新宿代々木キャンパス 2025年11月9日 保護者雑談会~高校選びの不安、どう乗り越えた?カウンセラー×在校生保護者の『あるあるお悩みトーク』~
保護者雑談会
~高校選びの不安、どう乗り越えた?
カウンセラー×在校生保護者の『あるあるお悩みトーク』~
2025年11月9日(日) 10時30分~12時30分(10時00分開場)
開催レポート:保護者雑談会「出口の見えない不安の先へ」
2025年11月9日(日)に開催いたしました保護者座談会は、盛況のうちに終了いたしました。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。
当日は、ルネサンス高校のスクールカウンセラーの田島先生と、不登校を乗り越えた先輩保護者3名、そして特別ゲストの在校生を迎え、不安や葛藤、そして「親子の変化」について、率直な体験談が語られました。
ご参加いただけなかった方、内容を改めて振り返りたい方のために、当日の座談会の内容をダイジェストでご紹介します。
登壇者紹介
- 田島先生(ルネサンス高校グループ スクールカウンセラー)
- 保護者Aさん(高3・新宿代々木キャンパス 通学スタンダードコース)
- 保護者Bさん(高1・新宿代々木キャンパス 通学スタンダードコース)
- 保護者Cさん(高2・横浜キャンパス eスポーツコース)
当日のダイジェスト:「信じる」と決めた時、親子関係は変わり始めた
1. 「学校に行け」と戦い続けた、出口のない不安
座談会は、保護者の皆さんが経験した最も辛かった時期の回想から始まりました。起立性調節障害や学校への不適応から、お子さんが学校へ行けなくなった当時のこと。出口の見えない不安から、「学校行け、勉強しろ」と親子でぶつかり合い、疲弊していった日々が赤裸々に語られました。
保護者Aさん: うちは中学2年生からですね。原因は、起立性調節障害でした。体が思うように動かない中で、学校へ行けなくなってしまって...。
保護者Cさん: もう、「学校行け、学校行け」って、ずっと言い続けていましたね。勉強しろ、学校行けって。でも、本人の心がそうならないと、言われても行けない。親子でぶつかって、喧嘩もしましたし...ぶっちゃけ、殴り合いもしたことあります。
保護者Bさん: 私も同じです。自分の育った時代が「休むなんてありえない」という感覚だったので、娘にもそれを押し付けてしまって...。気持ちを無視して、半分無理やり行かせようとしたこともありました。本当に、最初の1、2年はずっと戦っていたような状態でしたね。
田島先生: 私たち人間は、想像できないこと、イメージできないことに対して強い不安を感じます。お子さんの将来がどうなるか全く見えない。だからこそ、不安でたまらなくなってしまうんですね。
出口の見えない不安の中で、親子関係はどのように変化していったのでしょうか。そのきっかけは、意外にも子ども自身が見つけてきたものでした。
2. きっかけは、子どもが自ら「SNSで見つけてきた」
親が必死にレールを敷こうとしても動かなかった状況が一変したのは、意外にも子ども自身が見つけてきた「きっかけ」でした。
保護者Aさん: ある日突然、娘から「ルネ高の説明会に行くからね」って言われたんです。もうびっくりして(笑)。本人はずっとSNSで情報を集めていて、自分の中で「ここだ」と決めていたみたいなんです。
保護者Bさん: うちもSNSですね。小学生の頃から見ていたみたいで。親としては他にも選択肢を...と思って色々資料を取り寄せたんですが、本人の意思はもう固まっていました。
保護者Cさん: うちは、通信制高校の合同説明会に、ほぼ無理やり連れて行ったのがきっかけです。そこでゲームの体験をさせてもらったら、息子の目がキラキラし始めて。色々な高校を見た中で、初めて本人の口から「俺、これがやりたい」って言葉が出たんです。
「髪の色が自由」「自分のペースで通える」「入学前に友達ができるプレスクール」など、ルネサンス高校の自由な雰囲気が、子どもたちの心を掴みました。
3. 親の覚悟:「行かせなきゃ」から「全力で応援する」へ
子どもの選択を信じるためには、親自身の価値観を180度転換させる「覚悟」が必要でした。
保護者Bさん: 私はずっと「行かせないと」と気を張り詰めていました。そんな時、夫がポツリと言ったんです。「今、楽しく家で安心していれるなら、それでいいんじゃないか」 その一言を聞いて、少しずつ考え方が変わっていきました。
保護者Cさん: 息子が初めて「これがやりたい」と言った時、もう腹を括りました。「お前がそれをやりたいんだったら、全力で応援してやるから」 そう伝えて、それ以降は学校のことは一切言わないようにしました。
保護者Bさん: 正直、「受け入れるって、本当に難しい」です。今でも「今日は行かないの?」って言ってしまうこともあります。でも、そこで一歩引けるようになった。受け入れた時、お互いがすごく楽になったんです。
「学校は休むべきではない」という考えから、「子どもがやりたいと言ったことを信じよう」へ。 親が覚悟を決め、子どもを信じると決めた時、止まっていた歯車が大きく動き出します。
4. 親が信じたら、子どもは驚くほど変わり始めた
親が「子どもを信じる」と決めた時、子どもたちに劇的な変化が訪れました。
保護者Cさん: それが、全然休まないんです。むしろ「友達と約束があるから」って、eスポーツコースの講義がない日でも勝手に行っちゃうくらいで(笑)。
保護者Bさん: うちもです。帰ってきたらずっと学校の話をしてくれるんです。プレスクールでできた友達に加えて、入学してからさらに友達も増えて。本当にキラキラして見えます。
保護者Aさん: 娘は、もともと学校も友達も大好きだったのですが、体調が原因で通うことができませんでした。ルネ高の「行ける時に行けばいい」という柔軟なスタイルが本人にフィットしたようで、自分のペースで通学できる安心感が、再び学校生活を楽しむ力になっています。
保護者Cさん: 自分でバイトを始めゲーミングパソコンを買ったり、ルネ中等部で中学生にeスポーツを教えたり、東京ゲームショウでインタビューをやったり...。昔は本当に引きこもりで友達と接するのも苦手だったのが、今は家に友達を連れてきて『今日泊まるから』と。やりたいことを見つけてやってるから、今自信になってるんだと思います
特別参加した在校生(保護者Cさんのお子さん)は、「ルネ高は先生との距離が本当に近い。小学校や中学校でイメージしていた先生とは全然違って、同じ目線で一緒に楽しんでくれる。だから、学校に行きやすかったんだと思います。」と、その理由を語ってくれました。
5. 結論:子どもを変えるのではなく、まず親が変わる
座談会の最後に、保護者Cさんが語った言葉が、この日の結論を象徴していました。
保護者Cさん: まず子どもたちを変えるんじゃなくて、親が変わるんです。 子どもを信じてあげることが1番。信じてあげた瞬間から、本人たちは変わるんで。 (子どもは)裏切ってるわけじゃない。裏切られたと思ってるのは、親だけなんです。
田島先生: 私たちも日々、保護者の方から相談を受けますが、結局そこに行き着きます。子どもを力で変えようと思っても、変わらない。かえって反発するだけなんです。『信じる』ことは、決して簡単なことではありません。自分たちが生きてきた常識や、我が子を思うからこその不安が、どうしても邪魔をします。
子どもは自分の力で立ち上がる力を持っているということ。そして、その力を最大限に引き出す鍵は、コントロールを手放し、「親が先に変わる」こと。それこそが、「子どもを信じる」ということの本当の意味なのかもしれません。
おわりに:ご参加ありがとうございました
今回の座談会が、今まさに悩みの渦中にいらっしゃる保護者の皆様にとって、お子さんと共に新しい一歩を踏み出すための、小さな希望の光となれば幸いです。
ルネサンス高校では、随時、学校説明会(オープンキャンパス)や個別相談を開催しております。
「うちの子の場合はどうだろう?」とご不安な点があれば、ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
イベント概要
「学習って自分で進められる?」「スクーリングってどんな感じ?」在校生の保護者をお迎えして、高校入学前のお悩みに答えてもらうインタビュートークをお届けします。
ルネ高生徒・保護者の相談に乗っているカウンセラーの先生も参加し、専門家目線でのアドバイスや解決策もお伝え!
後半には、「こんな悩みってどうしてる?」とあるあるなお悩みを解決する、講師とのディスカッションコーナーもご用意。
以下にディスカッションテーマを一部ご紹介します。
- 「ゲーム・動画・SNSの時間が長い...」どうしてる?
- 「朝起きられない」「昼夜逆転」... 生活リズム、どう整えてる?
- 高校選びの情報収集、どう集めてる?
- 親として「口を出すとき」と「ぐっとこらえて見守るとき」の線引き、どうしてる?
開催日程 |
2025年11月9日(日) 10時30分~12時30分(10時00分開場) |
|---|---|
対象者 |
高校検討中の保護者様(~中3生・他校高校生)
|
参加費 |
無料 |
内容 |
|
持ち物 |
なし |
場所 |
登壇者のご紹介

田島大輔 先生
(プロフェッショナルコーチ/ルネサンス高校スクールカウンセラー)
脳と心の使い方の専門家として、個人と組織のパフォーマンスを高めるための「マインドの使い方」指導に定評がある。
教育・医療・ビジネスなど幅広い分野で活躍し、経営者やプロアスリートへの指導、プロコーチ育成の実績も豊富。
現在はルネサンス高等学校の通学コース・K-POPコース等でのメンタル講義の講師に加え、ルネサンス高等学校「ほっとルーム」にて生徒や保護者に寄り添う日々を送っている。

山田絵理香 先生
(プロフェッショナルコーチ・臨床心理士)
臨床心理士として小学校・中学校・高等学校・大学・大学院・民間カウンセリングセンターなどで15年間の臨床経験をもつ。
現在はルネサンス高等学校「ほっとルーム」にて、スクールカウンセラーとして生徒や保護者、教職員のサポートにあたっている。

在校生保護者
ルネサンス高校グループ在校生の保護者として、お子さまのリアルな過ごし方や通信制高校に決めたきっかけをお伝えいただきます。
書籍プレゼント企画
当日ご参加いただいた方の中から、抽選で5名様に田島先生の著書『ドリームサポーター』をプレゼント!

