ヒドラを理科室で発生させる方法(2017年07月01日) | 通信制高校のルネサンス高等学校

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ヒドラを理科室で発生させる方法(2017年07月01日)

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ヒドラを理科室で発生させる方法(2017年07月01日)

ヒドラを理科室で発生させる方法(2017年07月01日)

ヒドラは刺胞動物門(以前は、腔腸動物門)に属する淡水産・無脊椎動物の一つ(クラゲやイソギンチャクの仲間)である。淡水魚を飼育している水槽で涌くこともあり、環境保全クラブ・初代(前)部長の信宮純氏から幾度か小さな瓶に入れて譲られたものの、その都度、消滅させてしまうのが常であった。結局、動物である以上、ミジンコのような生き餌として動物プランクトンを与えていなかったことが原因であろうと思われる。

ところが、淀川の城北ワンドから水中の石に着生していたタンスイカイメンを飼育しようと、石ごと理科室へ持ち帰り、直径30cmの円形水槽(スチロール製)に石ごと入れてエアレーションしておくと、ヒドラが多数、発生していた(ヒドラを見慣れていた信宮さんに指摘されたのが発見の始まり)。繰り返しヒドラを消滅させて失敗例に反し、この水槽中ではヒドラが依然として維持されている。

以下、その理由を考察してみたい。果たして餌はどうなっていたのだろうか?

❏ 探究学習 プライミング 事例シリーズ「ファイル02:なぜヒドラが、水槽で自然に増えているのか?」

失敗例と成功例との間での大きな違いは、飼育容器の大きさである。また、野外から持ち帰ったオリジナルの試料のサンプル・サイズの差も大きい。器の大きさは、自ずとそこに収納できる自然界の一部の量的な環境収容力(capacity)も規定してしまう。結局、小さな容器で再現できる生態系と大きな容器で、室内で再現できる生態系を構成する構成員のレベルが決まり、ある条件を満たすと再生産と維持ができると考えられる。

生息し続ける条件とは、ヒドラが触手で自由遊泳するミジンコに準じた動物プランクトンが供給されていることであり、代用となる餌が自動的に供給されていないと無理である。そこで、水槽内を良く観察し、餌となる候補を探した。答えは、プランクトンになり得る生物の発生である。隈なく探すと、巻貝の稚貝が見つかった。貝類を含む無脊椎動物は、その受精卵の発生過程の終盤にプランクトン幼生の形態を取ることで知られる。汽水産・巻貝の幼生(トロコフォア及びベリシャー)は一時的プランクトン生活をするので、一部がヒドラの餌になってしまうことは不自然ではない。また、エビのゾエア幼生もヒドラの格好の餌になり得る。

かくして、ヒドラの個体数を維持するためには一定量の容積を確保し、そこで巻貝やエビを共存させ、発生した幼生の一部をヒドラの餌として供給されるような工夫を施すことが、メンテナンス・フリーで楽であると言える(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。

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画像・左:円形飼育水槽(スチロール製)の外観(中央部の緑色のマットは、タンスイカイメン)、同・中:巻貝の稚貝(実体顕微鏡で対物x4)、同・右:浸漬された水中の岩の側面に群生したヒドラ個体群。

教訓:飼育する容器のサイズが大きくなると、それだけ環境の多様性が増し、捕食者と被捕食者が共存するようになる。それが一定の条件を満たすと、安定して求める生物の個体群が半ば自動的に維持できるようになる。容器のサイズが小さいと、このような自律再生系は成立しないようである。

付記:十三干潟の汀線に集積していた遡上してきたと思われる海藻残渣の塊に"小さな巻貝"が群がっていたという観察例を記載した。淡水から沿岸海域間を移動する習性を持つ貝類の中に、イシマキガイがある。繁殖には感潮河川を流下する必要がある上、再び遡上して淡水域へ回帰して来なければならず、淡水域へ戻ってくる移動のメカニズムが不明であったが、その行動様式の一端を覗き見た気がする。

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