キャンパスを探す 専門家と在校生に学ぶ「思春期の子どもとの心地よい距離感」〜在校生の本音トーク「こんな時、親にこうしてほしかった」〜
2025年度 第4回教育ウェビナー
- タイトル:専門家と在校生に学ぶ「思春期の子どもとの心地よい距離感」〜在校生の本音トーク「こんな時、親にこうしてほしかった」〜
- 開催日:2025年12月19日(金)
開催レポート
在校生2名とスクールカウンセラー・田島先生によるトークセッションの様子を一部お届けします。 中学時代の葛藤から、ルネサンス高校を選んだ経緯、そして「親にこう接してほしかった」という切実な想いまで。台本なしのリアルな言葉をご覧ください。
登壇者紹介
- 田島先生(ルネサンス高校グループ スクールカウンセラー)
- ゆうなさん(高3・新宿代々木キャンパス 通学スタンダードコース)
中学2年の夏から不登校を経験。現在は週7日外出するほど活動的に。 - いちみるさん(高2・池袋キャンパス eスポーツコース)
中学時代は学校に行けなかったが、現在は栃木から池袋キャンパスへ週2回通学中。
1. 不登校だった中学時代。「なんで?」と聞かれるのが一番つらかった
司会: 最初のご質問です。「高校生になり、以前より怒りの感情が強くなったように感じます。親としてどう接すれば良いのでしょうか?」というお悩みです。
田島先生: これは成長過程のホルモンバランスなども影響しているので、本人の理性の問題だけではないんですよね。お二人は中学時代、親御さんや周囲との関わりで感情がコントロールできなくなったり、距離を取りたくなったりした経験はありますか?
ゆうなさん: ありましたね。進路や部活の話に触れられると「もう分かってるし!」ってなってしまったり......。自分でも考えているのに「あんた考えてるの?」って言われるのがすごく嫌でした。 あと、中学の時、毎朝同じ部活の子が迎えに来てくれていたんです。「ごめん、行けない」って断り続けていたんですけど、だんだん直接言う余裕もなくなってしまって。最後はお父さんを通じて「行って(帰って)って伝えて」と逃げてしまいました。今思うと、本当に申し訳ないことをしたなと思います。
田島先生: その時は余裕がなくて、感情をうまく制御できなかったんですね。いちみるさんはどうでしたか?
いちみるさん: 私は中学で行けなかった時、「なんで学校に行けないの?」って理由をずっと聞かれるのがすごく嫌でした。 顔を合わせるたびに「なんで?」って聞かれると思うと、親とも距離をとって部屋にこもって、ゲームにのめり込んでいきました。
田島先生: 親としては不安だからこそ、理由が分かれば対処できると思って「なんで?」と聞いてしまうんですよね。でも子供からすると、それは「問い詰められている」と感じてしまう。 当時、どう接してくれたら嬉しかったですか?
いちみるさん: 理由を聞くんじゃなくて、「今日何したの?」「どんなゲームしてるの?」「どんな絵を描いたの?」とか、そういう普通の楽しい会話が欲しかったです。
ゆうなさん: 私も同じです。私は起立性調節障害だったんですけど、理由を伝えているのに「なんで起きれないの?」って聞かれるのが辛くて。「まだ理解してくれてないんだな」と感じて遠ざけてしまいました。 当時ダンスを習っていたので、「今日のダンスどうだった?」「衣装決まった?」とか、そういう話ならペラペラ喋れたと思います。
田島先生: なるほど。「なんで?」と聞くのをやめて、今お子さんが興味を持っていること、楽しいと思っていることに触れて話を膨らませてあげる。そうすると、子供の方から自然と話してくれるようになるかもしれませんね。
2. 進路選びのリアル。「通信制高校」をどうやって見つけた?
司会: 続いての質問です。「通信制高校には決めているものの、その先の将来を考えている様子がありません。先回りして干渉せず、見守るにはどうしたらいいですか?」とのことです。
田島先生: お二人はどうやって今の進路、ルネサンス高校を選んだのでしょうか?
ゆうなさん: 私は中2の夏から行けなくなったんですけど、ずっとSNSで通信制高校を探していました。たぶん関東の通信制高校は全部見ました(笑)。 学校や友達自体は好きだったので、「通学コースがあること」「制服が可愛いこと」「自由な校風」などで絞り込んでいきました。
田島先生: 親御さんにはいつ相談したんですか?
ゆうなさん: 実は中3の夏まで全く話してなくて、自分で資料請求もして、勝手にオープンキャンパスの予約をしてから「この日、ルネ高のオーキャン行くから。よろしくね!」って事後報告しました(笑)。 言ったら反対されるんじゃないか、という不安があったので。
田島先生: それでお母さんの反応はどうでしたか?
ゆうなさん: これ、言っていいか分からないんですけど......(笑)。オープンキャンパスの説明中、パソコンの画面越しだったんですけど、母が横で寝てたんですよ!
田島先生: ええっ、寝てた!?(笑)
ゆうなさん: 「興味ないのかな?」って不安になったんですけど、あとで聞いたら「説明を聞いていて、ここなら安心だと思って眠くなった。大丈夫だよ」って言われて。それで決まりました。
田島先生: お母さんのその「安心感」が決定打になったんですね(笑)。いちみるさんはどうでしたか?
いちみるさん: 私は中3の12月まで全日制の私立高校をめざしていたんです。でも入試当日に体調を崩して行けなくなってしまって......。「やばい、通信しかない!」と思って、急いで探しました。 最初は近場の通信制を見に行ったんですけど、雰囲気が合わなくて。ルネ高のオープンキャンパスに1人で行った時に、在校生の先輩や先生がすごく優しくて、ここに決めました。
田島先生: 1人で行ったんですね、すごい行動力。やっぱり実際に足を運んで、「ここなら合いそう」という感覚を掴むことが大事なんですね。
3. 入学前の不安を解消した「プレスクール」
田島先生: ゆうなさんは入学前に「プレスクール(中3生対象の体験プログラム)」に参加されたそうですね。
ゆうなさん: はい、9月から皆勤賞で参加しました(笑)。1対1で話さないとクリアできないゲームとか、ケーキ作りとかをして、入学前に友達ができました。入学式に行った時にはもう「知ってる子がいる」という安心感がありましたね。 今は逆に、私がプレスクールのスタッフとして中3生を迎える側をやっています。
いちみるさん: 私も今、オープンキャンパスのスタッフをやっています。自分が見学に来た時に先輩が優しくしてくれたのが嬉しかったので、私もそういう風になりたいなと思って。
田島先生: 田島: 自分が受けた優しさを、次の後輩につなげているんですね。素晴らしいサイクルだと思います。
4. 自己肯定感とSNS。「否定しないで」という願い
司会: 次のご質問です。「娘が自分の容姿に強いコンプレックスを持っています。SNSで他人と比較して自信を無くしているようです。どう声をかけたらいいですか?」
田島先生: 今の時代、SNSを開けばキラキラした人がたくさん流れてきますもんね。お二人も他人と比較して落ち込むことはありますか?
ゆうなさん: あります、あります。だからこそ、髪色やメイクをコロコロ変えて、自分を良く見せようとするんです。 親には、その変化のたびに「いくらかかったの?」とか否定的なことを言わないでほしいです。「似合ってるね」「今日の服いいね」って、変化を肯定して褒めてくれるだけで自信になります。
いちみるさん: 私もSNSを見て「あの子は可愛いのに...」って落ち込むことがあります。でも、母が「メイクしてなくても可愛いじゃん」とか、「ここ失敗しちゃった」って言った時に「え?全然気にならないし良いと思うよ」って言ってくれると、すごく救われます。
田島先生: 親御さんとしては心配で色々言いたくなるかもしれませんが、誰かと比較するのではなく、その子自身の変化や良いところを見つけて、言葉にして伝えてあげることが大切ですね。
5. 勉強・レポートについて。親の「早くやりなさい」は逆効果?
司会: 最後のテーマです。「レポートが遅れがちで、つい『早くやりなさい』と言ってしまいます」というご相談です。
田島先生: 親から勉強の催促をされると、どう感じますか?
ゆうなさん: ルネ高は親も進捗が見れるので「まだ終わってないよ」って言われるんですけど、分かってるのに言われると「はぁ...(やる気ダウン)」ってなります(笑)。 私の場合は、担任の先生から「これ終わらせてね」って言われるのが一番効きます。 先生との関係性が良いので、「先生に言われたらやるしかない!すみません!」って素直になれます。だから、親御さんは先生にお願いして、先生から言ってもらうのも良い作戦かもしれません。
田島先生: なるほど、第三者である先生をうまく使うわけですね。いちみるさんは?
いちみるさん: 私はeスポーツコースなので、「レポートが終わるまでeスポーツに参加できない」というルールがあるんです。それが一番のモチベーションです(笑)。 あと、母から「レポートやってなかったら学費払わないよ~」ってサラッと言われたのも、ある意味効きました。「やばい!」と思ってやりました(笑)。
6. 最後に:保護者の方へメッセージ
田島先生: 今日は本当にお二人とも、たくさんの本音をありがとうございました。最後に、これを見ている保護者の方へメッセージをお願いします。
ゆうなさん: 親御さんが心配なのはすごく分かります。私たちが中学生の時も、親は不安だったと思います。 でも、意外と子供も自分のことについてちゃんと考えています。だから、「何でも受け入れるよ」という姿勢で、子供の可能性を信じて提示してあげてほしいです。そうしてくれたら、子供としてはもう文句はないかなって思います!
いちみるさん: 進路の時期は親も不安だと思いますが、子供もめちゃめちゃ不安です。だから、お母さんたちはその不安を隠して、子供に「大丈夫だよ」って寄り添ってあげてほしいです。みんなで頑張れば大丈夫だと思います!
田島先生: 「親は不安を隠して寄り添う」。本当にその通りですね。私たち大人が思う以上に、子供たちは自分で考え、成長する力を持っています。その力を信じて、程よい距離感で見守っていくことが大切だと改めて感じました。ありがとうございました。
保護者Bさん: 私も同じです。自分の育った時代が「休むなんてありえない」という感覚だったので、娘にもそれを押し付けてしまって...。気持ちを無視して、半分無理やり行かせようとしたこともありました。本当に、最初の1、2年はずっと戦っていたような状態でしたね。
田島先生: 私たち人間は、想像できないこと、イメージできないことに対して強い不安を感じます。お子さんの将来がどうなるか全く見えない。だからこそ、不安でたまらなくなってしまうんですね。
今回の教育ウェビナーでは、親が思う以上に子供たちは自分の将来や現状について考え、悩み、そして前へ進もうとしている姿が印象的でした。「否定せずに話を聞くこと」「信じて任せること(時には先生を頼ること)」が、親子の良い距離感を作る鍵になりそうです。
アーカイブ(一部抜粋)
アーカイブ(一部抜粋)
当日の配信から一部抜粋したアーカイブをご用意しましたのでぜひご覧ください。
完全版のアーカイブは、事前にお申し込みいただいた方限定でご覧いただけます。
教育ウェビナーの概要
今年度最後の教育ウェビナーを12月19日(金)に開催いたしました。
開催概要
| 日程 | 2025年12月19日(金) |
|---|---|
| 時間 | 10:30-12:00 |
| 参加方法 | オンライン(Zoom) |
| 対象者 |
・小学生 / 中学生 / 高校生のお子さまをもつ保護者の皆さまとお子さまご自身 ☑ ルネサンス高校グループに入学を検討中の保護者やお子さま ☑ ルネサンス高校グループ在学生の保護者とお子さま ・教育や子どもに関わるすべての大人の方 |
| 回答者 |
・田島大輔 先生(プロフェッショナルコーチ/ルネサンス高校スクールカウンセラー)
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講師の紹介

田島大輔 先生
(プロフェッショナルコーチ/ルネサンス高校スクールカウンセラー)
脳と心の使い方の専門家として、個人と組織のパフォーマンスを高めるための「マインドの使い方」指導に定評がある。
教育・医療・ビジネスなど幅広い分野で活躍し、経営者やプロアスリートへの指導、プロコーチ育成の実績も豊富。
現在はルネサンス高等学校の通学コース・K-POPコース等でのメンタル講義の講師に加え、ルネサンス高等学校「ほっとルーム」にてスクールカウンセラーとしても生徒や保護者に寄り添う日々を送っている。
田島先生の主な著書
- 『ドリームサポーター』
- 『マインドの教科書』
- 『組織が結果を出す非常識でシンプルな仕組み』
※記事の内容は開催当時のものです

