サポート校とは?通信制高校との違いとは・特徴やメリットを紹介
公開日:2023.12.25
最終更新日:2024.10.31

通信制高校を検討し調べていると「サポート校」というキーワードを見かける方も多いのではないでしょうか。
この記事では、サポート校と通信制高校の違いをはじめ、メリットデメリット等をご紹介します。
通信制高校とサポート校の違いとは?

通信制高校とサポート校は混同されやすいですが、まったく異なるものです。ここでは、通信制学校とサポート校の違いについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
通信制高校の特徴
通信制高校は学校教育法により「高等学校」と定められており、卒業要件を満たすことで「高校卒業資格」を取得することができます。
卒業要件の一つに「スクーリング(面接指導)」があり、学校(スクーリング会場)へ実際に登校し、対面授業を受けます。
通信制高校では自宅などで個別に学習を進めていく通信教育を採用しているため、全日制とは違って学校に毎日通う必要がありません。
多くの学校が単位制を採用しており、課題の提出や試験を通じて単位を修得し、必要な単位数を達成することで卒業が可能となります。
そのため、自分のペースで学習を進められることが通信制高校の魅力といえるでしょう。
サポート校の特徴
サポート校とは、通信制高校に通う生徒が学習面やメンタル面のサポートを受ける民間の教育機関です。
サポート校の多くは、通信制高校と連携し生徒を支援しています。サポート校には専任の講師やカウンセラーが所属し、生徒が通信制高校を無事卒業できるよう学習の指導や学習計画の相談、精神面のケアを行っています。
また、サポート校が提供するサービスには美容等のスキルを磨くサービスもあり、多様なサポート校が存在します。
サポート校へは、通信制高校と同時に入学するケースが多くなっています。サポート校への通学日数はそれぞれに異なり、週1〜週5程度です。多くの通信制高校では自宅学習が中心ですが、サポート校では通学する機会が多く、通うことで友達づくりのきっかけとなることもあるようです。
通信制高校とサポート校の違い
高校卒業資格
通信制校高校とサポート校の大きな違いは「高校卒業資格」を取得できるか否かです。
通信制高校は学校教育法により「高等学校」と定められており、卒業要件を満たすことで「高校卒業資格」を取得することができます。
一方、サポート校は学習支援施設ではあるものの、学校教育法が認可した学校機関ではありません。そのため、サポート校の独自カリキュラムを学習しても、高校の卒業資格を取得できないため注意しましょう。
また、通信制高校の卒業要件の一つに「スクーリング(面接指導)」があります。学校(スクーリング会場)へ登校し、対面授業を受けることで単位を修得できるというものです。
サポート校への通学は「スクーリング(面接指導)」の登校日数にカウントされないため、あらかじめ理解しておきましょう。
費用
通信制高校の学費は、1単位ごとの授業料や諸費用などで設定されています。
一方、サポート校の費用は、運営母体やコンセプト、コースの種類等に応じてサポート校の費用は大きく異なります。
自宅からの通いやすさ、求めるサポート内容等を整理し、該当するサポート校に費用を確認するようにしましょう。
参考までに、私立サポート校2校の年間費用をご紹介します。
サポート校A 通信制高校+併設サポート校 合算額 |
サポート校B サポート校費用のみ |
|
---|---|---|
入学金(初年度のみ) | 50,000円 | 80,000円 |
サポート校費用(諸経費含む) | 700,000円 | 550,000円 |
通信制高校 授業料(年間) ※26単位履修の場合 |
180,000~320,000円 (7,000円~12,000円/1単位) |
― |
上記費用は、あくまで一例です。詳細は、希望するサポート校の運営窓口へお問い合わせください。
通信制高校とサポート校の運営者

通信制高校とサポート校は、運営する機関や組織も異なります。
通信制高校を運営する機関や組織は、公立の場合、都道府県や市区町村などの地方自治体が運営しています。
私立の場合は、学校法人が運営主体となることが多く、文部科学大臣または都道府県知事の所轄下にあります。また、株式会社が運営に携わっている高校もあります。
一方のサポート校を運営する機関や組織は、次の4つです。
学校法人や株式会社
通信制高校等を運営する法人がサポート校も運営し、通信制高校と連携している
予備校や学習塾
日々の学習支援や試験対策等に強みを持つ大学受験予備校等が運営し、進学を支援している
サポート校専門
カウンセリングや精神的なサポートに力を入れていることが多く、カウンセラーが常駐し気軽に相談できる環境を提供している
専門学校(技能連携校も含む)
美容や映像制作等の専門領域を持つ場合が多く、将来に向けた知識や技術習得を支援している
このようにサポート校には特色があり、提供サービスもさまざまです。必要とするサポートや学びたいスキル等から、ご自身に合ったところを探しましょう。
通信制高校とサポート校のメリット

通信制学校とサポート校の違いを理解したところで、次は通信制学校とサポート校それぞれのメリットについて解説します。
通信制学校とサポート校の両者の目的は、異なるものです。互いのメリットを把握して、選択の参考にしましょう。
通信制高校のメリット
通信制学校のメリットは、次の4点です。
関連記事「通信制高校のメリット4つ」も合わせてご一読ください。
自分のやりたいことに時間を使える
通信制高校はネット学習が中心で登校日数も少ないため、スポーツや芸能活動、受験勉強など、日中多くの時間を自分のやりたいことに充てることができます。
生徒の個性や特性が尊重される
定期的に学校に通うことが難しかったり、集団で学習することが自分に合わないと感じたり、働きながら学習を進めたいというそれぞれの事情にあった形での学習が可能です。そのため、生徒の皆さんそれぞれの個性や特性に合わせ、毎日決まった時間に学校に通わないやり方で、卒業のための学習を進められます。
自分のペースで学習できる
通信制高校なら提出期日を守ってレポートを提出する仕組みのため、自分の集中できる時間や場所、タイミングで学習に取り組めます。毎日決まった時間に学習する生徒もいれば、週末にまとめて学習する生徒や、スキマ時間にコツコツとレポートを進める生徒などさまざまです。
単位制だから留年の心配がない、転校しても安心
通信制高校の多くは、1学年ごとに必要な単位数が決まっている「学年制」ではなく、3年間トータルで評価する「単位制」です。1年間での成績や出席日数が足りず、進級できないということはありません。
サポート校のメリット
サポート校を利用することで得られるメリットは、次の4点です。
生徒同士交流する機会が増える
サポート校では通学することになるため、同級生や異学年の生徒と交流を持つ機会が増えます。同じ境遇で学ぶ仲間とのコミュニケーションは、学習の励みにもなるでしょう。
通信制高校の学習や卒業への不安を和らげる
通信制高校での学習や卒業に不安がある場合、サポート校でのきめ細かなアドバイスや学習サポート等、手厚いフォローを受けられることで、卒業の確実性が上がり日々の安心につながります。
学習計画通りに進めやすい
サポート校で無理のない学習計画を立てたり、不明点を都度質問や相談したりすることで、計画的に学習を進めやすくなります。
メンタルのサポート
メンタルのサポートを受けられるのも、サポート校ならではの魅力といえます。カウンセラーによるサポートを強みとするサポート校もあるため、学習や人間関係等の悩みを気軽に相談できます。
通信制高校とサポート校のデメリット

通信制学校とサポート校には前述したように、多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。それぞれのデメリットもしっかり把握したうえで、自分に合ったところを選べるようになりましょう。通信制高校とサポート校のデメリットについて解説します。
通信制高校のデメリット
通信制学校のデメリットとしては、次の4点があげられます。
関連記事「通信制高校のデメリットと解消法」も合わせてご一読ください。
世間からの偏見が一定存在している
古い価値観からくるものではありますが、通信制高校が「全日制高校と比べて劣っている」「全日制高校に通えない人が通う学校」だといったような、偏見の目で見られていたことは事実です。
しかし、通信制高校が全日制高校に比べて劣っているわけでは決してありません。現在では、通信制高校だからこそ実現できることや得られるものを求めて入学する生徒も大勢います。そのため、自分のやりたいことを明確にして通信制高校へ進学するとよいでしょう。大学進学率が低い
通信制高校から大学へ進学する人が、少ないのは事実です。進学率だけを見ると通信制高校から大学進学する人は少ないかもしれませんが、通信制高校では就職を目的とした専門コースを選択して就職する人も多くいます。
また、高校卒業資格を得るために働きながら通信制高校に通う人などもおり、生徒の全員が大学進学を必ずしもめざしているわけではない点も通信制高校ならではです。自己管理能力や主体性を身に付けないと時間を無駄にしてしまう
通信制高校の自由度の高さは、その人次第でデメリットにもなります。自由だからといって時間の使い方を間違えると、その積み重ねが卒業後の進路にも関わります。
例えば、日々のレポート提出は「いつでもどこでも学習できる」とはいえ、言い方を変えれば「あとからでもできる」になります。"やるべきこと"と"やりたいこと"の優先順位をつけて取り組むことが大切です。同世代との関わりが少ない
毎日学校に通わないことや、学校での活動が少ないことが理由で、他の生徒と対面で関わる時間が全日制高校よりも少なくなります。同世代とのトラブルを経験したなどの場合は、距離を置く時間が取れる事が利点にもなりますが、「通信制高校に入ってすぐは、友達を作るのが難しかった」という声も聞きます。
サポート校のデメリット
サポート校には多くのメリットがありますが、次のデメリットについても考慮しましょう。サポート校のデメリットは、次の3点です。
サポート校のみでは高校卒業資格が取得できない
サポート校のみの利用では高校卒業資格を取得できません。また、サポート校への通学は、高校卒業要件の一つ「スクーリング(面接指導)」の登校日数にカウントされません。
サポート校の費用負担が重い
サポート校を利用する場合、通信制高校の学費とは別に費用が発生します。費用はサポート校、コース内容、通学日数等によって異なります。希望しているサポート校があり費用面で決めかねる場合は、直接相談窓口へ「通学日数等で調整可能か」等相談してみましょう。
集団学習(指導)による負担
個別サポートメインのサポート校もありますが、集団での学習(指導)が基本のサポート校の場合、決められた時間に大人数がいる教室で学ぶことが苦手な方にとっては大きな負担になるでしょう。
フリースクールとは?

フリースクールとは、不登校や発達障害等の事情を抱える子どもたちが、学校の代わりに過ごす場所です。個々の興味やペースに合わせて学び、カリキュラムはとても柔軟に組まれます。
サポート校は通信制高校に通う生徒の支援が目的である一方、フリースクールは学校に通えない子どもの支援が目的です。
フリースクールの場合、基本的に入学資格は設けられておらず年齢制限はありません。地域の小・中学校と連携しているところが多く、学校への登校が出席扱いとされるケースもあります。尚、高等学校は出席扱いにならないため注意が必要です。
通信制高校ならルネサンス高校

ルネサンス高校は、2006年に開校した通信制高校です。eラーニングの学習環境が充実しているため、毎日学校へ通う必要がありません。
定期的に部活・クラブ活動等を行っているほか、文化祭や多彩なイベント、修学旅行も実施しているのが特徴です。
また、サポート面では担任の先生がつき、普段の学習でわからないことや、進路に関する相談など学校生活をフォローしています。メンタル等のケアでは、専門的な支援「スクールカウンセラー」「スクールソーシャルワーカー」も配置しています。
安心した学校生活が送れるような環境が整備された、ルネサンス高校で高校卒業をめざしてみませんか。通信制高校を検討されている場合は、お気軽にお問い合わせください。
まとめ

通信制高校とサポート校は異なるため、違いをしっかりと理解しておくことが重要です。
通信制高校とは、全日制高校と同じように卒業に必要な単位を修得して、高校卒業卒資格を取得する学校のことです。
一方のサポート校とは、通信制高校に通う生徒が学習面やメンタル面等のサポートを受けるための民間の教育機関を指します。
それぞれ、高校卒業資格が得られるかどうか、費用、運営者などに違いがあるため、注意しましょう。
様々なサポート校がありますので、ご自身の希望に合ったところを探しましょう。
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