未知の解に辿り着く「謎解き」は免疫反応(2020年01月09日) | 通信制高校のルネサンス高等学校

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未知の解に辿り着く「謎解き」は免疫反応(2020年01月09日)

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未知の解に辿り着く「謎解き」は免疫反応(2020年01月09日)

未知の解に辿り着く「謎解き」は免疫反応(2020年01月09日)

今、日本の学校教育が大きく変わろうとしています。現実的には、とても難産の状態にありますが、日本社会は前途に立ちはだかる障壁を突破しないと、次なるステージへとスムースには進めません。

論客大前研一著『日本の論点2020-21』(プレジデント社、2019年)によると、現代の日本社会には新しい教育システムが必須だと提唱してきています。大前氏自身が、株式会社立国際バカロレア校(以下、IB 校)の経営に参画していることからナマで体験した知見が書かれていました。具体的には、シンガポールの IB 連盟本部から定期的に査察が入り、"教科書通り"のままにしか教えられない教員は審査をパスできないのだそうです。

生徒は皆、学窓を巣立つと実社会へ出るもので、現場で遭遇する業務が今後、正解がない課題に移行しつつあります。 20世紀には定型業務を人間が担当していましたが、米国発の教育改革で"High Tech High"を取り扱った映画"Most Likely to Succeed"で語られるよう、急速に学校を取り巻く実社会が急変したことで今、学校も社会に連動して共役して成長して行くべき状況になっているのです。

しかし、日本の高校課程では、1)正解がない問いから正解を引き出す手法の開発と、2)その手法を伝授する場が未成熟だと言う現実を抱えています。それでも実現しているとしたら、それは間違いなく心得えのある指導者個々人が進めている状況だと思われます。

ここでは事例を任意に一つ、例に出し、そのプロセスを開示しようと思います。前提は、①何かを行動レベルで進めていること、②そこで問題を見つけること、③その問題を、しばし寝かし溜め*1をつくる(熟慮し、発酵させる)こと、④思い当たるフシを抽出し、ネットで検索して行く(一気に攻め込む感じ*2)こと、⑤現場へ戻って、妥当であるか否かを確かめること・・の一連の"サイクリックな活動"です。

*1 溜めは弓矢の矢を引いてエネルギーを充填中、*2 溜めていたエネルギーを放出するイッパツ勝負の感覚。

今回、コオロギを通年、養殖していて高温期にはコバエが発生しました。気温が低下するにつれ、ガが発生してきたのです(年末年始にピークを迎えました)。最初は、たまたまだと思ったのですが、恒常的な問題になってきたので、本腰を入れて"謎解き"に乗り出したのです。この時の私のマインド(心の中で揺れ動いて行く様子)を記しておきます。想像できますか?

ホンキ出せば、私はこの謎を必ず解ける!」でした。コーチングの世界で言う、"エフィカシー効力感)"が高い状態を指します。私は具現者なので断言デキますが、この境地は一つ達成したら一生涯、有効です。抗原と抗体が反応する免疫とも似てます。謎(抗原)と遭遇するから、人に知恵(抗体)がつくのです。従前の知識習得とは異なり、全部を端から網羅して行く必要など全くありません。難問を外敵シグナルと認識した途端、好奇心が発動し(体温上昇し)、知識を動員して知恵(免疫)を獲得するのです。

逆に、何が免疫力(エフィカシーや好奇心)を破壊するかと言うと、これも具現者の私が断言します。犯人は皮肉ですが、学校教育なのです。席次とか偏差値とか数字を指標にして元々、人間を画一的な評価基準で序列化していく行為は人道的でないと指摘されています(OECD教育調査団報告書『日本の教育政策』)。

エフィカシーを高めるコトこそ、学校教育の中核です。特に、通信制高校には不登校児や中退者が来ますが、彼らはしばしば、"(学習性)無力感"に陥った状態にあります。何か一つ、当該生徒に合致した突破口を見つけてやりさえすれば、問題解決の糸口が見つかったとも言えます(この時点で 90% 解決)。あとは一つの成功を励みに人は、自ずと次の目標にチャレンジしたくなるのです。注意すべきは、達成デキるかデキないか微妙な射程距離ギリギリの目標を狙って行くのがコツです。簡単過ぎても困難過ぎても不適当で、「未知」事項に触れないでいると高校生の年頃は醒めてしまいがちです。

この方法で味をしめると、挑戦していくコトが、もう"病みつき"になるものです。高校生をこの状態にして卒業させるコトが、学校教育が果たすべき役割と思います。この成長する卒業生が学校から出ることで、後輩も引っ張られて、後に続いて行くのですから・・。不安が去り、信頼に満たされた新しい社会の誕生です(自信は人を横暴にし向けるという捉え方は誤謬で、自信の欠如こそが偽装するため虚勢を張る空気を醸し出すのです)。

ここから各論に戻ります。夏の腐った餌から発生したコバエと似ているが冬に発生するガは季節が違うので、発生源が違うのかなと「気づき」ました。この閃きの中身は、「観察」「推理」の合作です。やっているコトは勉強では、ありません。学習活動とは探偵ごっこです。手掛かりを掴んだなら、現代は文明の利器たるGoogle検索があります。ただし、ここで私は、Google経由で英語圏へ侵入するため"英語の語感"を駆使するのです。「エィ、ヤッ」と決めた検索ワードは今回、"moth damages criket"を使いました(このガがコオロギに危害を及ぼす可能性を案じ手探りしたものの、"的外れ"でしたが・・)。

運よく、ヒットしたウェブサイトには、似た外観をしたガの写真が見つかり、当該の記事は害虫であるガの駆除のため遺伝子組み換え技術で不妊化させる話が書かれていました(亜熱帯で害虫・ミバエ根絶に使われた不妊化技術の応用)。その決め手は、ガの通称名が "diamondback moth" と判明したことです(背中のダイヤ型の文様からついた名前で、私は「文様が、あったな!」と内心、腑に落ちた瞬間でした)。

ここから先は、芋づる式に正解へまっしぐら。和名が「コナガ(小菜蛾)」と判明。アブラナ科の野菜につく害虫で、キャベツやハクサイを幼虫(ガも蝶の仲間なのでアオムシの幼虫)が関東以西では冬季も食害する・・とあったので、これにて決着です。この実績が自信となり、次の挑戦への土台となるのです。かくして"打ち出の小槌"のごとく不思議な力で、「無」から「有」を生み出し続けることができるのです。

理科室で飼育容器から飛び立つため、不快昆虫としてコナガが認識されました。不快害虫(nuisance)とは危害に及ぼすに至らないが、生活環境では鬱陶しく感じる対象を指します。コナダニハエトリグモのようにコオロギ幼虫に致死的な作用も引き起こしません。ガの発生源は、餌として与えたキャベツやハクサイだと確定しました。今後、虫食い箇所に留意すれば済み、野菜がなければ幼虫のアオムシも育たず、成虫(ガ)の発生も阻止できます。具体例を交え本日、問題解決のプロセスを公開しました(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。

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画像・上段左:パンダマウスの水やり容器に落下した水分補給に来たコナガ、同・上段中:コナガの乾燥標本(水分が絶たれると昆虫の神経伝達系が麻痺し、運動困難で死滅;ただし、飛翔するために体内の水分は低く維持している)、同・上段右:大前研一氏の近刊(2015年から毎年、刊行される年鑑なので筆者は"大前レビュー"として未来予測の参考に)、同・下段左:餌用のハクサイの虫食い部(右下方向に拡大写真;P:葉のトゲ、D:汚損部)、同・下段右調湿用プレート珪藻土)を導入(砂に与えた湿気以外の過剰な水分を吸収する)※コナガのメスが産卵管を尾部から突き出して、卵を産み付けようとしている動画の撮影に成功しました。当初、寄生虫の吻かと思いましたが、先端から白い紡錘形の卵が出てきました。

付記:知識を習得して行く授業と試験に基づく伝統的(古典的)な学習方策からは、一次情報を加工して二次情報を生み出す加工能力しか身に付きません。そのような知的生産の現場がないワケではなく、国連機関の大部分はオリジナル・データを得ているのでありません。逆に、大所高所から全体像を俯瞰できる視座を持ち、社会や地球環境を論ずるには適しています。高校教育課程では、この論点の理解も不十分なまま卒業生を大学や実社会に送り出している現状があるので問題かと思います。探究学習が普及すると、自分の手でオリジナル・データを収集する機会が普通になるため、教科書やプリント、板書内容を学んでいた過去に育んできた"高校像"が奇異に見えてくる(専門高校*3でない、普通科高校で特に)可能性に期待しています(竹内記)。

*3 昔は偏差値が低めで就職を前提とした"職業高校"と呼ばれていましたが、今は設備面でも教員確保面でも高品位の学びが具現化しているので高いポテンシャルを感じ今後、飛躍できるだろうと睨んでいます。

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