教育コラム 通信制高校へ編入・転入(転校)するには
公開日:2024.09.30
この記事では、通信制高校へ転入学(以下転校・転入)を考えている方に向けて、事前に確認すると良い点をはじめ、受け入れ学年や時期、編入学(以下編入)との違いなどについてご紹介します。転校を考えている生徒の皆様やご家族の方、ぜひご一読ください。
目次 - Contents
通信制高校に編入・転入(転校)できる条件とは?
日本の高校に在籍中か
現在、日本国内の高校に在籍している場合、通信制高校ヘ転校可能です。
転校は1年生、2年生、3年生のいずれの学年でも可能です。高校により転校の受け入れ時期が限られる場合と、時期を問わず受け入れている場合があるので、検討している高校へお問い合わせください。
年齢制限
多くの通信制高校では、編入・転入に、年齢の上限を設けていません。
中学校またはこれに準ずる学校を卒業した人・もしくは同等以上の学力があると認められた人であれば、年齢に関係なく入学可能です。そのため、通信制高校には15~60歳以上まで、幅広い年齢の生徒が在籍しています。
入学区域・居住地域
通信制高校には「広域通信制高校」「狭域通信制高校」の2種類があります。学校により入学の受け入れ可能区域が異なるため、注意が必要です。検討している高校が「広域通信制高校」か「狭域通信制高校」か、またご自身の居住地域が受け入れ可能区域内か、入学相談窓口に確認しましょう。
文部科学省「学校基本調査(※)」によると、通信制高校に在籍する生徒の年齢・生徒数の割合は次のとおりです。私立校では10代生徒の在籍割合が特に多く、公立校でも20代前半までの生徒が多い傾向にあります。
既に高校を退学している場合
既に高校を退学している場合でも、通信制高校に入学することは可能です。
ただし、高校に在籍していない状態から通信制高校に入学する場合は、転校または転入ではなく編入となります。
編入は一度退学した人が、再度新しい高校に入学することを指し、転校と比較し受け入れ時期を限定している場合が多いです。年に1回、前期後期にあわせて2回等、高校により異なるため、こちらも検討している高校へお問い合わせください。
既に高校を卒業している場合
既に高校を卒業している場合、入学はできません。
ただし、学校によっては特定の教科・科目のみを聴講生(科目履修生)として履修できることがあります。
通信制高校から通信制高校へ編入・転入(転校)できる?
通信制高校から別の通信制高校に転校することも可能です。
スクーリングの日数やコースの向き不向き等を理由に転校するケースもあるでしょう。学校によって半期で修得できた単位がある場合、年度途中の転校時に単位を引き継げる可能性があります。
編入・転入(転校)はいつからできる?
通信制高校における編入・転入は、4月だけでなく年度の途中でも可能です。ただし、「4月・10月の年2回のみ可能」「随時受付可能」など、学校により対応が異なります。特に「編入」の場合、時期が決まっている学校も少なくありません。
通信制高校への編入・転入を検討している場合は、事前に入学可能なタイミングを学校に確認しておきましょう。
高校1年生で転校を考えている場合
1年生の年度途中で転校する場合、原則引き継げる単位はありませんが、在籍期間は引き継ぐ(※)ことができます。
年度内の早い時期に転校することで、無理のないスケジュールで単位修得を進めることができるでしょう。また、転校前の高校で履修した科目を転校先で選択する場合、時期によってカリキュラムに配慮を受けられる場合があります。
※学校教育法により、高校の修業年限は3年以上とされています。
高校2年生で転校を考えている場合
2年生で転校する場合、在籍期間に加え、転校前の高校で修得した単位は一部例外を除き引き継ぐことができます。
2年生での転校も遅くはなく、十分3年間での卒業が可能です。1年生と同様、早い時期の転校であるほどスケジュールにゆとりを持って単位修得を進めることができます。
高校3年生で転校を考えている場合
3年生でも通信制高校に転校することができます。
2年生と同様、一部例外を除き、転校前の高校で修得した単位と在籍期間を引き継ぐことができます。
ただし、3年生の場合は受け入れ期限を設けている学校が多くあるため注意が必要です。検討している高校の入学相談窓口に相談してみましょう。
転校時期により9月卒業になる?
卒業時期がずれる場合があります。
たとえば、休学期間があったことで、卒業時期がずれる場合9月になることがあります。
また、年度途中の転校の場合は、通信制高校により高校卒業要件の"3年以上"とは別に「最低在籍期間」を設けている学校があります。この最低在籍期間があるかどうかも、志望校選びのポイントの一つにすると良いでしょう。
通信制高校に編入・転入(転校)した場合、単位は引き継げる?
通信制高校に編入・転入する際には、前籍校の単位を引き継ぐことが可能(※)です。
たとえば、高校2年生の途中で通信制高校に転校する場合は、高校1年生のときに修得した単位を引き継げます。
※特別活動の単位や上限を超える専門科目の単位等、引き継ぐことができない例外科目もあります。
全日制高校は学年制を採用していることから、一年間の履修を通して単位を修得する仕組みのため、年度途中で転校する場合その年度の単位は認定されません。
特に、1年生の途中で転校する場合には、引き継ぐ単位がないものとして扱われます。尚、こちらも一部例外があり、前期後期で単位認定している学校は、半期で単位修得ができている場合があります。
在籍期間の合計が3年間あれば卒業できる?
高校の卒業要件の一つに「在籍期間」があり、通算3年以上の在籍が必要です。転校前の高校と合わせて合計3年以上在籍した場合、卒業要件「在籍期間」が満たされます。
※休学期間は在籍期間に含まれません
通信制高校に転入試験(入試)はある?必要な書類は?
通信制高校に転校する際、入学試験が実施されます。
多くの通信制高校では書類審査・面接を実施します。中には学力試験(ペーパーテスト)を実施する高校もあります。
転校する際に提出が求められる書類は、志願者が作成する願書、在籍高校に作成いただく転学照会、成績単位修得証明書等があげられます。
転校理由で多いのは?
通信制高校への転校理由としてよく挙げられるものに、起立性調節障害や自律神経失調症により毎日の登校が難しかったことや、家庭の事情で働きながら学びたいといった理由が挙げられます。その他にも、出席日数や成績により留年となったことや、昨今増えたリモート学習を体験し、通信制高校が学びやすいと思ったことが挙げられます。
理由は人それぞれですが、通信制高校ではどのような理由であっても学びたい気持ちを大切にし、支援しています。
転校した場合、履歴書への記載は?
転校した場合は、最初に入学した高校については「〇〇高等学校 入学」と記載し、次の行には「☓☓高等学校 転入学」と記載します。
「編入」は高校を退学し、新たに高校へ入学する場合を指す言葉です。このため、転校した場合は「退学」とも「編入」とも記載しません。
履歴書へ全日制・定時制・通信制課程のいずれであるかを記載することは必須ではありません。「△△高等学校 通信制課程 卒業」とするか「△△高等学校 卒業」とするかいずれでも問題ありません。どの課程も同じ高校卒業ですから省略しても構いませんが、詳細に記載すると丁寧であり印象も良いでしょう。
通信制高校ルネサンス高校なら単位制で高校卒業ができる
ルネサンス高校は、単位制で高校を卒業できる通信制高校です。高校卒業資格取得に必要な基本授業に加え、選べるオプションコースをご用意しております。編入・転入の場合、以前の高校で修得済みの単位や在籍期間を引き継ぐことも可能です。
学校説明会・個別相談会では、当校を含む通信制高校に関する疑問や不安を解消いただけます。お申し込みフォームより、ぜひお気軽にお申し込みください
まとめ
通信制高校への編入・転入・転校に、年齢制限はありません。既に高校を退学している場合でも、通信制高校に入学することが可能です。入学可能な時期は学校により異なるため、事前にタイミングを確認しておくことが大切です。
早い時期の転校であるほど、スケジュールにゆとりを持って単位を修得しやすくなります。気になる通信制高校がある場合、早めに情報を集めておきましょう。
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