アート&サイエンスコース
2017.07.15.Sat
スーパーサイエンスコース担当の竹内です。野外から成虫になったトノサマバッタを捕獲し、エサとして雑草を株ごと土と一緒にバットに入れ飼育箱の中を自然に近い環境を再現していました。すると、今日、飼育箱の上に野外では見つけることが困難なほどのミニチュア版のトノサマバッタの若虫(じゃくちゅう)がチョコンとたたずんでいました(若虫から成虫になるまで形態は変わらないまま大きくなる=不完全変態)。
飼育箱の中を覗き込むと、たくさんいました。ちょうど土の中に産み付けられていた卵が孵化し、幼虫時代を経て、もぞもぞと虫体が地表面へと這い上がり、最初の脱皮をして最小のミニチュア・サイズが誕生したようです(参考サイト:『自然と親しむ』2005年)。そう言えば、心なしか白っぽい体色をしていました。
* トノサマバッタの飼い方に関する情報は、『虫の観察』サイト(2010年)内に詳しい記述があります。
ある程度のサンプル・サイズで自然の断片を実験室に持ち込むと、想定外の現象と遭遇することは、タンスイカイメンを持ち込んだつもりで、想定外のヒドラが発生したケースと一脈通じるものがあります。また、同じ場所へ行くのでも、違った視点(目的)をもって行くと思い掛けないモノを発見することがあります(ヘドロ電池の材料の底泥を採取してくる十三干潟で偶然、見つけた大阪湾から遡上してきた藻屑など)。
私たちは無垢な白紙に色を添えて行けば学びが成立するもの、と教わってきました。が、予定通りにコトが進むことがホントに人をワクワクさせ、好奇心を刺激し、知的活動を活性化させ、人を幸せにし、社会を明るくしてくれるのか否か一度、見直す必要があると感じています(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。
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画像・左:飼育箱とトノサマバッタの若虫(白い円内)、同・中:捕獲されたトノサマバッタの若虫(1円玉と比較されたし)と実体顕微鏡で拡大した像、同・右:穂先に留まったトノサマバッタの若虫
追記:システマティックに編纂された教科書や授業(と確認するための試験)の理想的と思しき学校教育の整然と編成されたカリキュラム。それに反する刹那的「遊び」とも覚えるような体験を中心に据えた学び。このまるで両極端に対峙する両者の学習方策の秘めたる教育効果の差を検証していく必要性を感じている。
言ってみれば、たかがバッタだ。だが、「なぜ、そこにいるのか?」から問いは始まり、謎解きが始まる。そして今ではネット上で情報を検索することができ、正解らしき結論へと収斂していく。その過程で既存の知識や経験が整理されていく。そして、その経緯を仲間に語ったり、文章化していくことで自分の血肉となり、次の問いへ立ち向かうの糧となっていく。この学びを未来へ、伝え残して行きたいと願う(竹内記)。
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「登校してしっかり学ぶ」「友達を作って学校生活を楽しむ」という学校が多い中、最短年4日の登校で高卒資格が取れる学校は多くはありません。
一方で本当に高卒資格が取りたくても、仕事が忙しくて登校できない、子育てで手が離せないなど様々な事情で、学校に行きたくても行けない方がたくさん居るのも事実です。
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