田島先生
人はそれぞれに怖いなと感じるものがあります。人が怖い人もいれば、犬が怖い人もいます。オバケが怖い人もいれば、虫を怖く感じる人もいます。それでは、その怖いと思っている対象は変わらないものなのかといったらそんなこともありません。犬に小さな頃に噛まれた経験がある人は犬を怖がりますが、自分の家にペットとして可愛らしい犬がきたら急に犬は怖くなくなり愛すべき対象になったりもします。小さい頃に虫が怖いと思っていた人も、自分が大学に入り研究で虫と接することが必要になれば虫は怖い対象ではなく、観察すべき対象に変わり、特に怖がることもなくなります。
そのため、今は人が怖いと感じるものを無理に変える必要はないでしょう。本当に話す必要性が出てくれば、自然と人と話すことになるでしょうし、そのうち特に怖いと感じることもなくなるかもしれません。
それよりも大事なことは、自分が将来何をやりたいかを見つけていくことです。自分がやりたいことに必要なことであれば、今まで苦手意識を持っていたことでも克服しようとしますし、代わりの手段を見つけることだってできるようになります。自分も一人の人ですから、自分に対して怖がっていないのだとしたら、やりたいことをやっているうちに人に対する恐怖心はなくなっていくでしょう。