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日本化学会近畿支部で口頭発表デビュー(2016年12月25日)

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日本化学会近畿支部で口頭発表デビュー(2016年12月25日)

日本化学会近畿支部で口頭発表デビュー(2016年12月25日)

昨日(12月24日)、日本化学会近畿支部事務局のある大阪科学技術センター(西区・靭公園)の 中ホールで「第33回高等学校・中学校化学研究発表会」が開催され、大阪校スーパーサイエンスコースから岩田祐樹くん(2年生)が口頭発表に初挑戦しました。

化学を専攻したいと希望する生徒を受け入れる準備体制を整えるため昨年、研究発表する場を下見してありました。同様に、実験装置(Mudwatt)や材料(淀川底泥)も準備してきました。まるでワナでも張って待っていたところへ遠く島根県は松江市からノコノコと大阪校へやってきたのが今回、登壇した岩田くんでした。私が彼が前籍校の部活で「宍道湖ヘドロ電池」(全国規模での学会賞を受賞中)を研究していることなど、まったく知らされない中で起こった偶然(シンクロニティ)です。

私は、学生時代に汽水湖(涸沼・水月湖)を、後にDave Nedwell教授のグループで英国の河口域干潟を研究対象としてきたバックグラウンドがありました。硫黄や窒素、鉄など生物元素の微生物代謝に関心がありましたが、主代謝の背後で水素(電子)が共役して発生し、細胞外で電子を授受している"微生物像"にまで想いを馳せる見識は、迂闊にもありませんでした。微生物学者は細胞内の電子フローまでは気に掛けます(私も電子供与体、電子受容体という用語は日常、口にしています)。が、一度、細胞の外に放出された電子の行方は気に掛けて来なかったのです。

この微生物化学観に立脚すれば、ヘドロが電子の発生源(ソース)、硫黄や鉄が電子の運び屋(キャリア)となります。果たして細胞外へ放出された電子を伝達する仕組み(ワイヤー)は、どうなっているのでしょうか? 今回の微生物燃料電池(MFCs)は、私にとっても過去の履歴を振り返る良い機会となる"古くて新しいテーマ"と言えます(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)

SSCクリスマス・レクチャー2016(簡略版)「私を英国へ導いた微生物」

2016年研究発表回顧と新年の抱負(2017年1月1日、2年・岩田 祐樹) 先日、日本化学会近畿支部主催の高等学校・中学校化学研究発表会にて研究発表をさせていただきました。ここでは、研究発表会での所感及びその後1週間の思考と、それらを通し見えてきた新年の課題について述べさせていただきます(以下、略;全文読めます)。

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画像・左:淀川ヘドロ電池のプレゼン開始(右端が岩田くん)、同・中:実験装置(米国の理科教材"Mudwatt"を初期導入)、同・右:日本化学会近畿支部の催しに初参加したことによる奨励賞

付記:私が2000年、硝酸塩のアンモニア化(別名、DNRA)をコードする nrfA 遺伝子のプライマ設計から世界初の課題(2006年に論文発表)に取り組もうとした頃、英国Essex大学の研究室に Paul Dobbinという寡黙な研究者が加わってきた。East Anglea大学など外の研究者と共同研究している様子で、菌株の譲渡にも慎重であった。もっぱら酵素系が関心の的だったとの印象が深い。彼が当時から追い掛けていたShewanellaGeobacter の組み合わせは硫黄や鉄の代謝に絡み(私が当時、追っていた硝酸還元酵素系をもつ菌株もあり)、燃料電池で働く主役であった因縁に驚くほかはない。

電池(電気化学)の研究に関しては、大阪校は小澤昭弥先生(ITE電池研究所)のアクティベータによる鉛蓄電池の再生技術と診断手法の導入を高校として唯一、導入し、小澤先生のご指導の下、再生電池を営業タクシーに積載して貰って実車走行して貰う地域活動まで進めてきた経緯がある。小澤先生は大学院生時代、名古屋港のヘドロ中でそれまで地質学的に進行すると思われてきたパイライト(黄鉄鉱)が現生堆積物中で形成されている事実を発見し、その後はマンガン電池、鉛電池、リチウム電池と堆積物の理化化学(生物地球化学)研究から電気化学の応用分野へと転向されました。

高校生が廃棄鉛電池を再生して社会貢献(2015年6月5日、小澤昭弥先生のご指導の下、実施)

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