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ゲルト・クナッパーギャラリーを訪ねてみた。
ルネサンス高等学校
ゲルト・クナッパーギャラリーを訪ねてみた。
2021-07-05
ルネサンス高校のある大子町。
ここに、陶芸家であり、芸術家であったドイツ人、ゲルト・クナッパーさんが残した作品の一つ、
江戸時代末期に建てられた茅葺き屋根の古民家があります。
現在は、「ゲルト・クナッパーギャラリー」として、彼の作品展や、多くのアーティストの作品展などが催されてきています。
Hamada Exhibition 2014 at the Gerd Knäpper Gallery 「濱田窯三代展」ゲルト・クナッパーギャラリーにて - YouTube
Gerd Knäpper Gallery 百鬼丸『切り絵の世界展』イベントのご案内 - YouTube
スクーピーレポート「大子町で暮らした陶芸家 ゲルト・クナッパー」〈大子町〉IBS(2015.6.15) - YouTube
また、facebookからも作品展の予定などを知ることができます。
今はコロナ禍の中ですので、常設展のみとか。
では早速、古民家を改装したギャラリーに入っていきましょう。
独特の文様です。↓
「父は大子を "日本のスイス" と表現し、この地を愛したんです。」とは、このギャラリーを運営されている娘さんのウテ・クネッパーさん。
一度訪れてみたいと思いつつもなかなか叶わずにいたので、思い立って予約させて頂き、ふらっと伺ってみました。
予備知識もなく伺ったのだが、とても丁寧に対応してくださり、また詳しく解説してくださいました。(汗)
↑ 上の写真の左側に写っているのが、第一回毎日新聞社日本陶芸展で文部大臣賞を受賞した作品。
お父様のゲルト・クナッパーさんは、アメリカで陶芸を学び、1967年に来日。
焼き物で有名な栃木県の益子で、文化勲章を受章した浜田庄司らに学び、その後の1975年に大子町に移住。
以来、彼は積極的に地域に溶け込んで生活。
なんと地域の訃報を知らせて回る飛脚役をするなどのお手伝いもしたので、大子のことはほんとに隅々まで詳しかったとのこと。
(大子育ちのウテさんも無茶苦茶大子に詳しい。歴史や文化面をはじめ各分野に造詣が深い。)
お父様はとにかく日本が大好きで、日本を愛し、5年前に亡くなったときには、葬儀は神式だったという。
彼の作品に大きな影響を及ぼしているのは、
日本に来る前の10代後半に、勉学と修行のために、9m のヨットで大西洋横断してアメリカへ渡るなどして、世界36か国を回った経験だという。
そのときに眼にした波紋や砂漠の風紋?砂紋?が、クナッパーさんの心象風景になっているとのこと。
納得。
また、ある時お父様が作風について誰の影響を受けたのかと問われた時には、「縄文文化」と答えたという。
私は、この「縄文」という言葉に、胸にストンと落ちるものがありました。
...その文様は、言語化できない波とか風とか炎とか命とかのエネルギーの動きや流れを形にしたもの
そういうところが、クナッパーさんの作品や生き方にはあるのではと、私は感じたからです。
そして、娘さんのウテさんにも、そのようなお父様の「縄文」の精神みたいなものが受け継がれているなぁと、お話を伺いながら感じさせられるところがありました。
※ 縄文土器の文様には意味がある。 - 縄文記号の世界
また、お話を伺いながら、以前に卍(まんじ)について調べていた時にたどり着いた次のとあるサイトさんの言葉も思い起こしもしました。
「太古の昔から洋の東西を問わず、宇宙や生命の奥秘(おうひ)を導くシンボルとして用いられていた...」
※ 神秘なる卍符 どんな秘密が隠されているのか (epochtimes.jp)
いやいや、なんとも不思議で貴重な時空を遊ばせていただき、ギャラリーを後にすることとなりました。
ウテ館長さんには、本当に感謝の念に堪えません。
ギャラリーの裏手には白とピンクの蓮の花も咲いていて、黄昏時になんか幻想的。
日常から離れたひと時を十分に満喫させて頂いたのに、これでもかというくらいのダメ押しの演出をしてくれているかのようです。
...因みに、砂紋が化石となったものは漣痕(れんこん)と呼ばれるとか。
砂紋を陶器したようにも思えるクナッパーさんの作品と、これも符合するのか。ww
なんと完璧なゲルト・クナッパーさんのこよなく愛された世界。
皆さんも、是非訪れてみてください。(要予約1週間前ですよ。)
また、お父様が愛しまれ、多くの雑誌でも紹介されたこの古民家↓をカフェにする予定もあるそうです。
楽しみですね。
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ゲルト・クナッパーさんのBiography:Biography - Gerd Knäpper Gallery (gerdknaepper.com)


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