グッピーの「品種改良」を通じた学び(2018年12月09日) | 通信制高校のルネサンス高等学校

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グッピーの「品種改良」を通じた学び(2018年12月09日)

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グッピーの「品種改良」を通じた学び(2018年12月09日)

グッピーの「品種改良」を通じた学び(2018年12月09日)

教育デザイン室長の竹内です。若い頃、ペットを飼育していた体験を通じた学びが役立つことがしばしばあります。これは、掛け合わせをして次の世代が早く生まれ育つ、すなわち再生産する速度が速い生き物の場合、中高生でも短期間に実体験することができ、教育効果を持ちます。人の向上心を育む方法と生物の品種改良の実践と間には、共通点が隠されているからです。力ずくで闇雲に「努力」すれば済む問題*1ではないのです。

*1 偏差値に基づく進路指導は一見、合理的なように見えますが、実態は「他人を蹴落とす」競争行為を植え付ける仕組みです。また、合格圏内にいて合格しても真の人生の醍醐味を味合わずに終わります。ホントに人を奮い立てる効果があるのならば、日本以外の国でも普及したはずですが、偏差値評価システムは日本だけに固有な指標で、国策で意図的に導入された(大前研一氏)"去勢" 目的の施策でした(効果テキメン過ぎましたね)。

そんな過去の追憶を辿り、熱帯魚のグッピーを育種してみることにしました。飼育と繁殖が簡単な割に、外部形態(体色や尾ヒレの形状)に多様性が直ぐに出ます。偶然、気に入った色や斑紋、尾ヒレの形状をした仔魚が生まれた時、それを次の世代に継いでいくように工夫するのです(書の道も同じ)。私自身、中学3年の頃、学校の科学クラブで飼育していたグッピーの飼育・繁殖を通じた経験で学び、良き教訓となりました*2

*2 遺伝学を創始したメンデルも教員にはなれなかったが、当時の教会は学術も一部、担っていたので研究活動ができたそうです。私も日本の大学院博士課程に進学する機会を諦めたが、東京都下水道局の施設で恵まれた環境ではなかったが、マイペースで研究を進められた「在野の学び」体験とも重なります)。後年、45歳で英国の大学院博士課程へ正規留学して参加した当日、海外で自分の力が通用したので最高に嬉しかったものです。

中学での体験的な学びが、後々まで無意識の中で生きた*3のだと思います。グッピーの集団(個体群)の中で気に入った個体を見出す活動が、自分の中から長所(強み)を見つけ出す意識と似ています。その個体の形質を次の世代に残そうとする行為が、持ち味を重点強化して行こうという努力に繋がっていくのです。

*3 私の中学卒業後、偏差値による管理教育が導入され皆、躍起になって成績を上げ、いい学校やいい仕事に就く(それで、他人を押しのけても自分が得する)処世術が日本社会に蔓延し、社会全体が "ドス黒く" 変貌して行く姿をしかと見届けましたが、16歳のひよっこでは、どうすることもできなかったのです。だから次世代を担う若者を悪い大人に潰させてしまわないよう今こそ歯に衣着せず発言し、行動も起こしたいと思っています。

グッピーに再び注目することになったのは、1年生のハルトくんが輝くんと、自然史博物館の特別展示に誘い合って行き、長居公園で赤とんぼを無邪気に追いかけて写真を撮影していたら、知らないおじさんに声を掛けられ、「これ、あげる」とグッピーを数10匹、分けて貰って帰ってきたのです。見てみると、何世代もの間、同一集団の中で近親交配が進み、遺伝子も単純化し、野生化した状態へ戻っていました*4

*4 小さな集団の中で飼育し続けていると、遺伝子が劣化する現象はスズムシを飼育していても次の世代で生まれてくる個体数が激減するので明白です。そこへ別の集団を一部でも混ぜると、血が新しくなり集団の勢いが復活します。同じコトは学校や会社など組織でも見られるはずですが、グッピーの場合は色や形など表明化する指標で遺伝的プロファイル(見えない部分)が一部、可視化される点で便利なのです。

そこで昨日(土曜日)、1年生のカノンちゃんとホームセンターへダンボール工作に必要な材料(小さなバネが入手困難でした)を調達に行った際、ペット売り場に立ち寄り、小動物や魚介類を下見してきました。今回、水槽などの飼育環境は整っているので、産卵箱と一緒にグッピーのオス・メスを取り混ぜて調達してきた次第です(同行したカノンちゃんの意向でチューリップの3色、白や黄色、赤が加わりました)。

私の過去の経験でも新しいメンバーが加わることで、停滞している集団でも一気に活力がみなぎり復活を遂げるものです。人間社会でも「血を混ぜる」と称し、しばしば体感的に経験してきた人は少なくないと思います。折しも日本社会もガラパゴス化して、社会が停滞してきました。スズムシやグッピーの集団を見ているようです(海外で暮らしたことのある私の目に失礼ながら、全く同一の光景に映っています)。また、サイエンスコースにも来年度、新たなメンバーが加わり、新しい風を吹き込むことが予想されます。今、低迷しているメンバーの再起を期待したいと思います(文責:教育デザイン室長・竹内準一)。

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画像・左:グッピーの新しいオス(アルビノでないが、白い個体)と古いメス;オスは尻ビレが交接器に変化している。メスは腹部が大きく仔魚を産む直前の個体は腹部の末端が黒い。生まれたばかりの仔魚は成魚に捕食されてしまうため自然環境では水草の中に逃れるが、飼育水槽では産卵箱を設置して仔魚と親魚を隔離して対処する(参考:大分県のブリーダーの方のサイト)、同・中:垂直分離型の傾斜板を備えた産卵箱(市販品)の例(今は、水平分離型が主流)で、唯一の在庫品を調達、同・右:新しい水槽に入れた直後の新しい個体に特徴的な行動。まるでガラスの向こう側への入口を探すように、水槽の側面ガラスで垂直移動を反復。

付記:ちょうど1年前、プレスクールの時からサイエンスコースに加わった丹治遥さん(ハルトくん)は独自の成長段階を辿り、彼女の変化していく様を私は高く評価してきました。私の記憶では、3回あります。一つは神戸大学のROOTプログラムへ応募した際、建物内に入ったコウモリが移動するのを追い掛けては、カメラで撮影していた様子を同大の教授(プログラム審査とは別の教員)に見初められ、審査と別に英語で行う研究発表会(サイエンスショップ)へ来るように誘われたことです。2つ目は、建設現場の写真コンテストに応募しようと、梅田の工事現場へ制服姿のまま入り込み、ふつうなら「おぃ、危ないぞ、さっさと出て行け!」と怒鳴られても不思議でない場で工事現場の写真を撮影していると、監督員から「何やってんの? オレを男前に撮ってくれ!」と言われるほど、大人を協力者に変えてしまった力量です。3つ目が、上で記したグッピーを譲られた時の逸話です。無論、ハルトくんは女子力を使い媚びたのでもなければ、言葉巧みに交渉したのではありません。彼女の全身から滲み出た清らかなオーラが「この子に協力したい!」と言う周囲の大人の気持ちを引き出したのだろうと思います。世の中には「勝てば官軍」的な試験の点数や成績にモノを言わせて牛耳る風潮が蔓延してしまいました。それが、日本社会をドス黒い煙幕で覆い尽くしてしまったのです。それを追い払う特効薬がハルトくんだと私は大いに期待していたのですが、彼女自身も周囲の大人も生き方を迷っているように感じます。

私自身、実力本位の生き方できました。しかし、入試で合格しても判定ミスに見舞われ、大学院入試や役所の採用試験でたとえ1位になっても選ばれない不合理な不運を幾度も繰り返し、人の力とは「徳」の力だと考えるようになりました。以来、力の入れ具合いを変えたら、不思議なほど願望が実現していくように変ったのです。私は社会に出る一歩手前の高校で教えるべき内容とは、教科の内容ではなく伴に生徒に合った生き方を探すガイダンスであると考えてます。日本の学校教育は過去40年間、欠陥だらけでした。ですから内実、生徒のみならず親の代まで遡るべきニ世代にわたる問題だと思います。今の高校生の親世代は、いわゆる就職氷河期に当たるようです。本件は教員として避けて通れない課題であり、英国へ移民して日本へ戻ってきたのも、この難題と対峙するためなのだな・・と実感しています。日本には、優秀な人材がいたはずなのに、なぜ教育問題が放置されたままなのだろうか*5と訝しく感じます(竹内記)。

*5 「人が成長するカラクリ」に関する探究を始めるとのアナウンスは9月半ばに一度、表明しています。その時、サイエンスコースを支援し続けた卒業生が残してくれた次の言葉の持つ重みを感じています:

「人の真似だけをし続けないこと」である。各々が持つであろう本来の"個性"を探求し始めた時、自分自身と向き合えた時に初めて現れるモノなのだろうと、考えている(信宮純さん)

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