サイエンスコース
2016.04.05.Tue
大阪校の教育デザイン室長の竹内です。教育プロセスは、単なる作業ではありません。相応のアウトプットが期待できるように「仕組み」をデザインしていく必要があります。今回、文科省 working group が提供した論点整理及び補足試料を精査して、これまでに進めてきた大阪校での教育デザインの proactive な進捗との照合を試み、これからを見ていきます。これは、在京企業の人事部及び大学の入試広報室に2009-15年まで対面取材して得た情報も反映させました(論説文を執筆準備中)。
日本の後期中等教育・高等教育の脆弱さ及び女性の社会貢献の低迷は、長くOECDに指摘されてきました。海外の国際バカロレア校(国連校)及びコミュニティースクールに子供を通わせた経験を持つ筆者の目から見ても頷けます。総理大臣に提出されてきた英文報告書が活きる機会は乏しかったようですが、現チームは入省後、海外留学ないし海外赴任を経験してきたことでOECD幹部と直接、対話ができるようになりました(2015年に2回実施)。これが、従前との大きな相違点です。
日本人学習者の弱点として、理由を添え①発言する、②論述する、③応用する等の力で劣っていることが証されました。多くが白紙答案だったことから、学校で全く訓練されてないのは明白でした。私の経験でも、外国人を前に自己の意見を主張できる日本人は稀有です。これは、英語ができない以前の問題で、意見を主張する場も経験もないのです。実際に、海外で生活しないと気づけない盲点ですが、文科省のチームも私と同様、言語・文化に根ざす問題点に気づいたことだろうと推察します。
今後、日本企業が存続し、海外との交渉で優位に立つためには、これらの言語・文化の弱点を強化していかないと手遅れになります。意見を主張したり、文書を起こしたり、論点を抽出する力は、思考力そのものであり、日本の教育はこの面で脆弱なままだったから企業が衰退したり、危機に対処できなかったり、迅速な意思決定に支障をきたしたのも当然の帰結です。今後の教育デザインでは、この脆弱さを補うような方策が必要となります。具体的には、以下の新たな戦略を展開しています:
1)生活や社会と接点となる興味の中心を自ら見つけ、2)野外(博物館を含む)や実験室でオリジナル・データを収集し、3)まとめて同僚(peer)と討論し、4)会合で口頭発表し、5)論文へ文章化し、6)海外の人々・教育/研究機関と英文メール等を介し、意見交換を重ねていく、さらに、7)卒業生の動向をモニターし、8)外部機関から評価・助言を受ける・・等で文科省が推進させる地域に根づき、社会に開かれた学校として社会的な信用と認知を受けていくプロセスです。
これらの強化活動を支援していくことが、大学や社会へ送り出す最後の「砦」となる高校課程に必要不可欠な教育デザインであり、これから育成することが求められる日本人の学習者像です。そのための準備に開校以来、着手してきております(開校以前の準備段階で執筆した論文も参照されたし)。
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画像・左:国際バカロレア(IB)の思索強化のテキスト(大学受験指導のZ会も一部、翻訳出版)、同・右:ユネスコスクールのESD教育実践テキスト(大阪校は現在、ユネスコスクール加盟検討校に登録中)、サムネイル:国際バカロレア(IB)解説本の例、「覚える君」から「考える君」へ。日本の受験体制や学校教育に、段々と変節が生じてきたことを反映している兆候を如実に示しています。
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ルネサンス高等学校グループは、全国に3校(茨城、豊田、大阪)、7拠点(札幌、仙台、東京・新宿代々木、神奈川・横浜、愛知、豊田、名古屋、広島、福岡)に連携キャンパス又は受付相談センターを置く広域通信制高校です。
どんなタイプの方でも、安心して学習し卒業できるシステムを構築し、生徒一人ひとりのライフスタイルに合った"学び"を提供しております。
「登校してしっかり学ぶ」「友達を作って学校生活を楽しむ」という学校が多い中、最短年4日の登校で高卒資格が取れる学校は多くはありません。
一方で本当に高卒資格が取りたくても、仕事が忙しくて登校できない、子育てで手が離せないなど様々な事情で、学校に行きたくても行けない方がたくさん居るのも事実です。
ルネサンス高校はそういった方のニーズに答えるために生徒に負担のかからない授業やレポートシステムを作り、今年で12年。卒業生も1万人を超えております。