単位制高校と学年制高校の違いは?単位修得の仕組みも解説
更新日:2024.09.30
通信制高校を検討し調べていると、「単位制」「学年制」というキーワードを目にする方も多いのではないでしょうか。
なじみのない言葉かと思いますが、高校には「単位制」「学年制」の2つの制度があります。この記事では、多くの通信制高校で採用されている「単位制」について、「学年制」と比較しながらご紹介します。
単位制とは?学年制との違い
高校卒業資格を取得するための要件の1つに、必履修科目を含む74単位以上の修得があります。
単位を修得する方法として「学年制」と「単位制」の2つの制度があり、一般的に全日制高校・定時制高校では「学年制」、通信制高校では「単位制」を採用しています。最近では、全日制高校・定時制高校の中でも「単位制」を導入している学校があるようです。
多くの通信制高校で採用している「単位制」とはどういった仕組みなのか、「学年制」の特徴と合わせて説明します。
単位制とは?
生徒が選択したい科目を決め、学校に申請(履修登録)し、課題の提出やスクーリング等を通して単位修得を進める制度です。多くの通信制高校が採用しています。
各科目には単位数が定められており、高校卒業資格を取得するには、高校3年間の在籍の中で「必履修科目を含む必要単位数を修得」する必要があります。
卒業に必要な単位数や卒業要件を「通信制高校の卒業に必要な単位数」で、単位修得の流れを「単位を修得するには?」にてご案内いたします。
学年制とは?
1年間で修得する授業科目や単位数を学校が決め、生徒は指定のカリキュラムに沿って学習を進める制度です。全日制高校・定時制高校の多くが採用しています。
一般的には学年・クラスごとに学習する時間割が決まっており、毎日通学し時間割の通り授業を受け、一定の成績や出席数をクリアすることにより進級や高校卒業資格を取得することができます。
単位制・学年制のメリット、デメリット
多くの通信制高校で採用している「単位制」ですが、メリット(魅力)だけではなくデメリット(注意点)もあります。
後悔のない進路選択のために、注意点や自身と向き合い、納得のいく選択をしましょう。
単位制 | 学年制 | |
---|---|---|
メリット (魅力) |
時間割が個々で異なる 科目の組み合わせなどを希望に合わせ、柔軟にカリキュラムをカスタマイズできる。 多くの時間を自由に使える 単位制の通信制高校の場合、登校日数が全日制と比べ少なく、学習を自分のペースで進めることができることから、多くの時間を自由に使える。 |
学習計画に悩まなくて良い 学年ごとに指定された科目を時間割通り履修するため、計画を個人でたてる必要がない。 |
デメリット (注意点) |
計画性が求められる 自由に学習できる反面、選択した科目についてはきちんと学習するなど、一人ひとり異なるスケジュールで学ぶため、毎日授業を受ける学年制と比較し計画性や自己管理が求められる。 |
カリキュラムの自由度が低い 時間割が決められていることから、選択できる科目が少ない。また、学校指定のカリキュラムに沿って授業を進めることから、学習進捗や理解度に個人差が出る場合がある。 |
単位制のメリット
時間割が個々で異なる
科目の組み合わせなどを希望に合わせ、柔軟にカリキュラムをカスタマイズできる。多くの時間を自由に使える
単位制の通信制高校の場合、登校日数が全日制と比べ少なく、学習を自分のペースで進めることができることから、多くの時間を自由に使える。
単位制のデメリット
計画性が求められる
自由に学習できる反面、選択した科目についてはきちんと学習するなど、一人ひとり異なるスケジュールで学ぶため、毎日授業を受ける学年制と比較し計画性や自己管理が求められる。
学年制のメリット、デメリット
学年制のメリット
学習計画に悩まなくて良い
学年ごとに指定された科目を時間割通り履修するため、計画を個人でたてる必要がない。
学年制のデメリット
カリキュラムの自由度が低い
時間割が決められていることから、選択できる科目が少ない。また、学校指定のカリキュラムに沿って授業を進めることから、学習進捗や理解度に個人差が出る場合がある。
上記デメリットを解消するため、私立の通信制高校では、担任によるフォローやオンライン個別指導をはじめ、最寄りキャンパスでの学習支援やサポート校との提携等、学校によって様々なサポート体制が設けられています。志望校選びを進める上で、検討している高校のサポート体制は必ず確認するようにしましょう。
単位制高校の特長
生徒が選択したい科目を決め、学校に申請(履修登録)し、課題の提出やスクーリング等を通して単位修得を進める制度です。多くの通信制高校が採用しています。
各科目には単位数が定められており、高校卒業資格を取得するには、高校3年間の在籍の中で「必履修科目を含む必要単位数を修得」する必要があります。
卒業に必要な単位数や卒業要件を「通信制高校の卒業に必要な単位数」で、単位修得の流れを「単位を修得するには?」にてご案内いたします。
学年制高校の特長
1年間で修得する授業科目や単位数を学校が決め、生徒は指定のカリキュラムに沿って学習を進める制度です。全日制高校・定時制高校の多くが採用しています。
一般的には学年・クラスごとに学習する時間割が決まっており、毎日通学し時間割の通り授業を受け、一定の成績や出席数をクリアすることにより進級や高校卒業資格を取得できます。
単位制高校の卒業に必要な単位数と卒業要件
通信制高校を含む単位制高校を卒業するには、必履修科目を含めた74単位以上の修得が必要です。
毎日の登校に代わり「レポート(課題提出)」「スクーリング(面接指導)」「試験」等を通して単位を修得します。
また、必履修科目を含めた74単位以上の修得に加えて、次の2つも必要です。
- 特別活動に30単位時間以上参加していること
- 高等学校での在籍が3年以上あること
特別活動とは、学校行事や学級活動、生徒会活動、クラブ活動など、個性や社会性を育むための活動を指します。また、卒業には高等学校への通算3年以上の在籍も必要です。在籍期間には、転校前の学校の在籍期間も含みます(※休学期間は在籍期間に含まれません)。
通信制高校では、全日制高校のように毎日登校する必要はありませんが、上記の要件を満たせば、全日制高校と同等の卒業資格が得られます。
単位制高校の単位を修得するには?
通信制高校における、一般的な単位修得の流れは以下の通りです。
- 添削指導(レポート提出)
- 面接指導(スクーリング)
- 試験
教科書や動画授業などを用いて学習し、添削指導(レポート提出)や面接指導(スクーリング)を経て、各科目試験に合格することで単位を修得できます。なお、「添削指導(レポート提出)の回数」や「面接指導(スクーリング)の単位時間」は科目ごとに決められており、スクーリングでは単位時間に応じた各科目の対面授業を受けなければなりません。
通信制高校におけるスクーリングは、主に次の3種類です。
- 通学タイプ:週に1~2日や月数回通うタイプ
- 集中タイプ:一時期に連日通うタイプ
- 合宿タイプ:宿泊施設を利用し合宿形式でまとめて授業を受けるタイプ
学校ごとにスクーリングタイプが異なるため、事前に志望校のWebサイトやパンフレット、相談会で確認しましょう。
また、1年間に履修できる単位数の上限も学校によって異なります。仮に上限に近い単位数を修得しようとするのであれば、履修科目数に応じた学習量やスクーリングへの参加が必要です。そのため、学習計画を管理し学習を継続していくことが重要になります。
通信制高校ルネサンス高校なら単位制で高校卒業ができる
ルネサンス高校グループは、ICT教育をいち早く取り入れた「ルネサンス高等学校」を2006年に開校しました。スマートフォンやタブレットなどを活用して、eラーニングで勉強できる広域通信制・単位制高校です。自分のペースで学習でき、本当にやりたいことに時間を使える点が魅力で、高校卒業の資格取得以外にも、生徒が夢の実現に向かう活動をサポートしています。
自分のニーズに合った学習スタイルで、全日制高校と同じ高校卒業資格を取得可能です。通信制高校を検討されている場合は、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
単位制と学年制の違いは、単位の修得方法です。単位制では、生徒が選択したい科目を決め、課題の提出やスクーリングを通して単位修得を進めます。一方の学年制では、学校が1年間で修得する授業科目や単位数を決め、生徒はそれにしたがって学習を進める制度です。
それぞれのメリットデメリットがあるため、一概にどちらが良いとはいえません。進路選択で後悔しないためにも、この記事で紹介した内容をしっかりと理解して、納得のいく選択をしましょう。
ルネサンス高校は、自分のニーズに合った学習スタイルで、全日制高校と同じ高校卒業資格を取得可能です。通信制高校を検討されている場合は、お気軽にお問い合わせください。
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