アート&サイエンスコース
2017.04.27.Thu
教育デザイン室長の竹内です。当コースも 2014年 4月の開校以来、3年目を終え、初めて卒業生を送り出しました。その3年間の歩みは当然、平坦なモノではありませんでした。最高の立地、最大の自由度、探究学習を中学生で自身が経験し、高専教育で蓄積してきたノウハウを高校課程に落とし込む試みは、成功が約束された条件を備えてスタートしたはずでしたが、なかなか思うように進まなかったのです。
時代も様変わりし、文科省・初等中等教育局は「正解のない時代を生きるための学習モデルの転換」を筆頭に謳い、「暗記再生型」から主体的に学ぶ「課題解決型」へ変貌を求めています。唯一の正解へ導く教育は頭脳を硬直化させ、教えること(teaching)は すなわち、カンニング(cheating)も同然であることを高専の教員研修会(2011年)の場で、早くから今と同じ論陣を私は張ってきました。高専に勤務して3年目の節目でした。
大阪校1年目の5月、名古屋市で開催された水道技術の国際会議(5SSABC)へ発表者として、また座長も務めました。当時、大阪校は初期トラブルに見舞われ、名古屋の私と大阪の教員と間で電話での指示に追われ自分の登壇時には会場の外に居た事態でした(晴れ舞台の国際学会で発表者が登壇に遅れたなど前代未聞でしょう)。正真正銘、私はスライドを見て即興で発表したことになります(否応なく、即興で英語で発表するという背中を推された結果になった訳だから、それはそれで感謝しなければならないのかも・・)。
河脇祐奈さんの弟、凌くんが加わったのは、その翌年のこと。 2015年3月、「環境保全クラブ」を立ち上げると、社会人高校生の信宮純さんが同クラブの部長に就任し、中継ぎ役として理科室の活動全体を盛り立ててくれました。新しい試みであるインタビュー取材の実践でも、彼は実績を残してくれました(2016年盛夏)。
河脇姉弟はSSH指定校(府立園芸高校)の交流プログラムに招かれ、大阪校は招待校枠でポスター部門の優秀賞を戴く栄冠を得ました(府教委が審査)。ようやく当コースの存在が認められたことの証しとも言える節目でした。その頃、大阪市内に大学の技術をも凌ぐ高度なバイオ専門教育を施してくれる専門学校とのご縁が結ばれました。その後、リバネスという新興企業が中高生の科学教育を手厚く支援している事実を知りました。
現在、リバネスには当コースで力を注いでいるバイオフィルム(原虫シストも)、ヘドロ電池で(高校生向け)研究助成をして戴いています。しかし、我々はリバネスが本来、支援する対象は一般の公立校や私立校と自覚しており、ご支援に深く感謝しつつも株式会社が設置した学校のもつ役割としては地元企業と協同し、新製品開発のお手伝いをしていくことが筋だとして、新たな活路を模索し出し始めている最中です。
加えて、生徒の主体性を最大限に引き出すためのプラットフォーム「PalletE」もスタートアップできました。今、振り返ると短いようで長かった道程で、もう二度と同じ場所には留まらないのだと思うと、目頭が熱くなります。大阪校は引き続き同じ場所ですが、遠くへ来たものだと感慨深いものがあります(文責:竹内 準一)。
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画像・左:水口先生の発案で展示した理科室のシンボル「シーラカンス」の特大ポスター、同・中:鉛蓄電池再生技術でご指導戴いた小澤昭弥先生(米国籍)のご厚意でITE誌の裏表紙に掲載されたスーパーサイエンスコースの広告、同・右:理科室の新マスコット、テッド(次回インタビューで登場予定;TEDトークと掛け言葉)
付記:当スーパーサイエンスコースは、日本の長く続いた生徒が受け身になりがちな教育スタイルを打破する効果を各方面から期待され、ご支援を受けてきました。ITEの小澤昭弥先生、初芝学園の橘淳治先生、NPO法人地域水道支援センターの中本信忠先生ほか関係各位には3年の節目に際し、これまでのご支援に感謝いたします。
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ルネサンス豊田高等学校
2021.04.01.Thu
ルネサンス豊田高等学校
ルネサンス高等学校グループは、全国に3校(茨城、愛知、
大阪)、連携キャンパス及び受付・相談センター(東京・新宿代々木、神奈川・横浜、愛知・豊田、名古屋、大阪・梅田、広島、福岡)
を置く広域通信制高校です。
どんなタイプの方でも、安心して学習し卒業できるシステムを構築し、生徒一人ひとりのライフスタイルに合った"学び"を提供しております。
「登校してしっかり学ぶ」「友達を作って学校生活を楽しむ」という学校が多い中、最短年4日の登校で高卒資格が取れる学校は多くはありません。
一方で本当に高卒資格が取りたくても、仕事が忙しくて登校できない、子育てで手が離せないなど様々な事情で、学校に行きたくても行けない方がたくさん居るのも事実です。
ルネサンス高校はそういった方のニーズに答えるために生徒に負担のかからない授業やレポートシステムを作り、14年経ちました。卒業生も約15,000名となります。
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