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通信制高校へ転校(転入学)するには

公開日:2023.10.17

転校とは

この記事では、通信制高校へ転入学(以下転校・転入)を考えている方に向けて、事前に確認すると良い点をはじめ転校の受け入れ学年や時期、編入学(以下編入)との違い等についてご紹介します。転校を考えている生徒の皆様やご家族の方、ぜひご一読ください。

通信制高校に転校できる条件とは?

転校の確認点

日本の高校に在籍中か?

現在、日本国内の高校に在籍している場合通信制高校ヘ転校可能です。
転校は1年生、2年生、3年生のいずれの学年でも可能です。高校により転校の受け入れ時期が限られる場合と、時期を問わず受け入れている場合があるので、検討している高校へお問い合わせください。

年齢制限

多くの通信制高校では、年齢の上限を設けていません
通信制高校へは満15歳以上(中学卒業後の年齢)であれば入学することが可能です。転校の場合、高校に在籍していることが条件ですが、法律上年齢の上限については定めがありません。

入学区域・居住地域

通信制高校には「広域通信制高校」「狭域通信制高校」の2種類があります。学校により入学の受け入れ可能区域が異なるため、注意が必要です。検討している高校が「広域通信制高校」か「狭域通信制高校」か、またご自身の居住地域が受け入れ可能区域内か、入学相談窓口に確認しましょう。

既に高校を退学している場合

既に高校を退学している場合でも、通信制高校に入学することは可能です。
ただし、高校に在籍していない状態から通信制高校に入学する場合は、転校または転入ではなく編入となります。
編入は一度退学した人が、再度新しい高校に入学することを指し、転校と比較し受け入れ時期を限定している場合が多いです。年に1回、前期後期にあわせて2回等、高校により異なるため、こちらも検討している高校へお問い合わせください。

通信制高校に転入試験(入試)はある?必要な書類は?

転校手続き

通信制高校に転校する際、入学試験が実施されます。
多くの通信制高校では書類審査・面接を実施します。中には学力試験(ペーパーテスト)を実施する高校もあります。

転校する際に提出が求められる書類は、志願者が作成する願書、在籍高校に作成いただく転学照会、成績単位修得証明書等が挙げられます。

転校は何学年まで?入学(受け入れ)時期は?

通信制高校では、多くの学校が転校を随時受け入れています。
ただし、高校によっては転校受け入れ時期を限定している場合があること、転校の時期により卒業時期が後ろ倒しになる場合があることに注意しましょう。

高校1年生で転校を考えている場合

1年生の年度途中で転校する場合、原則引き継げる単位はありませんが、在籍期間は引き継ぐ(※)ことができます。
年度内の早い時期に転校することで、無理のないスケジュールで単位修得を進めることができるでしょう。また、転校前の高校で履修した科目を転校先で選択する場合、時期によってカリキュラムに配慮を受けられる場合があります。
※学校教育法により、高校の修業年限は3年以上とされています。

高校2年生で転校を考えている場合

2年生で転校する場合、在籍期間に加え転校前の高校で修得した単位は一部例外を除き引き継ぐことができます。
2年生での転校も遅くはなく、十分3年間での卒業が可能です。1年生と同様、早い時期の転校であるほどスケジュールにゆとりを持って単位修得を進めることができます。

高校3年生で転校を考えている場合

3年生でも通信制高校に転校することができます。
2年生と同様、一部例外を除き転校前の高校で修得した単位と在籍期間を引き継ぐことができます。
ただし、3年生の場合は受け入れ期限を設けている学校が多くあるため注意が必要です。検討している高校の入学相談窓口に相談してみましょう。

転校時期により9月卒業になる?

卒業時期がずれる場合があります。
たとえば、休学期間があったことで、卒業時期がずれる場合9月になることがあります。
また、年度途中の転校の場合は、通信制高校により高校卒業要件の"3年以上"とは別に「最低在籍期間」を設けている学校があります。この最低在籍期間があるかどうかも、志望校選びのポイントの一つにすると良いでしょう。

通信制高校に転校した場合、単位は引き継げる?

通信制高校に転校する際には、転校前の高校の単位を引き継ぐことが可能(※)です。
たとえば、高校2年生の途中で通信制高校に転校する場合は、高校1年生のときに修得した単位を引き継ぐことができます。
※特別活動の単位や上限を超える専門科目の単位等、引き継ぐことができない例外科目もあります。

全日制高校は学年制を採用していることから、一年間の履修を通して単位を修得する仕組みのため、年度途中で転校する場合その年度の単位は認定されません。
特に、1年生の途中で転校する場合には、引き継ぐ単位がないものとして扱われます。尚、こちらも一部例外があり、前期後期で単位認定している学校は、半期で単位修得ができている場合があります。

在籍期間の合計が3年間あれば卒業できる?

転校とは

高校の卒業要件の一つに「在籍期間」があり、通算3年以上の在籍が必要です。転校前の高校と合わせて合計3年以上在籍した場合、卒業要件「在籍期間」が満たされます。
※休学期間は在籍期間に含まれません

通信制高校の学費・授業料はいくら?

転校とは

通信制高校の学費は、公立・私立で大きく異なります。またコースの追加選択やサポート校へ通う等によっても学費が異なります。
ここでは、私立通信制高校の学費についてご案内します。

私立通信制高校の場合

学費は主に、入学金(初年度のみ)・授業料・施設設備関連費・教育関連費等を要します。

授業料は履修単位数により異なり、私立を例に挙げると1単位あたりの相場が7,000円台から12,000円台となります。
年26単位程度を履修する場合、約180,000~320,000円程度を授業料の目安として考えると良いでしょう。

前述の通り、上記授業料に加え、教科書代や施設設備費・教育関連費等が加算されます。また、転校初年度は入学金や、制服購入が必須の高校では制服購入費も加わります。高校を選ぶ上で学費は重要なポイントですので、事前に確認をとりましょう。

就学支援金

高等学校等就学支援金は、国がご家庭の教育費負担軽減を目的とするもので、授業料の一部を国が負担するものです。公立・私立によって支給額は異なりますが、支給申請をすることで学費の負担が軽減されます。

就学支援金の受給資格

  • 日本国内に住所を有している
  • 高校を卒業していない
  • 高校の在学期間が36ヶ月(通信制高校の場合は48ヶ月)未満

支給対象

  • 通算74単位まで
  • 年間30単位まで

支給限度額は1単位あたり4,812円となります。通算74単位、年間30単位までが支給対象です。
転校の時期により就学支援金の額が変わる点に注意しましょう。
※年度の途中で転校する場合、履修単位数・在籍日数・入学時期等により支給額が減額となります。
※世帯年収が590万円以下の場合、支援金が加算される場合があります。

転校理由で多いのは?

転校理由

通信制高校への転校理由としてよく挙げられるものに、起立性調節障害や自律神経失調症により毎日の登校が難しかったことや、家庭の事情で働きながら学びたいといった理由が挙げられます。その他にも、出席日数や成績により留年となったことや、昨今増えたリモート学習を体験し、通信制高校が学びやすいと思ったことが挙げられます。

理由は人それぞれですが、通信制高校ではどのような理由であっても学びたい気持ちを大切にし、支援しています。

通信制高校から通信制高校へ転校できる?

通信制高校から別の通信制高校に転校することも可能です。
スクーリングの日数やコースの向き不向き等を理由に転校するケースもあるでしょう。学校によって半期で修得できた単位がある場合、年度途中の転校時に単位を引き継げる可能性があります。

転校した場合、履歴書への記載は?

転校後履歴書

転校した場合は、最初に入学した高校については「〇〇高等学校 入学」と記載し、次の行には「☓☓高等学校 転入学」と記載します。
「編入」は高校を退学し、新たに高校へ入学する場合を指す言葉です。このため、転校した場合は「退学」とも「編入」とも記載しません。

履歴書へ全日制・定時制・通信制課程のいずれであるかを記載することは必須ではありません。「△△高等学校 通信制課程 卒業」とするか「△△高等学校 卒業」とするかいずれでも問題ありません。どの課程も同じ高校卒業ですから省略しても構いませんが、詳細に記載すると丁寧であり印象も良いでしょう。