探究学習の課題(テーマ)の見つけ方(2017年09月16日) | 通信制高校のルネサンス高等学校

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探究学習の課題(テーマ)の見つけ方(2017年09月16日)

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探究学習の課題(テーマ)の見つけ方(2017年09月16日)

探究学習の課題(テーマ)の見つけ方(2017年09月16日)

わが国で京都市立堀川高校が踏み切って"堀川の奇跡"を巻き起こして注目された「探究型」の学びは、英語圏では、"Project-(Problem-)Based Learning "(略称PBL)と呼ばれる主体的な学び方の代表です。すなわち、自分自身で課題を設定し、自分自身で解決していくプロセスが「自律的な学び」を引き出す学習方策です。正解が一意的に決まっている通常の授業(講義・試験)とは、全く正反対のプロセスだと言えます。

PBLの関門は、学習者自らが「問いを発する」ことであり、その「正解を知らない」ことは生徒のみならず教員も・・です。これまでの学校教育では答えを正解することはあっても、問いを立てる経験は全くありません。しかし、高校を終えた後(Post-secondary段階)に待っている状況は、大学や専門学校での学び及び実務です。ですから高校時代に完成させるまでの必要性はなくとも、予告編を体験しておいて損ありません。むしろ"Post-secondaryへの移行準備"をしておくことは教育者たる者の責務であり、高校教育の段階で組み込んでおくべきだと考えられます(サイエンスコースでは意図的に組み込み、脳機能の活性化を図ります)。

特定の課題に限定して学ぶ行為は、日本では偏りがある行為だとの誹りを受け、敬遠されがちです。総花的な教育が歓迎されてきました。しかし、考えてもみて下さい。二足歩行であれ自転車乗りであれ、左右に倒れそうになりながら、前進するではないですか? 偏りを自覚してこそ、姿勢を是正しようと次なる動き(=学び)ダイナミズムが生まれるのです。授業を聞いている時の脳波は、就寝時と同じだと言われています。若者が意気消沈し、脳機能が鈍化していくのもむべなるかな・・です(入試問題を正解する力量は養われるとして果たしてそのままで Post-secondary 教育にも有効なのでしょうか?)。

机上で考え出したプランは、往々にして無に帰することがあります。バンコクの運河の水が真っ黒だから下水処理を普及させようとのプランは、現地踏査すればたちまち矛盾するプロジェクトでした。熱帯特有の水生菌類が増殖して水を黒く着色*1し、強い日差しから水中生物を保護する役割(遮光)を果たしていたからです。予見(知識)は時に人心を惑わし、正しい判断を誤る結果になることがあります。

*1 メラニン色素の色で、人間の皮膚や毛髪を黒くさせて紫外線によるDNAの損傷を受けにくくさせています。同様に、飛来するカビ胞子やミジンコの耐久卵なども、黒ないし褐色に着色させ生存率を高めていると解釈できます。上記の黒い水生菌類は、熱帯の30℃だと増殖し、温帯の20℃では増殖しませんでした。

理科室でバッタを飼育し出してから、さらに餌となる雑草を栽培しようとしてからコバエが発生して活動に支障が生じました。市販の衛生商品で駆除しようと試みましたが、同じコバエでも種類があって発生源に応じて対処する必要性を実感しました。市販品以上にコバエを誘引できる素材が身の回りにあることに気づきました(例えば、紅茶キノコの培養液や植物性乳酸菌を育てていたぬか床などです)。

市販のコバエ駆除装置は、コバエの誘引材と殺虫剤の組み合わせた設計になっていると判断されますので、上手に工夫すれば捕獲できる種類や数を調べることで最適な商品を選ぶだけでなく、より駆除性能に優れた自作品を考案する策も検討に値します。問いを見つけ出す秘訣は、書を捨て野外へ出て実物に触れること。そこから派生的に着想できるように感じます(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。

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画像・左:米・Clemson大学Linda Nelson教授(左上の嵌め込み画像)と著書 "Teaching at its best: a research-based resource for college instructors" 第2版(2003年刊)、同・中:市販のコバエ駆除装置の捕虫効果(左:フマキラーの商品、右:アース製薬の商品;両者とも殺虫剤としてネオニコチノイド系の農薬、ジノテフラン使用)、同・右:今秋、卒業を迎える社会人高校生の信宮純さん(撮影に協力して貰いました)。

付記:元々、理工系の伝統を持つClemson大学のサイトを閲覧していると、カキ着生礁の修復プロジェクトに学生たちが取り組んでいる様子が広報されていました。この辺りの欧米の大学が持つ情報発信力は見事だと実感します。また、Outreach(地域貢献)活動も広範囲かつ先進的で、日本の教育機関が概して閉鎖的であることも欧米との差をつけられている背景になっていると思われます。子供向けの科学教室やキャンプなど多彩なサービスを提供している様子です。

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