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エノキにつくエノキワタアブラムシの防除(2)
ルネサンス高等学校
エノキにつくエノキワタアブラムシの防除(2)
2023-08-30
前回の「エノキにつくエノキワタアブラムシの防除」の続きです。
エノキについた白いふわふわ、エノキワタアブラムシを始末してほしいという依頼があり、
殺虫剤を撒くべきか、天敵のテントウムシに任せるべきかいったん様子を見ていました。
本日確認してみたところ、こちら。
ダメですね。アブラムシだらけです。
1日100匹ぐらいずつ食べてもらったとして、10匹では一日1000匹。
これよりも繁殖の速度が速かったというわけです。アブラムシの生殖は、一気に増える無性生殖と、別の樹を探しに行く翼をもつ個体を生む有性生殖に分かれていると読んだことがあります。
栄養がある限りにおいて、そして、環境が大きく変わらない限りにおいて、無性生殖は有効な生存戦略というわけです。その代わり、無性生殖では遺伝的な多様性は生まれにくく、一気に全滅といった危険性もあるわけです。
テントウムシの様子はどうだろう。前回から数が増えたりしていないだろうか。
いらっしゃいますね。
成虫で目視確認で6匹。
10日ほど前までよりは数が減っているようにも見えますが、前回幼虫や蛹もあることから、ここを拠点に繁殖していたことは間違いありません。
葉っぱの裏をみてみると、幼虫も5匹程度確認できました。
幼虫のほうが動きが遅く、目視が難しいのですが、割と繁殖にも成功しています。
それでもアブラムシのほうが多いのですから、結果は殺虫剤を撒くという選択となりました。
殺菌殺虫剤として選びましたのはこちら、ベニカXガード(粒剤)。
撒くだけで土中にしみこみ、その樹液を吸ったアブラムシを殺す系の殺虫殺菌剤です。
アブラムシはこれで殺虫されると思いますが、それを食べているテントウムシにも影響がでることが想定されます。
今回は仕方ないので、これを撒いて駆除してみましょう。
天敵がいなくなってしまい、アブラムシが抵抗性を獲得して大繁殖してしまうか、それともうまく駆除できるか。
他にも全体数を減らすという別の方法も思いつきましたが、殺虫剤を撒いたあとでした...。
「全体数を減らす」という作戦は、現状の
テントウムシの食べる数<アブラムシの増える数
になっている状況を、
テントウムシのいない、アブラムシのついている枝をカットして、さらっと数千匹間引いてしまう作戦です。
カットしてみた枝にテントウムシの幼虫が5匹ぐらいいたので、幼虫たちにはカットしていない葉に移ってもらいます。
枝を切ってしまえば、アブラムシは栄養が取れなくて死んでしまいます。
こうすることで、枝についているアブラムシの全体数を減らし、
テントウムシが食べる数>アブラムシの増える数
という状況に変更するというわけです。どれだけ間引けばいいかはちょっと分からないというのが本当のところです。
これもやってみましたが・・・殺虫剤を撒いてしまったのでそちらと合わせてどうなるか
また様子を報告することにします。
1週間後の様子はこちら


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