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教育コラム eスポーツ希望の生徒・保護者に知ってほしい内容と進路

最終更新日:2022.01.18

eスポーツと偏差値(学力)や進路について

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eスポーツコース希望の生徒の親に知ってもらいたい、eスポーツと偏差値(学力)や進路について

ルネサンス高校のeスポーツコースは、2018年日本で初めて高校としてeスポーツコースを設置し、2021年は高校生の大会「Stage:0(ステージゼロ)」フォートナイト部門優勝、「全国高校eスポーツ選手権」フォートナイト部門2位・3位及びリーグ・オブ・レジェンド(LoL)部門ベスト4、「国体eスポーツ選手権 2021MIE」eFootball部門優勝をするなど数々の実績をあげ、活躍する生徒が増えています。

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しかし、eスポーツそのものが急に発展している新しい分野であることから、保護者の方からは戸惑う声もあります。
そこで今回は、eスポーツコースを担当する内山講師に、eスポーツコースを検討している生徒の保護者に向けて、生徒の傾向、コースの内容、進路等について伺いました。

入学前の生徒で相談に来る方はどんな方が多いですか?

内山:eスポーツコースに来る生徒たちは、面談に親子で来られる方が多く、「eスポーツをやりたい」というお子さんに対して、「子どもの意思を尊重したい」「好きなことなら続けてほしい」と考える保護者が多いです。生徒の7割ぐらいは、ただゲームが好きなだけではなく競技性の高いeスポーツ、例えばフォートナイト、ヴァロラント、スマブラ(スマッシュブラザーズ)、スプラトゥーンなどを既にプレイしています。

※スマブラ(スマッシュブラザーズ)、スプラトゥーンは授業カリキュラムに組み込まれておりません。

入学した生徒たちのタイプや傾向はありますか?

内山:性格はバラバラです。確かに、ゲームが好きという点は共通ですが、勝ち負けにこだわる生徒もいれば、同じゲームを遊ぶ友だちを作りたいという生徒もいますし、特に目的や目標を決めていないという生徒もいます。
中には不登校で、今までの学校が合わなかったという生徒もいますが、コースに来はじめてからは明るくなり、週2回のコースに自由登校を合わせて週4-5回来ている生徒もいます。

大学だと、偏差値の高い学校はeスポーツが強いという話も耳にしますが、頭の良さ・偏差値とeスポーツについて何か関係はあるでしょうか?

内山:いわゆる偏差値の高い生徒の方がゲームでの強さが上がりやすい傾向が見受けられますが、それは効率良く練習できるかが大きいと思います。頭の回転が早く柔軟性のある生徒は色々考えながら練習していて、成長スピードが早いですね。コースでは一般的な学力は伸ばしていませんが、練習を通じて情報処理能力、コミュニケーション能力、柔軟に問題を解決していく能力を培う授業等を用意しています。そのためには、目標を決めて反省をするというのが非常に重要です。 いわゆるPDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルです。コースではそのために技術だけでなく、練習の仕方を教えているのですが、偏差値の高い生徒は自分自身でこれが自然にできている印象があります。

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コースで取り上げるeスポーツや授業の特徴について教えてください。

内山:コースでは、主にフォートナイトとリーグ・オブ・レジェンドを取り上げています。これは、高校生しか出場できない大会(Stage0、全国高校eスポーツ選手権)が毎年あるためです。 入学前からフォートナイトをやっている生徒はいますが、リーグ・オブ・レジェンドをやっている人はほとんどいません。こちらのゲームは5人のチームで行うため、自分一人では始めにくいという点もあると思います。ただ、高校生の大会という目標があり、皆最初は同じレベルから始めることもあって、リーグ・オブ・レジェンドを続けてもらいやすい環境になっていると思います。このゲームは特にスポーツのようにチームワーク、戦術、戦略、相手に合わせた柔軟な判断力が求められるところが大きな特徴です。

授業ではゲームをきっかけにしたものも多くあるそうですね。

内山:メンタルの授業では勝つために必要な考え方を教えています。競技である以上、負けたり、挫折したりも経験することになりますが、そうなったときの自分の心の悪循環を断つ方法を学んで、気持ちを自分で切り替えられるようになってもらいます。英語の授業もゲームのコミュニケーションのために学んでもらいます。英語を学ぶと進路の幅を広げることができ、それまでは毛嫌いしていた生徒も、ゲームの中でコミュニケーションに使うためのものと分かると学ぶ姿勢が変わってきます。食育も、ゲームをしていくうえで重要な科目として取り上げています。

生徒たちの卒業後の進路についてお聞かせください。

内山:生徒の8割以上が専門学校、大学など進学となっています。eスポーツのプロというより、3年間の中でプログラミングやeスポーツ大会の運営などのイベントスタッフになるなど、入学してから自分のやりたいことや夢を見つけている印象があります。私も高校2、3年の生徒からの進路相談に乗ることもあり、大学に行ってみたいとか、プログラミングを学びたいという話から、進路探しを手伝うこともあります。もちろん、高校のうちに優勝のような実績があれば、プロチームのユースにスカウトされることもあります。
私たちルネサンス高校のeスポーツコースは、eスポーツを通して自分の新しい可能性や目標、夢が増えていき、色々な道が見つかっていく中で、その中から自分に合ったものを選んでいってもらえるという強みがあります。最近生徒たちから、いじめられていたとか不登校だった過去の経験を気軽に話してもらって驚きました。自分から話せるようになるということは、居場所が見つかったのかなとか、自分の過去を振り返って客観的に見られるようになってきたのかなと思っています。

ゲームをきっかけに人間関係の構築や進路を開拓する生徒

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以上のことから、eスポーツの訓練が偏差値(学力)を上げるかどうかは明確に裏付けはないものの、リーグ・オブ・レジェンドのような戦略性の高いeスポーツ経験が多いプレイヤーは年齢を重ねるにつれてIQが高くなるという研究があります。ただし、この研究者は「ゲームをすることで能力が上がったり下がったりすることを証明したものではない」と強調しています。チェスが得意なプレイヤーはIQが高いことが知られているのと同様、戦略性の高いゲームでは自然に高度なやりとりができるように成長していく可能性はあります。これが、大学でeスポーツが好まれている理由の一つかもしれません。
eスポーツコースというと、「ゲームかぁ」と大人は戸惑うこともあるようですが、子どもたちはゲームをきっかけに人間関係を築いていき、進学してプログラミングを学ぶなど、そこで見えてきた新しい道、進路を切り拓いていっています。

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