#4 SDGsの基礎となる問題提起
最終更新日:2021.11.26
長谷川 高士
長谷川 高士
SDGs教育に対する考え
こんにちは、長谷川です。
SDGsそのものは、世界全体で地球を維持しながら開発していくための問題提起と解決への努力ですが、
小学校・中学校・高校でSDGsについて教えることは、直接的に問題を解決するための努力とは方向性が
違う部分を含んでいます。

例1「全ての人に質の高い教育を」
例えば、SDGs 4項目には、「全ての人に質の高い教育を」がありますが、これはSDGsのことを教えなくても実施できますし、途上国では識字率向上の取り組みでもありますので、少し意味が違います。どちらかというと、持続可能な開発目標のための学びは、子どもたちが直面する未来のための準備という側面が強いように思います。
例2 海洋プラスチックの問題
例えば、海洋プラスチックの問題は、一つの国から発生しているわけでも、特定の国が対処すれば解決する問題でもありません。私の考えですが、多くの世界中にまたがる問題のことを知ることで、その問題に対処するために学力をつけなければいけない、今学んでおくことの意味をもう少し知るきっかけになるのではないかと思うのです。
中学〜高校レベルで学ぶ例
少し我田引水なところもありますが、このようにつながっていくと考えます。
- 英語:海外で起きている問題や、ドキュメンタリーをいち早く理解できる
- 国語:発表されている日本の問題を理解し、自分からも発信できる
- 数学:世界中の問題には、量と質の把握に数学的な観点が必須
- 物理・化学・生物・地学(地理):現状起きている問題の多くの基礎になっている
- 社会:国際的な問題の歴史・政治形態を理解していることが問題の理解に必須
分野別に求められる問題解決能力
- 環境への影響の評価
- 統計的な量の推移
- 生物的資源の評価
- 問題解決のための政策やルールの変更
- 海外での問題が自分の国に影響している
上記のようにそれぞれの分野での問題解決には、多くの能力が求められます。
教育の段階では、それを解決するところまではいきませんが、自分の身の回りにどんな問題が影響しているか理解しておくことはできるのではないかと思っています。