尿素分解(ウレアーゼ)活性に接点あり(2017年07月08日) | 通信制高校のルネサンス高等学校

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尿素分解(ウレアーゼ)活性に接点あり(2017年07月08日)

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尿素分解(ウレアーゼ)活性に接点あり(2017年07月08日)

尿素分解(ウレアーゼ)活性に接点あり(2017年07月08日)

昨日(7月7日)の午後、大阪府高校生物教育研究会主催の第2回講演会が、天王寺区のアヴィーナ大阪を会場に開催されました。演者は滋賀県立大学名誉教授の三田村緒佐武先生で、演題は「環境観の基点は総合陸水学にあったー真の琵琶湖生態系を理解するためにー」で、陸水学という一時は日本が世界の頂点に立ち*、その後の生態学を牽引し、日本の水環境保全に貢献してきた陸水学の歴史を、一筋に駆け抜けてきた証言者の一人です。

* 学生時代に米国の G.E.Hutchinson が著した "A Treatise on Limnology" という洋書を購入したことがあります。その巻末の文献リストにS. Yoshimuraという日本人名が並んだ姿を見て壮観な想いがして、誇らしかったものです。故吉村信吉博士は学生時代から湖沼調査をし、論文を発表されていた様子で、冬の諏訪湖で帰らぬ人となったまでの20年間に約300編の遺作を残したと伝わるのでむべなるかな・・というものです。当時、私も理学部地理学科に学び学生の身でありながら観測機器を地理学教室や分析化学の研究室から借用し、涸沼(ひぬま、茨城県の汽水湖)の観測、プランクトンや底質の調査を行っていました。知らぬ間に、感化されたのだと思います。生物学科の最終年次、卒業研究で涸沼(及び水月湖)の硫酸塩還元細菌の分布を調べました。

私自身は、陸水学では食って行けないと覚悟し、水産分野への転向を試みるも果たせず、水処理に活路を求めました。時代が変わって下水管渠の腐食に硫酸塩還元細菌が関与しているということで、都庁の現場職員として試験方法の開発から現地調査に水処理に関与する微生物の動態(ダイナミックス)に活躍の場が用意されていたのです。最後、熱帯下水道でタイにJICA専門家として派遣され、世界を見る機会がありました。

三田村さん(先生と呼んでは怒られるので・・)の名前は当然、存じあげていました。しかし、私が陸水学から応用分野へシフトしたため昨日、お目に掛かるまでご縁が生じませんでした。お目に掛かるのが遅過ぎたようにも感じています。

ご講演では、お膝元の琵琶湖だけではなく、熱帯湖にはじまり、氷河湖、高山湖、古代湖、汽水湖、塩湖、砂丘湖・・とあらゆる湖沼を踏破されてきた経歴に圧倒されました。しかし、私の目が留まった話題は、道頓堀川で尿素分解(ウレアーゼ)活性を調べたが、「細菌群集を調べてないため、論文にしなかった。」という件です。「あゝ、今なら私がお手伝いできたものを・・」という気持ちで一杯になりました。

近年では、ウレアーゼ活性は沿岸海域におけるビーチロックの成因に関与しているとされ、地盤を強化する技術に使えないかと検討されています。ウレアーゼ活性は医学微生物の領域で検査される項目なので、病理との接点を探ると、歯石の原因となる歯垢(プラーク)の形成過程が想起されます。歯周病菌が絡んだ口臭検査でも、尿素を基質にウレアーゼを作用させ、アンモニアの生成を測るアッセイ法が考案されている模様です(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。

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画像・左:講演会のオープニング(左から、今回のお世話役の橘淳治先生、講師の三田村先生)、同・中:海外踏査の事例(ブラジル)、同・右:大阪・道頓堀川のウレアーゼ活性(未発表なので、グラフはトリミング)。

追記:尿素は、尿だけではなく夏場の発汗作用で皮膚からも微量が分泌されます。脇の下や足の裏など、汗腺が多く乾きにくい身体の部位では皮膚の常在菌が繁殖しやすく、ウレアーゼを分泌する細菌が尿素を加水分解し、アンモニアと水を生成します。それが臭気成分となり、蚊を誘引してしまう可能性があります。先日、NHK放映の番組『ためしてガッテン』でも、この課題を探究した高校生の研究が紹介されていました。足の裏を消毒して総菌数を抑制する(多様性を低減する)ことで蚊の誘引を一時的に阻止できるそうです。尿素は保湿効果で利点を持つが、細菌フローラの差によって汗が変質し、それが蚊による刺されやすさの差となって出る模様です。

ここで紹介したウレアーゼ活性をアッセイするか、寒天平板上でウレアーゼ活性を検出する工夫*を施せば、探究活動を進めることは可能です。実験設備を持つスーパーサイエンスコースでは、このような探究活動を進め、大学レベルの研究、あるいは社会の実務用途に開発できるクォリティで指導・相談を請け負うことが可能です。

* スーパーサイエンスコースには、生徒が主体となり実験や野外調査に取り組み、気づきを自ら実体験できる仕掛けを備え、生徒と教員が同列に並んで未知の課題に向き合う方策を教育理念として掲げています。教員には研究歴がありますので、糸口を示します。しかし、生徒がそれ以上の発見をすることが実際、頻発するから愉快痛快なのです。この「仕掛け」を教育に組み込まない限り、生徒が教員を越えて先を歩むようにはなりません。学ぶべき対象は「知識」ではありません。知識は古くなるだけでなく、自力で検索が可能な時代です。知識を獲得する技能は、身近にいる仲間と切磋琢磨できます。そのための"face to face"の通学コースです(竹内記)。

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