通信制高校通信制高校のルネサンス高校グループ

#1 ルネサンス高校のほっとルームから


【質問】人が怖くて話せません。


田島先生

田島先生

人はそれぞれに怖いなと感じるものがあります。人が怖い人もいれば、犬が怖い人もいます。オバケが怖い人もいれば、虫を怖く感じる人もいます。それでは、その怖いと思っている対象は変わらないものなのかといったらそんなこともありません。犬に小さな頃に噛まれた経験がある人は犬を怖がりますが、自分の家にペットとして可愛らしい犬がきたら急に犬は怖くなくなり愛すべき対象になったりもします。小さい頃に虫が怖いと思っていた人も、自分が大学に入り研究で虫と接することが必要になれば虫は怖い対象ではなく、観察すべき対象に変わり、特に怖がることもなくなります。

そのため、今は人が怖いと感じるものを無理に変える必要はないでしょう。本当に話す必要性が出てくれば、自然と人と話すことになるでしょうし、そのうち特に怖いと感じることもなくなるかもしれません。

それよりも大事なことは、自分が将来何をやりたいかを見つけていくことです。自分がやりたいことに必要なことであれば、今まで苦手意識を持っていたことでも克服しようとしますし、代わりの手段を見つけることだってできるようになります。自分も一人の人ですから、自分に対して怖がっていないのだとしたら、やりたいことをやっているうちに人に対する恐怖心はなくなっていくでしょう。

上杉先生

上杉先生

話してみたいなと思ったり、この人は優しそうだな、好きだなと感じたりする人は誰かいるでしょうか。 実際に会ったことのある人でも、芸能人でも、映画やドラマに出てくる人でもどのような人でも構いません。人の中にも、話しにくい人から、この人なら話せる、話せそうだと感じる人、ぜひ話してみたいなと感じる人など、様々いるのではないでしょうか。まずはご自分の中で、話してみたい人や話せそうな人はどんな人であるのか、確かめてみるのはいかがでしょう。

どのような人と、どんな話をしてみたいですか。どのような話題で、どんなふうに盛り上がってみたいですか。誰かと少しだけでも話せた経験が、これからも安心して安全に楽しく話せるきっかけとなるのではないでしょうか。また、誰か人と話すのが得意で、あの人みたいになりたいなと思う人はいるでしょうか。誰かを模倣したり、その人になった気分で、誰かと楽しく話している自分をイメージすることもとても有効です。

人と話すことが怖いと思っていると、なかなか話しにくいかもしれません。人と話すことはとても楽しい。人と話すことはとても豊かだ。人と話すことで自分の世界が広がっていると感じてみてください。気がついたらきっと、誰かと楽しく笑いながら話していることでしょう。


【質問】やる気が起きないとき、ひと踏ん張りするためにどのようなことをされていますか。


田島先生

田島先生

やる気が起きない理由は簡単で、大抵が、今やりたいことがないか、体調がすぐれないかです。もし体調がすぐれないのに無理やりやろうとすれば更に悪化する可能性がありますので、どうしてもやる必要があるものでなければ静養して体調の回復を優先させた方が良いでしょう。

しかし、体調は普通なのにやる気がないというのであれば、今はやりたいことがないということです。やる気がないのに一踏ん張りすることが習慣になると、いつもそうしないと力が発揮できないようになってしまいます。それでは根本解決にはなりませんので、自分のやりたいことを増やしていく必要があります。人生には様々な方面に自分のやりたいことを見つけていくことができます。勉強、趣味、人間関係、ボランティア、運動、健康、職業、世界の問題を解決していくことなど。今やる気がでないことが勉強だとしたら、それ以外の分野にやりたいことを見つけていきましょう。趣味を増やしていくことも人生を豊かにしていきます。

勉強が一時的にやる気が出なくなったとしても、趣味をやっているうちに、脳が活性化してきて、勉強の方にも取り掛かりやすくなるかもしれません。人生のいろいろな方面にたくさんのやりたいことを見つけていくことが、これからもずっと自然とやる気を出し続けていくことに繋がっていきます。

上杉先生

上杉先生

まずリラックスすることを心がけています。何度か大きく深呼吸をして呼吸を整えたり、窓を開けて外の空気を吸ったり、音楽を聴いてリラックスをしたり、体を動かしてリフレッシュしたり、好きな飲物を飲んで幸せな気分を味わったり、好きな香りをかいで幸福感を感じたりしています。心や体がゆるむことで、自然と心や体や頭が動くようになります。

リラックスできたら、次に、目を閉じてどんな一日にしたいのか、良いイメージを思い浮かべるようにしています。毎朝、そして、何かを始める前にはいつも、良いイメージを思い浮かべるようにしています。なぜなら、最新の脳科学の知見から、思い浮かべたことが現実になることを知っているからです。良いイメージの体感を強化するために、言葉や感情の力も使っています。「最高!」、「幸せ!」「うまくいっている!」、「力がみなぎっている」などその時々にあった言葉かけをしながら、楽しい気持ちや嬉しい気持ち、清々しい気持ちや誇らしい気持ちなどを味わいます。リラックスをして、肯定的な言葉やイメージや感情の力を使うと、自然とやる気がわいてきます。

それでもやる気がでないときは、無理せず休むことも取り入れています。どのような自分も肯定し、やり切った先に広がる世界へも思いを馳せ、ワクワクするようにしています。


【質問】メンタル強くなるにはどうすればいいんでしょう。


田島先生

田島先生

「メンタルが強い」「メンタルが弱い」という表現を聞くことが良くあると思います。そして誰かに「あなたはメンタルが弱い」と言われたことがあるかもしれません。でも実際にはメンタルに強いも弱いもないのです。そもそもメンタルというものは実態がないからです。もしメンタルを心という意味で使っているのだとしたら、心そのものも実態はありませんので、心も強い・弱いもありません。

とはいっても「心」はあるように感じているでしょうし、心が痛んだり、心が和んだりすることも体感していると思います。それでは、その心はどこにあるのかというと、ここにあると指し示すことができません。それが実態がないという意味です。

では「心」とは何かというと、脳が何かしらの情報処理をした結果の現象のことをいいます。脳が何かしらの働きをして心というものを生み出しているということです。そうすると心と脳は別物ではないことが分かります。心を強くするというのは、つまり脳の使い方を上手にしましょうという意味なのです。自転車の乗り方にも上手い下手があるでしょうし、スポーツでも上手い下手もあります、同じように脳の使い方にも上手い下手があります。

誰かに脳の上手な使い方を習って練習すれば上手くなってきますが、通常は学校では脳の上手な使い方という授業はないので教えてもらってないのです。学校の先生もたいていは知らないのです。それでは脳の使い方が下手であることも仕方ないでしょう。その結果、メンタルが弱いと言われたり自覚したりするようになってしまいます。脳と心の上手な使い方の技術を「コーチング」といいます。ルネサンス高等学校スクールカウンセラーの中にはその専門家もおりますので一度話を聞いてみるもの良いと思います。

磯原先生

磯原先生

メンタルが強くなるとは、簡単には諦めない、些細なことは気にならない、何かのイベントの本番で練習どおりの力が発揮できる、などでしょうか。

メンタルが強くなるには自分が「したい事」や「好きな事」をなるべく増やすとよいでしょう。今自分が熱中できる好きなことはありますか。それは例えば勉強、趣味、習い事、などなんでも構いません。「したい事」や「好きな事」を増やすのに、なにもひとつの分野にこだわる必要はありません。例えば、サッカーをしていてそのサッカーの試合のために自分のメンタルを強くしたい、と思うからと言ってサッカーにこだわる必要もありません。

好きなことや夢中になれることが見つからない、またはないと思うこともあるかもしれません。でも、必ず好きなことやしたいことは誰にでもあるはずです。「したいこと」や「好きなこと」がないと思い込んで探していないだけかもしれません。何か浮かんでも「自分には向いていないのでは」とか「意味がないのでは」などとそれらをやってみない理由を考えていませんか。

人はそれぞれ「したい事」、「好きなこと」、コーチングでは「want to なこと」、と言いますが、そのような事をしている時に高いパフォーマンスを発揮します。「したい事」、「好きなこと」であれば既に上手くできるか、頑張らなくても上手くなるものです。

上手くできることが沢山あれば自信に繋がります。このように「自分は上手くできた」と自分に対する自分の評価が高まればメンタルも強くなるのではないでしょうか。


【質問】集団生活が苦しいです。


田島先生

田島先生

集団生活を苦にしないという人であっても、一人になる時間は必要です。人は、一人になる時間がないと、集団生活が得意という人であっても次第に集団生活が息苦しくなっていきます。そのため、集団生活が苦しくならない人はいませんので、まずはその点は自分だけが特殊なわけではないと知りましょう。

一方で、人とまったく接触がないことを良しとするかは個人差があります。しばらくの間、まったくの一人でも苦にならないという人もいますし、一人の時間が長くなると寂しくなる人もいます。

あるいは、ほとんど間を開けることなく他人と一緒にいないと落ち着かなくなるという人もいます。大勢の人といたいという人もいれば、気心の知れたパートナーとだけ一緒にいれば満足だという人もいます。

つまり人それぞれだということです。自分にとってどれだけの時間一人でいることが満足なのか、日頃どれだけの人と一緒にいることが落ち着くのかといったことは、これから探し出していけばいいのです。自分と同じように集団生活は苦しいと感じる人同士だと、お互い必要以上に干渉せず一緒にいることが苦にならないということもあります。

世の中にはそのように集団生活に対してさまざまな感じ方をする人がいますので、同じように感じて自分が楽だと思える人とも出会うことができるでしょう。

磯原先生

磯原先生

友達や家族と旅行などで行った事があるでしょうか。その旅行先が初めて行く場所や今まで行ってみたかった観光地だったり、普段違う環境で友人や家族と数日過ごすのも楽しいものです。

その旅行の途中で色々なハプニングが発生したりすることもあります。持ち物をなくしたり、忘れ物をしたり、道に迷ったり、と思いがけないことが起こることもあります。でも、そのような時に一緒に旅行に来ている友達や家族と知恵を出し合いながらハプニングを解決してきた経験があるかもしれません。自分では思いつかなかった方法をそのメンバーの誰かが提案してくれたりします。

集団生活の場面でも他の方の良いところや優れているところを発見する機会があると思います。他の方の「こういうところいいな」と感じたことを真似て自分で実践してもいいかもしれません。

もちろん自分の良いところも沢山見えてきます。自分が得意なこと、優しいところ、優れているところも今まで自分一人ではなかなか気づけなかったことでも他の人との関わりで分かってくることがあります。

それと同時に集団生活が苦手だということ打ち明けてみてはどうでしょうか。周りに同じように感じている方もいるかもしれませんし、周囲に理解してもらい、協力を求めてもいいかもしれません。