アート&サイエンスコース
2016.06.14.Tue
去る6月9日(木)、大阪大学中之島センター(サテライト)で開催された岡山大学・進学説明会へ参加してきました。
岡山大学の先進的な取り組みは、2006年に発足したマッチングプログラム(MP)コースです。MPコースでは学習者が主体となり教育プログラムを各自でデザインし、学部・学科を越えた学びに取り組み、各自の目的を果たす斬新なスタイルとなっています。大学で何を学びたいか目的意識が明確な高校生はもとより、目標が未定でも真摯に将来を考えている高校生には、MP専任の教授陣が支援する "大学-内-大学" とも呼べる機動体制を作っています。
岡山大学はスーパーグローバル大学創成支援(牽引型)に選定され、MPコースは平成29年度入試から上位のグローバル・ディスカバリー・プログラムへ移行すると公式にアナウンスされています。
現行MPコースは多様な学生をAO入試で募集し、入学前から合格者に対し早期教育を実施し、1年次から個別指導やゼミでチュートリアル方式の指導を行います。企業・研究所・博物館など外部リソースとの連携も進め、短期留学を通じ英語を学習媒体言語にする道を目指します。
優秀な学生の確保は大学の死活問題であり、それも従来の"優秀"の目安であった受験偏差値から「何を学びたいか?」、「将来、どうなりたいか?」が問われ、自分の意見を論理的に論述・陳述できることが、これからの"優秀"な受験生のスタンダードに変わります。言わば、大学人から「育てたい」と思って貰える準備を施すのが、これからの高校に課せられてくる使命だと言えるでしょう。
入試選抜の多様性の確保は、動かぬ枠組みとなりました。マッチングを重視する"AO入試"は現状で全合格者数の3割程度ですが、徐々に枠は拡大していくと見られます。一方、従来型ペーパー試験による入試選抜も残りますが、その後に続く雇用情勢の動向を鑑みると、今までとは逆転し過渡的に入試制度の変更に伴う移行措置(救済策)として残る結果になると目されます。雇用形態が変わり、人事の判断基準が学歴に頼る「メンバーシップ型」から能力を評価する「ジョブ型」に変わる以上、必然的な流れと指摘されています(例、上越教育大学教職大学院・西川純教授)。
国(文科省)は、新しい時代のニーズに即した大学のあり方に関しても最近、方向性を打ち出しました(中教審答申193号)。概ね納得のいく内容ですが、「帰国人材(既に海外へ出て活躍している日本人)」の起用が、グローバル化の決め手になるのは火を見るより明らかなのに、盛り込まれていないのが物足りないと思います。台湾・韓国・中国等の動きが良いのは、帰国人材を活かしているからです。一連の会議は公開され、教育産業からも傍聴者があり、一般向けに逐次、解説されています。
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画像・左:中之島にある阪大のサテライト施設が会場、同・右:MPコースの概略(プレゼン資料から抜粋)、同・下:岡山大学キャリア形成スタッフが集めた受講生(大学生)の肉声
追記:学生のナマの声に耳を傾けてみると、日本の教育機関は若者の期待に応えて来なかったから、ホンネは「不安で不安で仕方ない」という気持ちが伝わってきます。あるいは、大人も同じかも知れません。高校生を含め将来に不安を抱えたまま、それを隠して目の前の受験で誤魔化してきたのが真相ではないかと覗わせる真摯さが伝わってきます。このようなホンネを見せる大学のプレゼンは初めて拝聴しましたが、好ましい傾向だと感じました。
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ルネサンス高等学校 (大子校)
2021.03.08.Mon
ルネサンス高等学校 (大子校)
横浜キャンパス
ルネ大阪広報
インフォメーション
ルネサンス高等学校グループは、全国に3校(茨城、愛知、
大阪)、連携キャンパス及び受付・相談センター(東京・新宿代々木、神奈川・横浜、愛知・豊田、名古屋、大阪・梅田、広島、福岡)
を置く広域通信制高校です。
どんなタイプの方でも、安心して学習し卒業できるシステムを構築し、生徒一人ひとりのライフスタイルに合った"学び"を提供しております。
「登校してしっかり学ぶ」「友達を作って学校生活を楽しむ」という学校が多い中、最短年4日の登校で高卒資格が取れる学校は多くはありません。
一方で本当に高卒資格が取りたくても、仕事が忙しくて登校できない、子育てで手が離せないなど様々な事情で、学校に行きたくても行けない方がたくさん居るのも事実です。
ルネサンス高校はそういった方のニーズに答えるために生徒に負担のかからない授業やレポートシステムを作り、14年経ちました。卒業生も約15,000名となります。
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