サイエンスコース
2018.10.07.Sun
昨日、今村奏音さん(1年)に草稿を仕上げて貰ったカメレオンの飼育可能性に関するフィージビリティ・スタディーを報告していたら翌日(つまり今日)、神戸(三宮)で外来種の国内繁殖を行っている実践家たちの年に一度のイベント、「ぶりくら」*1が開催されると知ったので、全くズブの素人が駆けつけてきました。
*1 2001年、京都を起点に関西(新大阪、神戸・三宮など)を拠点にスタートした歴史が刻まれていました。
先ずは会場の神戸サンボーホールに到着してビックリしたのは、入場するのに行列ができていたことです。「えっ、マジすか? 世の中にこんなにも爬虫類ファンがいたんだぁ!」が率直な感想でした。自らの認識不足を改めました次第です、はい。
どうも、"レオパ"というヒョウモントカゲの仲間が、色や柄が豊富な割に飼いやすく大人気だと知りました(そう言えば、卒業生の暮田佳薫さんが言っていたなぁ・・)。しかし、なみいる陸ガメや両生類には目もくれず、目指したのは、そうです。カ・メ・レ・オ・ンが居るブース。私が会場で発掘した限り3箇所(福岡県、鳥取県、京都府)*2のブリーダーさんが出展していました(見落としがあったかも知れません;和歌山県にもブルーダーさんの拠点があるようです)。
*2 取材した限りでは、カメレオンのブリーディングに成功するまでに要した時間は、概ね10年から15年を掛けていると言うことでした。京都『エイトビート』の佐々木伸さんから「2年間です」と聞き出せ、感激です。
お目当ての鮮やかなグリーン色をしたエボシカメレオンを扱っていたブースは1箇所だけで、私の眼の前で14,000円の個体が売られて行きました。私も買いたい衝動に駆られましたが、何も用意してない"昨日の今日"という状況では無理だなと予感しました。先ず飼育環境(テラリウム)や生き餌や水やり、照明など確保をしておいてから受け入れるべきでしょう。しかも、ブースで耳にした話では「2ヶ月で死んでしまいました。」という声も聞くそうです。相場ですが、1万円代の個体で生きるのもあると言う境界線、4万円代の個体だと余程のミスをしない限り生き続ける安定性と理解しました。ベイビーも展示されていましたが、「見せ物」にはしても「売り物」にできない状態らしいです。生物界では、多産系な生物ほど"歩留まり"が悪い(生まれた個体の一部しか育たない*3)ことの証しなのだ見て取れます。これが自然の厳しい現実なのだと思います。
*3 背骨を持つ動物は、魚類<両生類<爬虫類<鳥類<哺乳類・・という進化の段階があり、哺乳類では生まれた子の大半が育つ。進化の下位にあるグループほど産卵数も多い一方、途中で死んでしまう個体が多い(人為的に間引く例として、金魚の養魚場)ことが示唆される。爬虫類には脱皮というリスクも抱えており、生まれた子のうちの一定の割合しか、親まで育たないのだろうと類推できる。
昨日まで、生徒に任せて「ゼロ・スタート」で始めたカメレオン飼育ですが、一日にして情報量の増大は驚くべき進歩でした(何しろ実物も見たことだし)。何はともあれ、極めて短期間で世界観が一挙に拡大しました!
以上、スーパーサイエンスコース担当の竹内がレポートしました(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。
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画像・上段左:ぶりくら会場前の行列(張り込み画像は、会場内の様子)、同・上段中:裏側から見たカメレオンは、やはりトカゲの証し(京都のブリーダー、『エイトビート』さんのブースで撮影させて戴く;展示用に発光ダイオード照明を使用)、同・上段右:会場となった神戸サンボーホール(サンボーとは「産業貿易」の略みたい)の外観(入口は反対側)、同・下段左:カワイイが「売り物」ではなかったカメレオン・ベイビー(福岡のブリーダー『レオレオ・カメレオン・ファーム』のブースで撮影させて戴く)、同・下段右:まるで粘土細工のようなエボシカメレオン(会場の来客からの評判は抜群でした)。
付記:タイトルのテラリウム(terrarium)は、水中生物を飼育する小型水槽から水族館まで指すアクアリウム(aquarium)に対する用語です(terraが陸上、aquaが水中の意)。日本の水槽メーカーのジェックス(大阪拠点)がEXO TERRAブランドの製品を扱っており、ルーツを辿るとドイツ移民のHagenがカナダで立ち上げたペット用品が起源となり今日に見る世界的ブランドの確立に至る模様です。一つひとつの事業が、どのような経緯を経て展開していくのかを眺めてみるのも興味深いであろう。"GEX Exo Terra チャンネル"が Youtube上に開設されていて、爬虫類の飼育方法などわかりやすい説明が施されている。
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「登校してしっかり学ぶ」「友達を作って学校生活を楽しむ」という学校が多い中、最短年4日の登校で高卒資格が取れる学校は多くはありません。
一方で本当に高卒資格が取りたくても、仕事が忙しくて登校できない、子育てで手が離せないなど様々な事情で、学校に行きたくても行けない方がたくさん居るのも事実です。
ルネサンス高校はそういった方のニーズに答えるために生徒に負担のかからない授業やレポートシステムを作り、今年で12年。卒業生も1万人を超えております。
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