中国・インドにおける科学教育インフラ向上(2017年08月31日) | 通信制高校のルネサンス高等学校

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中国・インドにおける科学教育インフラ向上(2017年08月31日)

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中国・インドにおける科学教育インフラ向上(2017年08月31日)

中国・インドにおける科学教育インフラ向上(2017年08月31日)

スーパーサイエンスコース担当の竹内です。依然として、日本ではガラパゴス化が進行中だと実感しています。今から20年前、都庁からタイ国政府へJICA専門家として派遣されました(1997年 短期派遣、1998-99年 長期派遣)。当時でも、バンコク郊外にはインターナショナルスクールの大学院版・アジア工科大学院(AIT)を擁し、欧米への頭脳流出防止策を担っていました。私は、開放的なAITの図書室やラボには毎週末、アクセスしていました。AIT(姉妹校AITM、ネパール*1)はタイの教育機関ではなく、欧米の大学が持つ雰囲気でした。

*2 AITM(Asian Instutute of Techonogy and Management)は、ネパールの首都に隣接するラリトプルに設立された。私が提案したモンスーンアジア型熱帯下水道の研究でAITの修士号を得たラビンドラ・ラジャ・ギリさんは、埼玉大学で博士号を取得した後、大阪産業大学で研究員を長く務め、現在はAITMで学科長をしている。彼の時代には祖国のネパールで中学校から英語媒体の教育に切り替わり、インドで大学教育を受けている。

さらに、バンコクの街角には欧米人向けの洋書店(現地資本のアジア・ブックス、英国系のDKブックス)が普通に建ち並び、英字新聞が二種(バンコクポストとネーションの2紙)、英語媒体のTV放送が常時、流れていました。制作も放映もタイ人が行っていました。留学フェアや移民キャンペーンも盛況でした。 日本は経済力で優位性を保っていたのは事実ですが、20年前の時点で既にこれだけ大きく水を空けられていたのです。

タイ国やバンコク首都圏庁の幹部には、欧米の大学・大学院へ留学組が少なからずいて、米国アイビーリーグの卒業生(almuniアルムナイ)や州立大学の学位(PhD)を所持している幹部がいましたから、 日本にあったとされる「学歴信仰」は、世界的には非常識で「真っ赤な嘘」だと知ったのです(当時、国際バカロレア制度も日本では余り知られていなく、同伴した子供の教育のため門を叩きました)。日本にあった優位性は母国語を媒体に高等教育が貫徹できる体制 *2 で、実績を稼いでいたことです(ゆえにガラパゴス化したとも言えます)。

*2 英国では、ラテン語より起源の古いウェールズ語が見直され、ウェールズ大学連合(2005-06年当時、私は旧ウェールズ大学Bangor校、現Bangor大学にHSMP移民資格で研究員として在籍)ではウェールズ語のみで、博士号を審査できる教育制度(同時に議会制度も)を保護する政策を推進していました(フランス語圏のカナダにも似た不思議な二ヶ国語圏でした)。しかし、一連の文化保護政策と日本の実情とは似て非なるものです。

先日、実験器具をアマゾンで発注したら中国から世界標準の品質のガラス器具が直送され、納品された事実を記載しました。今回、同じくアマゾンへ洋書を発注したらアメリカ微生物学会(ASM)の専門書がインドから直送されたので、もはや中国・インドで科学教育のインフラが整備されたことを確認できた次第です(数年前には、ここまでの進展は見られませんでした)。日本の国際的な位置づけが衰退して行ったのも「むべなるかな」です。業務遂行していく中で傍受した情報として、ご紹介しました(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。

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画像・左:バッタの糞から発生した微生物(左:寒天培地中の高分子アガロースを分解させて減量化させている様子が表面に生じた凹みで分かる、右:バッタの消化管を通り過程で成型された糞塊の表面に子実体を形成している様子から粘液細菌が介在している模様)、同・中:左はインディア・ポスト(インド郵便)の記録、右は本日(8月31日)付けで英語文献の授受をしたというネット記録(研究者向けSNS "RearchGate" )、同・右:インドから格安で直送されたアメリカ微生物学会の洋書(米国で印刷された洋書の正規版ストックが、英語圏であるインドを中継して世界へ取次されている証し;日本はアマゾンの末端顧客として組み込まれている状態)

付記:ヘドロ電池を研究している3年生・岩田祐樹くんが十三干潟の底泥を滅菌処理して微生物活動を排除する実験を行っていました。その場合、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌)が常法ですが、外部からコンタミしたり滅菌が不十分でないなどのリスクを懸念していました。それで、ResearchGateに類似の論文が間もなく公表されるとの告知がメールで自動送信されてきたので、著者に請求したところ翌日にはゲラ(校正)段階の受理済みの投稿論文が届きました。海外とのコミュニケーションでは、このスピード感で進めていく時代なのです。

同研究が中国の高等教育機関で為されたにも拘わらず、筆頭研究者の氏名と顔写真が明らかに生粋の中国人ではなかったので、私の方からも相手が興味を示すであろう自著論文を提供してコミュニケーションを図りました。すると、中国の奨学金で中国の大学院で修士課程の学生として留学しているパキスタン人であることが判明しました。今では、中国やインドが世界標準の文献や国境を越えた研究者を集める資本力と資金源を持ち、行使する段階に至っていることを認識しておく必要があろうかと思います(竹内記)。

資料:インドの西側がイラクに続くペルシャ帝国の名残りのパキスタン(旧西パキスタン)、東側が旧東パキスタンの現・バングラデシュです。長く開発途上国の立場にありましたが、日本は継続的にこれらの国に対して援助をしてきてインフラ整備に貢献してきました。そのため日本に対するイメージは悪くありません。が、肝心の日本の国民の多くは、この事実を余り知りません。それで池上彰氏が現地レポートしてくれた記事がありますので是非、ご参照して下さい(日本型インフラ整備の紹介;バングラデシュ編は動画でも紹介)。海外とのコネクションを構築していかないのは、長期にわたり国費を投じてきた日本国民としては、惜しいことだと感じます。

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