「アカデミック・ライティング」短期決戦!(2018年09月20日) | 通信制高校のルネサンス高等学校

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「アカデミック・ライティング」短期決戦!(2018年09月20日)

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「アカデミック・ライティング」短期決戦!(2018年09月20日)

「アカデミック・ライティング」短期決戦!(2018年09月20日)

一昨日の午後、卒業生の岩田祐樹くん(大1)が宮森芳弥くん(高2)を伴って理科室に予告もなしに来校しました*1。ヨドバシカメラでそれぞれ、風変わりな筆ペンを選んで買ってきた後、立ち寄ったそうです。 大阪校に書道クラブを立ち上げた岩田くんは活動が萎んでいく中、宮森くんの墨絵(水墨画)に向ける意欲に期待したのだと思います。私自身も墨絵を書道に含むとしながら実行できず内心、忸怩たる思いでした。渡りに船です。

*1 その意味で宮森くんは、岩田くんにも私にも"救世主"でした(それは以前、新保くんが卓球の全国大会への穴埋めに入部してきたり、3名が揃わないと写真甲子園に出場できず、写真サークルに参加するとカメラを持参して入会表明してくれた今村奏音さん、イタセンネットの保全活動を継続してくれている環境保全クラブの中村碧くんの立場とも重なります。ルネ大阪の部活動の実態は、薄氷を踏み進む脆弱さに喩えることができます)。

宮森くんには僅か1両日で、3冊の本を用いて現代水墨画のトピックス・レビューを試みて貰い見事、書き上げてくれました。活きた学びには「緩急をつける」ことが肝要で、これがそのまま文献レビューの指導方策*2 となります(後に英国の大学院博士課程の緒論の執筆という最初の関門を悠々とパスする恩恵に預かれた)。

*2 この原型は、私が高1で読んだ松本亨著『英語と私』(英友社、1970年)にあり、大御所の松本亨先生が留学時代のルームメイトに授業で課される膨大な読書量に対する対処法を尋ねると、友人は「1冊目は丁寧に、2冊目以降は同じ内容はスキップして違う記述だけを探すように読むんだ。」と助言していた。この方法こそ、まさに"critical reading" のツボなのであるが、私はこの本ほど解りやすく説明した例に遭遇したことがない。16歳の時の鮮烈な読書体験が、何と30年後の46歳になった時、私の異国での学究生活で花開いたのである。

日本の学校教育には、根性論めいた「闇雲にやれ!」みたいな雰囲気が漂い、スタディ・スキルズを伝授する気概が感じられません。私が宮森くんに助言した内容はいわば、「下りのエスカレータを一気に駆け上る」感覚でラフに仕上げる訓練(絵画のクロッキーに喩えることが可能)でした。ダラダラ学んでも、活力はみなぎってこないからです。この前段があって初めて、ゆったり熟成していく学びが誘導されていくはずで、これぞ人を成長させていく「学び方の設計図」の堪らない妙味だと言えます(文責:教育デザイン室長・竹内 準一)。

以下、宮森くんが3冊の本をどう読み分けて行ったのかを記した、初めての記録となります:

❏ 初めて現代の水墨画の世界に踏み込んで(2年・宮森芳弥) 以下の3冊に触れ、自分なりの解釈で個々の書籍の特色を書き留めてみました。

(1)根岸嘉一郎(2011)『墨の美に学ぶ水墨画』(日貿出版社) この本は技法書に当り、最初に手に取るべき1冊に相応しい。すなわち、入門者向けである。基本中の基本を解説していて道具の使い方から墨のすり方まで解説してる。初心者の僕でも絵をやったことない人でも、入門書としては入りやすい1冊だと感じた。実際、読みやすかった。これを見よう見まねで書いてみて練習するのもありだろうと思う。

渓谷や月などの具体的な例を出し、それに沿った入門者に向けて難しく考えなくてもいいんだよと読者に問いかけるような描き方を解説してる。すごくわかりやすい。例えば、基本原理の先濃後淡について書かれていて、僕は「先濃後淡」という言葉を初めて知ったのだが、実に初学者向けにわかりやすい書き方をしてくれている。さらに、1章のまとめで「絵画の魅力とは?」と題した7つの項目があって、入門者でも絵画という芸術を気軽に楽しめるコツを解説してくれ、入門者が楽しく上達してい行くための技法書となっている。

(2)根岸嘉一郎(2018)『水墨画_画材と技法のヒント』(日貿出版社) この本は、2冊目以降に手に取るべき中級者以上を対象にしている。前掲書は初心者から入りやすい本だったが、こちらはある程度知識や技法を知ったうえで、もっと極めたい人が何冊目かで買う技法書だと感じた。

例えば、マスキングリキッド(撥水性塗料)など墨の質感に特殊効果を与える小道具(いわゆる白抜き)を使った技法まで紹介し、意外な日用品(この本の中では、アイロンなど)をうまく使って、著者の冒険心を読者に問いかけている気がした。

墨と水の配分などを調節したり、さらに意外な道具を駆使して、自分なりに新しい技法を開発するためのヒントとしても面白いかも知れない。この本は意外性を示し、読者に新境地の開拓を促していると思う。このシリーズ2冊目で、斬新な技法を身につけ伴に前進しようと同好者に訴える気持ちが伝わってくる。

(3)篠原貴之(2015)『墨いろの光_現代水墨画セレクション』(日貿出版社) 読者自身が水墨画を嗜まなくても見ているだけで楽しくなる。そんな一言で言えば画集であり、水墨画としてのロマンを感じさせる趣きがあった。手に採った者に新しい世界を覗かせてくれる、そんな魅力的な画集だと思います。

「現代水墨画」って銘打っているだけに現代風に描かれている斬新さ、新しい芸術の可能性を示している。伝統的な水墨画とは違い、新しい芸術を切り開く可能性を教えられた。新しい可能性にどんどん挑戦していく姿勢、挑戦していく気概が伝わり、それが僕を新鮮な気持ちにしてくれた1冊であった。

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画像・左:水墨画の基礎的な技法を説く(初心者向けに三墨法を解説し、具体的な事例を挙げて描き方を教える)、同・中:水墨画の応用的な技法を紹介(マスキングリキッドやアイロンなど日用品を駆使して新境地を切り開く、そんな意外性を読者に訴えてくる)、同・右:水墨画とは思えない、純粋に一目ぼれした作品集。水墨画の秘めたる無限の未開拓地の存在を予期させる野心すら禁じ得ない。

付記:宮森くんが昨年、サイエンスコースに加わった際、欲していたのはサイエンスに取り組みたいのが本心ではなく、成長するためのキッカケだったように知った(そういう生徒は少なくない)。それほど、この国の学校教育システムにはエネルギーに満ちた若者を正しく誘導できる仕掛けが準備されていない。単に授業や試験、そして進学や就職で問題の本質を置き換えてきた過去の累積赤字であろう。宮森くんは私が適当に見繕った3冊の違いを見事に配置づけ、各文献から的確に要所を抽出し、代表とする画像を自ら選定した。唯一、書き起こした文章の日本語表現が稚拙だったので、そこだけ手を加えました。それでも、自分でビフォー(草稿)とアフター(完成稿)を比較することで、学びになるだろうと見ています。

今回の処置は、書道クラブの活性化のためでもあったが、同時に持てるエネルギーを発散できないで悶々としていた若者に対する一つの処方箋が実は簡単に見つかり得ることを公開実験してみた。無論、水墨画が宮森くんの最終ゴールになるとは限らない。が、自己のエネルギーの振り分け方を学ぶキッカケになれば嬉しいと思っています。Google検索で皮肉にも若者ほど情報が容易に手中にできる今、大人たちが才能の芽を潰していくがごとき暴挙は直ちに控えるべき時代です。変って欲しいと期待します(竹内記)。

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