西川純教授の『学び合い』集会に参加(2016年07月24日) | 通信制高校のルネサンス高等学校

西川純教授の『学び合い』集会に参加|通信制高校のルネサンス高等学校

メニュー
 

大阪

西川純教授の『学び合い』集会に参加(2016年07月24日)

サイエンスコース

西川純教授の『学び合い』集会に参加(2016年07月24日)

西川純教授の『学び合い』集会に参加(2016年07月24日)

教育デザイン室長の竹内です。昨日、大阪で開催された表記の『学び合い』集会(第7回、SORAの会)へ参加してきました。私が50歳を過ぎて国立高専の教壇に立った時、40人の学生を前に一方通行で授業すること、範囲(正確には正解)が決められた定期試験で評価すること、これで学力が育成できるとする思い込みに深く疑念を抱きました。長く教員を続けてしまうと当たり前に慣れてしまうようですが、私のように遅れて教員になったり、一度、教職を離れ、実社会から舞い戻ってきた教員たちと私は意気投合できました。皮肉にも、よそ者には見えてくる実像があるのでしょう。

文科省も一方通行の「教え込む」授業を排し、画一的な成績評価に疑問を呈しています。教員の都合が優先し、生徒主体に設計がされていないことは明白だからです。そこで学習者の積極性を引き出そうという趣旨で、「アクティブ・ラーニング」が合言葉となりました。今、本屋の店頭にはアクティブ・ラーニングの本がズラッと並び、西川先生曰く、「オレの本、ばっかり!」。ホントですね。

冒頭の西川先生のご講演では、私が知りたかった素朴な疑問に応えて戴きました。先生は何がキッカケで『学び合い』に至ったのか?です。当日の朝、西川先生が車中で発したツイッターによると「虐め」を話題にする予定でしたので、私の知りたいのはコッチだとばかりに一念を送りました。想いとは通じるもんです。西川先生は都立高校の定時制の教師として歩み出し、真正面から精一杯の努力をし、成功を重ねたようです。しかし、縁あって大学に身を転じた際、自分が運営し、改善してきたクラスの生徒が少なからず学校を辞めてしまった(普通に運営されていたクラスの方が生徒が残った)のに内心、ショック受けたそうです(正攻法が通用しなかったのですから愕然としたのでしょう)。

大学では、地域で「評判の良い」先生の授業の研究を動画に収め、その秘訣を探る課題を卒研生に提案したそうです。すると、その先生の授業は世間一般で言う良い授業と勝手が違い、「西川先生、ホントに評判がイイ授業なのですか?」と研究を開始してからずっと卒研生は疑問を呈し、挙句には「卒論が書けるのでしょうか?」と不安が過ぎったそうです。同時に、不可思議な現象も記録されていました。授業中に生徒が立ち歩いても、その行為をその先生は意に介さずに阻止しなかったそうです。ここでポイントは、生徒が席を移動して話している内容が私語ではなかった点にあります。

そうです。この授業の最中、積極的な生徒が自由に移動し、授業に関係のあることを教えたり、教わったりしていたのが真相だったのです。この教員は鷹揚な性格だった(何か自分と重なります)から生徒の自由行動を止めなかったようです。それが反って、生徒たちに満足感を与え、成績向上にも繋がったため「評判の良い」先生として推挙された模様です。

西川先生の講演後、私は直ぐに駆け寄ると、「その先生って、その効果を意識して放任されていたのですか?」と尋ねました。果たして意図した効果ではなかったようです。が、生物学の研究者あがりだった西川先生は、この一点から『学び合い』の原形(プロトタイプ)を発見したのだと思います。しかし、その前提として西川先生が正面勝負を仕掛けて玉砕するという前歴が必須でした。だから、裏側から回り込む変化球のごとく教員が黒衣役に回り、生徒同士が主役となる・・という逆転の発想(目から鱗)に至ったのだと私は感じ取りました。さすがは生物学者です。

生徒同士が対話して進む『学び合い』が従来の"黙って聴くだけ"の一方通行授業を脱して、生徒の意欲も成績も伴に向上する傾向は、その日の実践報告者が口を揃えて指摘する点でした。傍目には秩序がないように見える立ち歩いて騒がしい授業が、実は教育効果をあげることは事実のようです。私は初めて教壇に立った時に味わった「授業に"合いの手"を入れてくるクラス」での授業の楽しさと言ったらありませんでした。学生の出方に応じ、話題が縦横無尽に流動していくのです。学生と教員が伴に作品を協働して創作していく感じでした。これこそがライブ授業の旨味です。しかし、この双方向性を「予定通りに授業が進まない」として嫌悪する教員が大半ではないでしょうか? 私は結末が見えない授業の方が、スリルがあって堪らなく好きです。先が見えない挑戦から逃げるのは楽でしょうが、教育の腕前は向上しませんし学習者を惹きつけておくこともできません。

だから教員は黒衣のように息を潜めて、少し遠くから見守るスタンスが正解に違いありません。たまには教員が間違えたって、知らなくたって私は構わない・・というスタンスです。生徒たちが教員を乗り越えてくれなければ、その教育は失敗だったのです。何しろ今の教員たちが死に去った後の時代を今の生徒たちに担って貰います。次世代に託すための学校教育なので、当たり前のことですから。

----------

画像・左:上越教育大学教職大学院のパンフと西川純教授の近著『学歴の経済学』、同・中:恒例のフリーディスカッション中(中央奥の矢印直下に西川先生の姿が見えます)、同・右:会場となった守口市立さつき学園(主催した阪本龍馬先生が勤務する小中一貫校)

付記:事例報告をされた兵庫県立太子高等学校(総合学科)アクティブ・ラーニング推進部・棟安信博先生(社会科)には新学期に入ってからの授業見学を許可戴きました。また、都立高校の教員だった鍋田修身先生は西川先生の同級生であるだけでなく、私の出身大学と同じ研究室の後輩・降旗高志くんと東京都高校生物教育研究会で活躍されて来られたご縁を知りました。鍋田先生は今、島根県立隠岐島前(どうぜん)高等学校で、地域興し(島前高校魅力化プロジェクト)に身を捧げています。それは冒険者同士に与えられた、思い掛けない偶然の巡り合わせでした。お互いに頑張りましょう。

サイエンスコース

最新の記事

月別でブログを見る

通信制高校のルネサンス高校グループ > 学校 / 連携キャンパス等 > ルネサンス大阪高等学校 > ルネサンス大阪高等学校ブログ > 教員 > サイエンスコース > 西川純教授の『学び合い』集会に参加

最新お知らせ・ブログ4件

サイエンスコース

サイエンスコース

インフォメーション

サイエンスコース

 

もっと知りたい方はコチラから
「学費ってどのくらいかかるの?」
「どんな勉強ができるの?」
「本当に年4日程度のスクーリングで卒業できるの?」
「通信制から大学や専門学校の受験って大丈夫?」

資料請求はこちら
ネット出願はこちら
プライバシーマーク

ルネサンス高等学校グループは通信制高等学校です。
全国に3校(茨城・豊田・大阪)、キャンパスは7拠点(札幌・仙台・東京・新宿代々木、神奈川・横浜・豊田駅前・広島・福岡)展開しており、全国各地から生徒を受け入れております。

Copyright © ルネサンス・アカデミー株式会社All Rights Reserved.

もっと知りたい方はコチラから
「学費ってどのくらいかかるの?」「どんな勉強ができるの?」
「本当に年4日程度のスクーリングで卒業できるの?」
「通信制高校から大学や専門学校の受験って本当に大丈夫?」

資料請求
いますぐ出願したい方はコチラ
パソコン・スマートフォン・タブレットから簡単出願!!
検定料は、クレジットカード・コンビニ決済で!! 24時間受付中
ネット出願

通信制高校への入学・編入転校をお考えの皆様へ

ルネサンス高等学校グループは、全国に3校(茨城豊田大阪)、7拠点(札幌仙台東京・新宿代々木神奈川・横浜愛知豊田名古屋広島福岡)に連携キャンパス又は受付相談センターを置く広域通信制高校です。 どんなタイプの方でも、安心して学習し卒業できるシステムを構築し、生徒一人ひとりのライフスタイルに合った"学び"を提供しております。
「登校してしっかり学ぶ」「友達を作って学校生活を楽しむ」という学校が多い中、最短年4日の登校で高卒資格が取れる学校は多くはありません。 一方で本当に高卒資格が取りたくても、仕事が忙しくて登校できない、子育てで手が離せないなど様々な事情で、学校に行きたくても行けない方がたくさん居るのも事実です。 ルネサンス高校はそういった方のニーズに答えるために生徒に負担のかからない授業やレポートシステムを作り、今年で12年。卒業生も1万人を超えております。