アート&サイエンスコース
2020.01.18.Sat
本日(18日)午後、女子生徒1名をアシスタントに梅田の会議室で開催された「関西ワークショップ」の報告会へ行って参りました。同ワークショップでは2018年4月以降、久しく情報を戴くだけの側でしたが、何とか私も貢献したくて、8名の登壇者の最後に加えて戴けたからです。
定例的な授業が主体の全日制高校と異なり、通信制高校ではカリキュラム設計が異なります。しかし、大阪校の通学コースには理科室があり、そこで実験・観察を中心とした学びが実現し、野外調査や博物館での交流など多彩な教育活動が展開できることをご紹介したかったのです。
演題8目の内訳は、小学校から4件、中学校から1件、中高一貫校から1件、そして高校からは私の1件だけでした。今日はセンター試験(大学入試)の初日、高校からの参加者が見込まれなくて当然でした。
しかし、八尾市立曙川小学校の山野元気先生を筆頭に、現場の実践報告及び計画が次々と披露されて行きました。異色だっだのは「関西ワークショップ」の活動歴でも恐らくは初の音楽専科の参画でした。同校での卒業式へ向けて児童が学んできた思い出を自作の楽曲(作詞は生徒、作曲は教員)として制作し、その作品を披露して戴きました。楽曲は心へ届く深さが、きっと段違いなのでしょう。ジーンと来る調べにホロリとさせられました*1。
*1 私の中学1年の時の担任(私に微生物の手解きをしてくれた春日昭雄教諭)が理科であるにも拘わらず、クラスの歌を作ろうと提案し、クラスで作った作詞にピアノの上手な女子生徒が作曲し、音楽の先生に手伝って貰い、完成し、毎日、ホームルームの時間に歌った思い出が蘇ってきました。それほどまで楽曲は心の最深部へと杭を打ち込む点で基礎工事だったのです。一生涯の思い出として刻まれることでしょう。
この時の気づきで、私は自分が何かに挑戦する時には自分を鼓舞する応援歌を流すことにしました。都庁から海外研修で英国Leeds大学へ客員した時には、宮崎アニメの『天空の城ラピュタ』から「君をのせて」の楽曲を、タイへ技術協力に行く場合にはNHK大河ドラマ『琉球の風』から「階ーきざはしー」。これらの楽曲は、私が自分自身の夢を叶える力と勇気をもたらしてくれたと、いつ聞いても実感します。私は自分が会得して探究力で生きてきたものだと思ってきましたが、その背後で働いていた楽曲の持つ力が介添えしてくれていたのを今日、初めて自覚することがデキました(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。
本日、お手伝いしてくれた今村奏音さん(2年)が書き記してくれたコメントをここにご紹介します:
❏ 先生方の勉強会に混じってみて(2年・今村奏音) 今回、教員に混じって参加した事で、先生の顔の裏には工夫して授業をよりよくする為に皆で話し合う勉強熱心な面があることを知りました。こうやって生徒が自分達で考え、試行錯誤しながら学んでいく授業は圧倒的に記憶に残っています。
また教科のしきりを超えて授業するのも、理解が深まると思います。そもそもこれは理科だから理科でしか考えてはいけない!となるとそれ以上の価値はなくなるし、知る機会も与えられません。でも、それを体育のように実際に体を動かしながら学んだり、それはどういう歴史的背景があったのかと多角的に勉強することで苦手だと思ってた科目も好きになる可能性が出てくるんじゃないかと思います。
そうやって先生の個性を生かした授業が出来れば、先生も100%の力で教えれるし、生徒も楽しく勉強できるんじゃないかとまで考えました。金八先生みたいな生徒の事を考え、より楽しく理解できる授業をしてくれる先生は珍しいですが、どんどん増えて欲しいです。
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画像・上段左:第1席目を務めた山野元気先生とオープニング画面、同・上段中:卒業式で歌う「エネルギー環境教育」を通じた学びの心を盛り込んだ楽曲を披露した南畑由佳先生(山野先生共々、八尾市立曙川小学校)の上映作品の一コマ、同・上段右:MudWatt2基を詰め込んだ"出前実演キット"を抱えて会場へ向かう今村奏音さん、同・下段左:未使用のキットMudWattを片手に、配布資料(PDF)*2の説明をする筆者(撮影:橘淳治先生)、同・下段右:報告会の会場(梅田の貸会議室「ユーズ・ツウ」)の様子
*2 配布資料(handout)の制作プロセスに関する誕生秘話は、別のnoteへの投稿記事をご参照下さい。そこでは、書く内容があるから書くのでなく、書いていくから書く内容が確定していく秘密を公開してます。
付記:天然素材とは言え、淀川の十三干潟のヘドロを詰めてある以上、実物を持参することには気を使いました。そのため容器本体と蓋の隙間はビニールテープで塞ぎ、3か所あるスリットもテープで封じ密封した状態で会場へ持ち込みました。しかし、理科室へ持ち帰って5、6時間もすると異変が起こりました。そして、この電池が単なる物体ではなくて、呼吸する"生き物"だったのだという気づきです。テープの隙間から汗(奏音ちゃんの表現)か涙(私、竹内の表現)のように一筋の水滴がタラリと垂れたのです(動画参照)。予期せぬ、小さなささやかな発見*3でした。この瞬間があるからこそ、私は実験科学に惚れたのです(竹内記)。
*3 気づきや発見する能力は、何らかの行動が伴った時に発揮されます。かつ熟達して行きます。このような能力は、従来の学びのスタイルではなかなか誘導されるものではありません。今回、私と一緒にいた奏音ちゃんにも、この不思議な体験をして貰うことが叶いました。私が次世代へ繋ぎたい魔法の学びが、コレです。
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オープンキャンパス
2021.02.14.Sun
オープンキャンパス
ルネサンス高等学校グループは、全国に3校(茨城、愛知、
大阪)、連携キャンパス及び受付・相談センター(東京・新宿代々木、神奈川・横浜、愛知・豊田、名古屋、大阪・梅田、広島、福岡)
を置く広域通信制高校です。
どんなタイプの方でも、安心して学習し卒業できるシステムを構築し、生徒一人ひとりのライフスタイルに合った"学び"を提供しております。
「登校してしっかり学ぶ」「友達を作って学校生活を楽しむ」という学校が多い中、最短年4日の登校で高卒資格が取れる学校は多くはありません。
一方で本当に高卒資格が取りたくても、仕事が忙しくて登校できない、子育てで手が離せないなど様々な事情で、学校に行きたくても行けない方がたくさん居るのも事実です。
ルネサンス高校はそういった方のニーズに答えるために生徒に負担のかからない授業やレポートシステムを作り、14年経ちました。卒業生も約15,000名となります。
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