グッピー大量死の真犯人「原虫」が浮かぶ(2019年08月22日) | 通信制高校のルネサンス高等学校

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グッピー大量死の真犯人「原虫」が浮かぶ(2019年08月22日)

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グッピー大量死の真犯人「原虫」が浮かぶ(2019年08月22日)

グッピー大量死の真犯人「原虫」が浮かぶ(2019年08月22日)

教育デザイン室長の竹内です。今年の夏に勃発した「グッピー大量死」事件の真犯人像が浮かび上がってきました。被害の拡大速度が意外と遅い(先週末、三谷香央里さんがグッピーの死骸を見つけていた)ことから、微生物(細菌・菌類・原生動物)による感染症の中でも、伝染速度が遅いことから生活空間中の密度の少ない原生動物(原虫)だろうと推定できました。死ぬか死なないかが、まるで「運」次第に見えたからです。

次に発症している病巣部がエラ蓋周辺だったので、その部位を検査すべく死亡したグッピー個体のエラ蓋をピンセットで剥がし取り、スライドガラス上の水滴に伏せて洗い出し、内容物を位相差顕微鏡で検査しました。すると、比較的大きな丸い(障害物の存在によって、虫体が柔らかいため紡錘形にまで変化)原生動物が見つかりました。しかも、体制が比較的簡素で単純化していたので、感染性*1があることを疑いました。

*1 様々な条件下で生き抜く必要がある自然界で生残していくためには体制が複雑化しているもので、これほどシンプルな最低機能(排泄を司る収縮胞以外、目立った細胞器官が分化してない)しか持たない原虫でした。

探究活動の武器は、①観察すること(死ぬ・死なないに運・不運のようなバラツキがあったこと、②類推すること(安易に結論を絞り込まず可能性を枚挙し、段階的に絞り込んで行くこと)、③ネット上に蓄積した情報にアクセスできる決め手となるキーワードを選定すること(今回はグッピー、エラ、感染症)である。

すると、さすがに和文ではグッピーの症例は見つからなかった(英文で検索するとヒットする)が、サケ・マスの孵化場で稚魚が大量死するケースがあるらしい(キロドネラ症*2)。

*2 Chilodonella piscicola中国で初記載)は、チベット高原の希少種の魚類から発見されたが、今では広く魚類の病原菌として知られる。研究である以上、希少種に的を絞ってスタートするのはやむを得ないが、そこから一般的な知見が得られたと言えましょう。

キロドネラ属及び類縁の原生動物とは筆者は以前、下水処理場で出会っています。また、大阪に来てからは狭山池を池干し処理している間、現地の土木事務所の立ち会いの下、底土を採取させて戴き、検査した時に出会いました。元々は自然界でほそぼそと細長い生き物(糸状性の細菌や藻類)を独特の口器を使って捕食して生き延びてきた生命体です。

それまで地球環境に存在しなかった下水処理場(糸状性細菌によるバルキングが起こる)や過密養殖で稚魚にストレスが掛かり水質が悪化してカビが生える養殖場などを人間が作ってくれたなら、キロドネラは「ありがとう!」と人間が作り出してくれた"人工環境"に進出してくるのは当然かも知れません。必然性があったのです。

では、理科室では何が原因になったのでしょうか? それは恐らく木炭(それも高密度の備長炭)を沈め、稚魚の隠れ場を作ったことで第一期には繁殖に成功しましたが、同時に木炭の隙間にデッド・スペースができ、そこがカビやキロドネラが棲む「魚病の巣窟」と化してしまったのだと反省しています。木炭は水質浄化機能も兼ねていましたので必ずしも不適切な選択肢ではなかったのですが、手間を惜しまず産卵箱(親と仔魚を仕分ける容器)を設置すべきでした。

アート&サイエンスコースの学びは、例えば「グッピーを飼育する」実践行動を通じて、教科書の中の2次元世界から現実の3次元世界へ飛び出し、かつ未来から過去へ流れる時間軸の中で自分の立ち位置を確かめる、そんな学びです。授業と試験で、内容を固定化した実験や実習を通じて、果たして何が学べるのでしょうか? 僅か数日の間で時空間を旅するような学びが体験できるのです(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。

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画像・上段左:感染して発症したコリドラスの遺骸(色素を欠くアルビノ種であるため病変部位が顕著)、同・上段中:グッピーの病変部(エラ蓋周辺に僅かな病変-赤矢印-を発見したことが真犯人の手掛かりとなった)、同・上段右:感染拡大を阻止するため適宜、正常な個体を新しい容器へ移す処置を施した、同・下段左:エラ寄生性の原虫2個体(X20位相差)※関連動画同・下段右:エラ寄生性の原虫1個体(X40位相差);A:原虫(収縮胞しか見えない寄生型)、B:エラの組織C:油滴 ※関連した動画

付記:Youtubeで関連したコンテンツの動画が見つかりました:"Chilodonella Parasite Symptoms and Treatments"

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