。並びに、入学された皆さんをこれまで支えてこられましたご家族や関係者の皆様、誠におめでとうございます。
 本日、オンラインにて、ご参加いただいております新入生・ご家族・関係者の皆様に対しましても、ルネサンス高校を代表いたしまして、心よりお祝い申し上げます。

 ルネサンス高校は、今から16年前に、「ネットの高校」として、他に先駆けて茨城県大子町に創立され、以来、日本で最初に携帯電話からレポート提出ができるようにするなど、ICT教育を推進し続けて参りました。その過程で培ってきました教育システムとノウハウで、皆さんのルネサンス高校での生活が実り多く、大きく成長できますよう、教職員一同、全力をあげてサポートして参りますことをここにお約束したいと思います。

 さて、なかなか終息の兆しの見えないコロナ禍の状況ですが、皆さんの新しい生活のスタートにあたり、本日はあえて歴史上の3つの感染症パンデミックを挙げ、その中で、人類がいかに社会を発展させてきたかに触れ、また、ルネサンス高校に関連することも交えながら、私なりにお伝えしたいことを述べてみたいと思います。それらが皆さんのこれからのルネ高生としての生活の指針やエールになればと思います。

 まず、こちらのフリップをご覧ください。左側は奈良の大仏、右側は鑑真和上です。

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 8世紀の奈良時代に、遣唐使船がもたらした天然痘--―今から40年ほど前に根絶された感染症ですが--その大流行が起こりました。いつの時代も、感染を拡大させるのは、ヒトとモノの移動です。総人口の1/41/3が死亡したといわれます。そこで、不安定な世を、仏教の力によって救おうと、時の聖武天皇が造立したのが奈良の大仏です。
 天皇はまた、僧侶が守るべききまりを整備するために鑑真を招きました。彼は訪日を決意しますが、当時の中国・唐で1~2を争う高僧でしたので、第6代玄宗皇帝はそれを許しませんでした。そこで、彼は密航を繰り返し、失明しつつ6度目の挑戦、延べ10年をかけ、66歳にして来日を果たしました。 鑑真による日本仏教の整備がなければ、空海や最澄も出てこなかっただろうと言われます。
 彼は、日本に医術や漢方薬学も広めました。 
 天然痘の流行が、仏教を日本文化の中に深く根付かせることに、また、当時の日本の医療を発達させることに一役買ったのです。

 鑑真和上のお話しをしたところで、皆さんにお伝えしたいことの1つ目です。それは、「必ず卒業まで、頑張っていってください。」ということです。「知識や技術・技能は、です。それを知っていることで、持っていることで、自分を助け、また、社会や人のお役に立つこともより可能となります。高校卒業の資格も同じです。大きな力です。
 通信制での学びは、自分の意思で教科書を開き、進めていくということが中心となりますので、分からないところが出てきたときには、遠慮なく先生たちにアドバイスを求めて下さい。全力でサポートして参ります。人の「能力の差は小さい。しかし、努力の差は大きい」のです。そして「継続は力」です。皆さんが描く次のステージ。そこにステップアップしていくために、卒業まで頑張り続けていってください。

 因みに、奈良の大仏ですが、造られたときは金ピカでした。それにはルネサンス高校のある大子町の近くから出た金が使われました。また、大子町には栃原金山という本州最後の金山がありました。奈良時代には発見されていて、遣唐使の派遣を資金面で支えたと言われています。そのような大子町でのスクーリング、楽しみにしていてください。

 ⒉枚目のフリップチャート、こちらをご覧ください。

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 ルネサンス期を代表する「万能人」のレオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」とミケランジェロの「ダビデ像」ですね。
 14~15世紀にかけて、ペスト ―感染者の皮膚が内出血して紫がかった黒色になるので黒死病とよばれるのですが、―それが爆発的に流行し、ヨーロッパでは、人口の1/32/3に当たる約20005000万人が死亡したと推計されています。
 このペストがルネサンスを生む一因になったといわれています。 なぜでしょうか。
 ペストが流行する前は人が死を迎えるときには、キリスト教の神父がお祈りを捧げていましたが、ペストによる死者は神父が立ち合うこともなく埋葬されました。中世のヨーロッパでは、教会の教えに従って生きることが天国への道だと信じられていました。しかし、ペストによる死の前で教会は人々の心を癒し救う力はありませんでした。
 また、当時のヨーロッパでは、羅針盤(方位磁石)の発達で航海の範囲が広がり、イスラム世界で活発に学ばれていた古代ギリシャの文化が逆輸入されるようになりました。
 さらに、グーテンベルクの活版印刷の発明によって、庶民にも本とそれにともなう新しい情報が行き渡るようになりました。
 これらによって、中世の人々は教会の教えである「人間は(神に背いてエデンの園のリンゴを食べた)卑しく罪深い存在」という人間性を束縛してきた価値観から次第に解放されるようになりました。そして、キリスト教が生まれる以前の「古代ギリシア・古代ローマ時代の、人間本来の価値や能力を重視する考え方・生き方が理想だ。」という運動、ルネサンスを花開かせることになったのです。

  ... ルネサンスとは、「再生」「復活」を意味するフランス語です。
  そして、ルネサンス高校という校名はまさにここから来ています。
 「目覚めよ、自分力!」
 ルネサンス高校は、「自分を成長させたいと思う皆さんに、自分の能力や価値を見つめ直し、大きく羽ばたいてもらいたい。」という願いの下に創立された学校なのです。

 教育は英語で、P.E.(体育)E、「education」ですが、その語源は古代ローマの言葉ラテン語のeducatus{エドゥカトゥス}で、その意味は「才能を引き出す」です。私たちは、皆さんが可能性・才能を引き出すそのお手伝いをしたいと考えています。
 皆さんの中には、まだ自分でも見えていない「可能性」があります。ですから、色々なことに挑戦し自分の「可能性を引き出して」いってください。それはこの急激な社会の変化に対する「柔軟性」に繋がります。ルネ高生として、自分の「可能性を解放」し「自分ルネサンス」していってください。これがお伝えしたいことの2つ目です。

 3枚目のフリップチャートがこちらになります。

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 イギリスの、万有引力を発見するどの多くの業績で知られるアイザック・ニュートンです。下の方に「創造的休暇」と記しておきましたが、ニュートンは、1665年にペストが流行したときに大学が休校となったので、実家に戻って2年間を過しました。「万有引力」をひらめいたとされるのはこの時で、後にニュートンはこの期間を"創造的休暇"と呼びました。
 彼は、この期間に、ほかに作用反作用の法則、そしてプリズムを使って白い光や太陽光は、レインボー()を構成するすべての光の色の混合色であることを発見、そして虹を七色と決めるほか多くの理科や数学上の発見をしました。この時期の、彼に代表される様々な発見・発明が科学革命そして産業革命に繋がっていったのです。
 ニュートンのこれら発見は、実際には休校がきっかけでひらめいたものではなく、その出発点はずっと前だったようです。日々の「飽くなき好奇心・知の探究」が大切ということを、私たちに教えてくれるエピソードです。
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 皆さんには、時間を自由に活用できるルネサンス高校時代を、是非ニュートンのように「創造的ルネ高生活」にもしていって欲しいと思います。そのためには、「自分の好きなことや、こだわりも大切にしていってください。」ということです。これがお伝えしたいことの3つ目です。

 自分はこれが好きだ。これをしてるとワクワクする。そのような気持ちを大切にしてもらいたいと思います。好きという気持ちは誰かに言われて感じるものではありませんし、好きなものに対しては自然と興味や意欲が湧いてくるものです。今の時代ですから、SNS等で発信すれば、仲間もできていくでしょう。そして、そういう人との交流の中で、さらなる意欲や新しい興味・関心が皆さんの中に生れてくるかもしれません。それが皆さんの人生をより豊かなものにします。大切にしていってください。

 今、世界は急速に変化・発展しています。皆さんも成長していってください。成長にはトライアルアンドエラー・試行錯誤がつきものです。、鑑真のように、何度でも立ち上がることが大切です。自分の中に諦めきれないこだわりがあったら、それも大切にしてください。日本では決められた枠からはみ出ないことがよしとされます。だから周りを気にして行動してしまう。こだわれない。それが日本をいろんな面で遅れた国にしてきていると思います。世の中は答えのないことだらけです。でも、それは、可能性に満ちているということでもあります。だから、失敗していいんです。「人と違う」といわれていいんです。それが皆さんの個性です。こだわり続ける。そして、やりたいことを見つける・もう見つかっている人は続けていく。そのようにして成長するルネ高生活を送ってください。
 好きなことやこだわりは、必ずやこれからの皆さんが困難を乗り越え、未来を切り開く原動力になります。私たちが応援します。失敗を恐れず、楽しんで、自分を磨き続けていってください。

 結びとしたいと思います。こちらのフリップにまとめました。

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 皆さんがルネサンス高校の門を叩いたということは、自分のペースで、高校卒業のための学習を続けながら、時間をフル活用する権利を手に入れたということです。これからの日々を、「創造的ルネ高生活」していってください。

 ルネサンス高校は、新型コロナウィルス感染症に対しましても、「生徒ファースト」の対応をして参ります。
 私たちの、皆さんへのサポートのお約束と、本校教育への深いご理解とご協力のお願いを、重ねて申し上げまして、式辞とさせて頂きます。本日は誠におめでとうございます。

 令和3417日     ルネサンス高等学校 校長 菊池一仁

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