フィールドで自然の声を聞く(2)(2018年08月11日) | 通信制高校のルネサンス高等学校

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フィールドで自然の声を聞く(2)(2018年08月11日)

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フィールドで自然の声を聞く(2)(2018年08月11日)

フィールドで自然の声を聞く(2)(2018年08月11日)

十三(じゅうそう)干潟でのカワザンショウガイの採集後、対岸の淀川左岸側に渡り、阪急の鉄橋したの堤防をヨシ原に降りるとイシマキガイが採集できます。が、この日は潮位差があり過ぎたためか護岸のノッチ部にまで泥が被ってしまっていました。堤防のクラックから滲み出た地下水の流れで泥が洗われた部分でのみ、イシマキガイが採取できたのでイシマキガイは泥に埋もれた生活環境は合わないようです。石やコンクリート護岸の表面に生えた藻類を捕食する食性が主体のようでです。実際、飼育水槽のガラス内壁に生えた付着藻類("コケ"*1と俗称)を食べ尽くて掃除してくれるため、タンクメイトの代表としてよく知られています。

*1 十分に日光が当たる水槽では、水槽のガラス内壁にビッシリ緑色のバイオフィルムが形成される。が、その始まりは飼育水槽に浸漬したスライドガラスに付着してくる細菌や菌類、原生動物、微細藻類に小型の微小動物(ワムシ、イタチムシ、センチュウなど)が複合した微生物のコンソーシアムです。

上げ潮で撹乱された泥が定着し出すと、泥面の凹みに金属光沢が見られました。自然界で見られる金属光沢と言うと、1)鉄(酸化)細菌が形成した酸化鉄の析出物、2)海藻由来のヨウ素酸化細菌によって形成されたヨウ素の酸化被膜、それと、新たな可能性として、3)底生性のシアノバクテリア(ラン藻で和名はユレモ、学名はオシラトリア)が泥の表面に浮き出て、言わば「ソーラーパネル」が一層に並んだ状態だったのかも知れません。今回、油膜状の部分をカバーガラスに吸着させ、それを検鏡しました。滑走運動(動画参照)して浮上してくるユレモの群落が正体だったようです。シアノバクテリアの場合、原核細胞であるため細胞全体で光合成色素が受光する構造を形成しています。その糸状体が折り重なれば、油膜状に見えても不思議ではないと思いました。底生性のユレモは常に泥に埋没するリスクがあり、光が当たる方向へ速やかに這い出る必要もあります。

なお、油膜か否かの判定では、指や突起物で突いて反応を見るのが定石です。今回、鉄バクテリアの酸化膜のように物理的に破損しました。この操作で、油膜でないことは実証されましたが、このヒビ割れる(画像参照)ほど硬いバイオフィルムの正体が何で、どのように形成されたのかは依然として謎に包まれたままです。

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画像・上段左:底泥表面の凹みに溜まった上澄みに形成された油膜状の物体(青白い蛍光を発す)、同・上段中:長靴の足跡の付近にも青白い油膜状光沢が浮び上がる(オイル漏れと誤解されそう)、同・上段右:現場の様子(阪急の鉄橋下)、同・下段左:タッパーに移し替えた干潟底泥と大量の糞粒*2(実体顕微鏡で観察)、同・下段右:油膜と思しきモノの正体候補(左上から時計回りに;ビビ割れるほど硬いバイオフィルム、ユレモ群落、同じくひび割れたバイオフィルムとユレモ、糞粒;誰の糞粒なのだろう?)

*2 単にヘドロ・・と思っていたのに糞粒(フィーカルペレット)が多くて強固であったことに驚きです。底生動物(ベントス)の糞ですよ、糞! ちょうど陸上土壌の団粒構造にも似ています。

付記:確定的ではないが、全体として浮かび上がってきたのは、干満の潮位差が激しい上げ潮で通常は泥が被ることが位置までドップリと泥に被り、イシマキガイは定位置からどこかへ避難、ユレモは「光合成ができないし、息苦しくてかなわん!」と泥の中から滑走運動して表面へ一斉に這い出てきたところを観察した可能性が高い。微生物の気持ちを代弁すると、こんな感じでしょうか(竹内記)。

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