アート&サイエンスコース
2018.02.05.Mon
去る2月2日(金)の午後、府立今宮工科高校(大阪市西成区)の化学実験室にて大阪府高等学校生物教育研究会(略称・大阪生研)で、今年度、第3回目の実験研修会が開催され、委員を務めているルネ大阪から私、竹内が高校課程で導入できる実験テク及び生徒が開発中の生物教材の実験キット(試供品のβ版)を配布しました。教材は河脇凌くん(3年生)がColpodaの休眠シストのキット化案件でリバネス賞を受賞し、商材として開発中のサンプル(粗培養液)を提供して貰ったものです。
現在、大阪府では教員の世代交代が進み、実験・観察テクニックの継承が必要不可欠な事情にあります。事前予約が15名ほどあり、ルネ大阪からも書き下ろしの実習テキストや実習用器材をスーツケースに詰め、駆けつけました。広範な受講者が集まった印象があり、進学実績の高い私学(清風南海学園)の入試広報部の方もいて、これから中等教育課程に吹く風向きの変化を感じさせます。
実習テクニックの中には文字で記したり、写真を添えても思うように伝わらない場合が少なくありません。無論、目前で見せるのがベストですが、その代わりになるのは動画で記録し、それを視聴できるようにする方策があります。標準的なカリキュラムの実験では、先日の教員同士が交流する場である会員研究発表会で関西大学中等部・高等部が中心となって開発し、海外からの引き合いもあると紹介されました(日本語のままでも実験動画は海外で受け入れられることが判明しました。それほどニーズがあることを意味します)。
サイエンスコースでは授業内容やデモ実験を記録した動画ではなく、課題探究として独自に研究を進めていくための"ツール"としての実験観察テクを中心に動画を収録し、公開していくプロジェクト(実行担当:現2年生・後藤大空くん)の発足を4月1日以降、発足させる予定で、外部資金の申請手続きをしています。先々、字幕を入れるか、または生徒による英語でのアフレコも検討しています(英語を"道具"として半ば、強制的に使う場をデザインし、英語学習の目標設定とする学習方策でもあります)。
学習用途の汎用性の高い動画教材は既に制作公表されています(例えば、ケニス)。サイエンスコースが制作していく動画は今回、教員向け研修で公開したような論文に記載されていても、読んだだけではイメージが沸かない難点を解消し、研究の支援や応用(さらに工夫して別の目的に使用)に利用して戴くことを想定しています。卒業していく3年生にも参画して戴きます(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。
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画像・上段左:実習テキスト及び教材(二重皿法で培養した硫酸塩還元細菌の黒色コロニーとスライド培養の湿室チャンバー)、同・上段中:配布したColpodaシスト教材(中央のColpodaを模したキャラクターは2年・福田夏綺さんのデザイン)、同・上段右:竹内(白衣着用)が実演する微生物実験のデモ、同・下段左:企画した橘淳治先生(初芝学園)の藻類培養、同・下段右:会場を提供した三浦靖弘先生(今宮工科)のワムシ培養
付記:科学論文をビジュアル化して実験操作の分かりにくい問題を解消しようという試みは、2006年に世界初の動画媒体の学術誌JOVE(Journal of Visualized Experiments)が発足しています。文章だけでは理解し難かった実験方法や技術をわかりやすくするという狙いで発足した点では、良く似たコンセプトです(竹内記)。
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ルネサンス豊田高等学校
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ルネサンス豊田高等学校
ルネサンス高等学校グループは、全国に3校(茨城、愛知、
大阪)、連携キャンパス及び受付・相談センター(東京・新宿代々木、神奈川・横浜、愛知・豊田、名古屋、大阪・梅田、広島、福岡)
を置く広域通信制高校です。
どんなタイプの方でも、安心して学習し卒業できるシステムを構築し、生徒一人ひとりのライフスタイルに合った"学び"を提供しております。
「登校してしっかり学ぶ」「友達を作って学校生活を楽しむ」という学校が多い中、最短年4日の登校で高卒資格が取れる学校は多くはありません。
一方で本当に高卒資格が取りたくても、仕事が忙しくて登校できない、子育てで手が離せないなど様々な事情で、学校に行きたくても行けない方がたくさん居るのも事実です。
ルネサンス高校はそういった方のニーズに答えるために生徒に負担のかからない授業やレポートシステムを作り、14年経ちました。卒業生も約15,000名となります。
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