新しい進化の実験系「条件的寄生」の提案(2019年12月08日) | 通信制高校のルネサンス高等学校

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新しい進化の実験系「条件的寄生」の提案(2019年12月08日)

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新しい進化の実験系「条件的寄生」の提案(2019年12月08日)

新しい進化の実験系「条件的寄生」の提案(2019年12月08日)

教育デザイン室長の竹内です。過去に二度、ワムシがミジンコを侵略的に襲い掛かって死に至らしめた現象を観察しました。最初は広島の高専時代に七つ池で採取したミジンコが実験室へ持ち帰る途中で、ワムシに襲われて全滅してしまった時で、為す術はなく茫然と見送るより仕方ありませんでした。二度目は今年、千葉県の養殖業者(数年前までは高校生だった経営者)から譲られたケースで、いわば餌同士で喧嘩を始めてしまった例です。広島での悪夢の再来でした。

しかし、今度は私には秘密兵器がありました。野菜不足になりがちな食生活を改善するために購入していたサプリメントのスピルリナ(ラン藻)の錠剤を巻貝の餌にしようと投与したところ、忌避行動をしたことからその中の水溶性の青い色素(フィコシアニン)に何らかの生理活性作用があると睨みました。広義の"駆虫作用"です(何と巻貝が腸炎ビブリオを排出することもありました)。

フィコシアニンは現在、天然物由来の植物色素として認められています(ガリガリ君のソーダ味の青い色素で有名です)。しかし、この駆虫効果のコトはまだ十分に理解も、周知もされていません*1。そこで、高校課程で実験観察を起点とした実践教育を展開して行くのならば、簡単に新しい発見の糸口が見つかる可能性をお伝えしたく大阪府の高校教員向けの実験研修として企画させて戴くことにしました。

*1 中国浙江省にある機能性食品を扱う企業(Binmeiバイオテクノロジー社)が、日本語サイトまで開設して、この領域を開拓してきておりました。さすがですね。

日本の学校教育では、特に高校課程や大学入試の成否で日本社会の中では成否(いわゆる勝ち負け)が決定してしまうと言う日本固有の「掟(私は幻想に過ぎないと見ていますが)」があり、新規性を求める感度が著しく劣化してしまっています。つまり「正解する」コトが「問い立てる」コト*2 よりも尊いとの誤解を生んでしまっていますが、これは痛恨極まる齟齬です。

*2 自ら「問いを立てる力」が、いわば「博士」を名乗る資質証明なのですが、日本では大学(学部)入試が一生を決めるという矮小化した偏狭なる「学歴社会」(正確には「偏差値」障害と呼ぶべき国民病)が長年、デカい顔をして君臨してきたため、「博士を取得するほど社会的に敬遠される」という歪な、学問の成果が社会に反映しない・・という広い世界で日本にしかない大学や学問を尊重しているかに見せ、内実は大学名だけをブランド化しただけの、"なんとなくクリスタル"ちっくな大学の評価が序列化してきました(放置した大学の"殿様商売"にも一因あり)。

日本の大学はかつてのガラケーのようにガラパゴス化し、本来の学術性ではなく社会での優位性を誇るためのブランド名に過ぎなかったのだと、海外の大学で研究者と交流してきて私は確信を持って感じます*3。遅れた分を取り戻しましょう。今からでも遅くありません。少しでも歪みを正して行きましょうと呼び掛けたい。

*3 英国時代の私のボス(Natute誌に受理論文があり、王立学会が産学協同認定した教授)に「日本の大学で世界に名が轟く大学などないから、どこの大学で得た学位でも関係ない。」とハッキリと言われました(ただし、個々の日本人研究者は優れていると認定されていますが、"組織体"としての大学が貧弱だと言う意味です)。

今回、真新しい実験系を確立するプロポーザルをしました。完成した成果を伝えたのではありません。未完成なモノをこれから完成させていく・・と言う意気込みを伝えたつもりです。今までの学校教育は、完成品を伝授する活動に終始してきました。だから良さそうに見えて、教育効果は乏しかった筈です。他人事に見えた筈です。私は逆に、未完成なモノを見せて、まだまだ改良の余地があるコトを見せることの方が好奇心を刺激する効果が高い*4と、そう確信を抱いています。これまでの既存の常識には反する意見を表明しました。異論・反論、歓迎します(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。

*4 以前満を持して完全無欠な研究発表をしてみたいとして敢行してみたことがありました。その結果は、あに計らずや「つまらなかった」のです。話し手も、そして聞き手も・・。恐らく今の学校の授業も確定した内容ばかりだから、同じ傾向の筈です。完璧なモノを見せられ、聞かされても、人の心は動かされません。よくよく考ええてみたら、こんな子供騙しの"トリック"は簡単に見破れる筈でした。未知と既知の"境界領域"こそ、高校生たちに見せてあげるべきなのだと思います。ここが高校教育が受け持つべき範囲でした。早晩、あらゆる情報は時間と伴に書き換えられ、更新されて行く宿命なのですから・・。

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画像・上段左:5名の参加者でこじんまりと開催、同・上段中:実体顕微鏡でタマミジンコの白い耐久卵を観察中、同・上段右:当日のプレゼン・オープニング画面(PDF)、同・下段左:"むっくりワーク"添加によって孵化し泳ぎ出す直前のタマミジンコ(動画はコチラ)、同・下段右:次々と孵化していくタマミジンコに残された抜け殻(動画はコチラ)とタマミジンコの群泳(動画はコチラ)。※実験研修の光景は、同研究会事務局の岡本元達氏*5大阪教育大学附属高校池田校舎)に記録用に撮影して戴きました。

*5 ルネサンス高校グループを運営するルネサンス・アカデミー(株)が職員研修の一環で視聴した米国の新しい学校(High Tech High)を扱った教育啓蒙映画作品 "Most Likely to Succeed"も視聴されいたご様子です。

付記:私が担当しているアート&サイエンスコースの指導スタイルは、私自身が中学校で経験した(東京都江戸川区の)科学教育センター活動がベースとなり、大学時代に今日で言う学外インターンシップ(実習と定期試験以外、ほとんどの講義を自主休講した代わりに環境アセスメント会社(旧三洋水路測量、新橋)や国立研究機関(農業技術研究所、西ヶ原)に出入りして学ぶ)を下敷きにした教授法です。海洋プランクトンは、日本の浮遊珪藻研究の開祖・小久保清治氏の孫弟子に当たる方から手解きを受け、土壌分析は農学系のプロの研究者(農水省技官)の方々からの直伝(分析法に名を留める方の指導もうけました)でした。私が関与したのは、鈴木遺跡(小平市)の年代測定用依頼の腐植酸の調製、同定用粘土鉱物の調製、関東ローム層を一次鉱物や火山ガラスの計数などで考古学を支援する科学でした。

その後も東京下水道局の敷地内で新鮮な試料が採取できる最良の環境で、ワン・フロアーが丸々、水質実験室(風呂も宿泊所のある)で実験・観察に専念でき、必要な試薬や物品も公費で調達できる(今にして思うと)恵まれた環境にありました。不自由したのは文献・図書でしたが身銭を切ることを覚えたため私の周辺が本だらけになって行く副作用には未だに苦労しています(が、高校生が見つけてくれては私よりも先に読了してくれるので、決して無駄になっていません)。

さらに、東京都からJICAを通じてタイ国政府機関に専門家派遣された経験や英国に博士号を研究目的で一家で留学・移民した経験も、日本と海外の学校教育の違いをこの目で見て知った経験も、現在の教育方策の策定に活きていると感じています。

通信制高校の通学コースを担当してからは、その自由度の高さを活かして生徒が成長して変化していくプロセスを実地で観察する恩恵に浴しています。現時点で特筆すべきは、デキるかデキないかの境目に係る挑戦をした時、その小さな隙間(⊿)を埋めていく体験を味わうのがホントの自信に繋がる*6という"成長原理"が隠されているような気がしてきました。従来の教育観では、決まったコトを確実に解るのが成長させると思い込まされて来ました。恐らく私が完全無欠の研究発表を企ててて、アテが外れたのと同じ現象と思います。今後、コースの在学生の協力を得て、生徒が成長する仕組みを一つの研究テーマとして解明して行こうと考えています。生き証人となる生徒諸君のご協力を期待しています(竹内記)。

*6 心理学的には「一か八か」の想いで思い切って挑戦してみて、僅かでも手応えを感じた時、人は"効力感"という遣り甲斐を実感するのだと思います。だから偏差値で安全圏に収める進学指導など、受験生が"機械"だったら妥当性がある指導策でしょうが、現実の生身の"人間"が「血湧き肉躍る」存在だと言う事実を疎かにしてきたのではないでしょうか? 今回の実験研修も到底、満を持して準備万端整っていたのではありません。が、私としては「デキることをデキるまま演じた」という結果よりも余程、際どい迫真感を持てました。あとは生徒であれ教員であれ、冒険心で奮い立つ効力を自ら体験して貰うしかありません。

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