通信制高校通信制高校のルネサンス高校グループ

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教育コラム 通信制高校とは?特長や卒業要件、全日制との違いを紹介

更新日:2025.03.31

通信制高校とは?

通信制高校とは、登校と自宅学習を併用して柔軟に学べる高校です。入学時(入学試験)に書類審査や面接等を行う通信制高校は多いですが、一般的に難しいものではありません。卒業後は、全日制高校や定時制高校と同じく高等学校卒業資格を取得できます。
ただし、通信制高校を卒業するには一定の要件を満たすことが必要です。この記事では、通信制高校の特長や学費、全日制高校や定時制高校との違いなどを詳しく解説します。

目次 - Contents

通信制高校とは?

全日制・定時制との違い

通信制高校の入学・卒業時期

通信制高校に通う人はどんな人?

通信制高校の特長

通信制高校の学習システムについて

通信制高校の進路実績データ

通信制高校の入試難易度と合格のポイント

通信制高校の入試の種類

通信制高校へ新入学・転入学(転校)・編入学はできる?

通信制高校の1日の過ごし方

通信制高校のクラス制度と担任制度について

通信制高校の制服について

通信制高校の行事・イベントは?

通信制高校の3年間のカリキュラムと学習内容

通信制高校のメリット・デメリット

通信制高校の学費

通信制高校の選び方とルネサンス高校の特長

まとめ

通信制高校とは?

通信制高校とは

通信制高校とは、年に約4~20日の登校と自宅学習を併用し、柔軟な形式で学べる高校です。インターネットや郵便を用いて学習資料やレポートのやり取りを行い、自宅などで学習を進められます。公立・私立の選択肢があり、卒業後には通常の全日制高校と同等の高等学校卒業資格が得られます。

通信制高校は、文部科学省の認可を受けた学校で、校舎の面積や施設の設置など基準を満たしている必要があります。他に校長、教頭、教員や事務職員の配置が求められ、生徒の受け入れ定員は原則240人以上となっています。「令和5年度学校基本調査※」によると、全国の通信制高校の生徒数は26万4,974人です。

通信制高校は、一般的に3年間のカリキュラムで卒業をめざします。また、通信制高校は単位制を採用しているため、転入学・編入学時に以前の学校で修得した単位を引き継げます。

全日制・定時制との違い

高校には全日制、定時制、通信制の3種類があります。
それぞれの違いを分かりやすい表にしたものが下記です。

通信制高校 全日制高校 定時制高校
学歴

高校卒業

高校卒業

高校卒業

学習制度

単位制

学年制

学年制/単位制

就学支援金

卒業年数

3年

3年

3~4年

学習方法

課題提出
(ネットor紙)

対面授業

対面授業

登校

年間20日程度

週5日

週5日(夕方/夜)
※昼間部など時間帯を選択できる定時制もあります

区域

狭域制または広域制

学校により指定あり

学校により指定あり

通信制高校の入学・卒業時期

通信制高校の入学・卒業時期

新入学の場合、入学のタイミングは「4月」または「4月と10月」という通信制高校が一般的です。転入学や編入学であれば、時期に関係なくいつでも入学できる学校も少なくありません。

公立・私立または新入学・転入学・編入学によって、可能な入学時期が異なることがあるため、事前に確認しておきましょう。

多くの通信制高校が2学期制を採用しているため、卒業のタイミングは3月と9月になるケースが一般的です。

通信制高校に通う人はどんな人?

通信制高校には、さまざまな人が通っています。いくつかの例をご紹介します。

  1. 全日制高校がフィットしなかった人:学校に通うことが難しく登校日数が足りなかった人や退学してしまった人、適切な環境が整わなかった人が、通信制高校を選んでいます。
  2. 働きながら学びたい人:仕事と学業の両立を図りたい人が通信制高校を利用し、自分のペースで学んでいます。
  3. 特定の夢や目標に向かって努力する人:美容や芸能、スポーツ、eスポーツなど、特定の夢や目標に向かって頑張る人が、柔軟な学習環境を求めて通信制高校に通っています。
  4. 留年を避けるために転入学する人:元の高校で留年の可能性がある場合に、3年間で卒業したいと考える人が転入学を選択し学んでいます。
  5. 登校は難しいが卒業をめざしたい人:引っ越しなどで在籍している学校へ通うことが難しくなった人が、通信制高校を選び自宅で学ぶことで、高校卒業をめざしています。
  6. 海外在住や帰国子女の人:スポーツや留学などで海外に滞在しながら日本の教育を受けたい方や、海外から帰国後、日本の高校の文化に馴染めなかった方などが、通信制高校を選ぶケースも増えています。

通信制高校は、個々のニーズや状況に合わせて柔軟な学びを提供し、さまざまな人の学びの場として活用されています。コロナ禍以降、リモート学習が普及したため新入学生も増加傾向にあります。

通信制高校の特長

通信制高校の特長

通信制高校には、オンライン学習システムや個別サポート体制など、全日制高校や定時制高校とは異なる特長があります。ここでは、それぞれの特長について解説します。

オンライン学習システム

オンライン学習システム

多くの通信制高校は、インターネット環境があればスマートフォンをはじめ、タブレットやパソコンで学習できます。ルネサンス高校でも、2006年の開校以来、インターネットを通じたICT教育を実施しています。レポートの提出もオンラインでできるため、学校に行く時間が確保しにくい生徒でも安心です。

自分に合ったペースで進められる

多くの通信制高校は単位制を採用しており、毎日登校する必要がありません。単位を修得できる範囲であれば、自分のペースでカリキュラムを組み立てられます。同じような悩みを抱えた生徒も多いため、周りのペースを気にせず学習できることも特長です。

個別サポート体制

通信制高校の中には、個別サポート体制が充実しているところもあります。通信制高校には、不登校を経験した人や、芸能活動・スポーツと両立したい人など、さまざまな事情を持つ生徒が通っています。一方で、自分のペースで学びたい、自由な学習スタイルを求めたいといった理由で選ぶ生徒も多く、どんな生徒にも対応できるサポート体制が整っていることが特長です。担任はもちろん、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどのサポート体制を整えることにより、一人ひとりに寄り添ったサポートをしてもらえます。

充実した学習サポート

多くの通信制高校は、充実した学習サポートを提供しています。学習の進め方に不安がある生徒に対しては、個別指導やオンラインでのサポートを行い、一人ひとりに合った学びを支援します。

定期的に生徒や保護者との面談を実施しているところも多く、生徒一人ひとりの夢や個性に合わせた対応をしてもらえます。

ルネサンス高校ではオンライン個別指導も実施しており、授業で分からない箇所があった場合でも安心です。普段の学習でわからないことや、進路に関する相談、スクーリング日程の相談など、卒業までを確実にサポートしています。またオンラインにて三者面談や進路相談に加えて、進学希望の生徒には「小論文指導」「面接対策」も行っています。

専門的な学びやコース選択が可能

多くの通信制高校は、多様な生徒に合わせてコースを多く揃えています。例えばルネサンス高校であれば、通学スタンダードコース・eスポーツコース・K-POPコースといったコースを用意しているほか、提携している塾やスクールと組み合わせるダブルスクールコースもあります。

卒業するための要件

高校卒業には、高等学校に通算3年以上在籍すること、必修科目を含めて74単位以上を修得することが必要です。通信制高校では、毎日の登校に代わり「レポート(課題提出)」「スクーリング(面接指導)」「テスト(単位認定試験)」等を通して単位を修得します。

レポート(課題提出)

登校日が少ない通信制高校では、レポート(課題)の提出によって学習の進捗や習熟度を確認します。レポートの提出には、インターネットや郵便を活用することが一般的です。
標準的な「レポートの添削指導の回数」は、学習指導要領によって以下のように決められています。

教科・科目 添削指導の回数

国語、地理歴史、公民および数学に属する科目

3

理科に属する科目

3

保健体育に属する科目のうち「体育」

1

保健体育に属する科目のうち「保健」

3

芸術および外国語に属する科目

3

家庭および情報に属する科目並びに専門教科・科目

各教科・科目の必要に応じて2-3

スクーリング(面接指導)

スクーリング(面接指導)とは、学校に登校して先生から対面で指導を受けることです。授業を聞いたり、先生に個別相談したりすることによって、学習への理解を深めます。
レポート(課題提出)と同じように、標準的な「スクーリングの単位時間」も、学習指導要領によって以下のように決められています。

教科・科目 面接指導(単位時間)

国語、地理歴史、公民および数学に属する科目

1

理科に属する科目

4

保健体育に属する科目のうち「体育」

5

保健体育に属する科目のうち「保健」

1

芸術および外国語に属する科目

4

家庭および情報に属する科目並びに専門教科・科目

各教科・科目の必要に応じて2-8

テスト(単位認定試験)

通信制高校におけるテスト(単位認定試験)とは、卒業に必要な各教科・科目の単位を修得するための最終試験のことです。多くの通信制高校では、「年度末の1回のみ」または「前期と後期の終わりに1回ずつ」テストを実施しています。

全日制高校の定期考査とは異なり、通信制高校におけるテストは誰もが受験できるわけではありません。テストを受験するには、レポート提出やスクーリング(面接指導)の必要回数・日数をクリアしている必要があります。

高卒資格と高認(旧大学入学資格検定)の違い

高卒資格と高認の違い

「高卒資格(高等学校卒業資格)」とは、その名の通り高校を卒業したことを示す資格です。一方で、「高認」は「高等学校卒業程度認定試験」の略で、高校卒業に相当する学力を証明する資格であり、高校を卒業したことを示す資格ではありません。

高卒資格は高校での学業を終えたことを示すのに対し、高認は高校卒業と同等の学力を備えていることを証明します。この点が大きな違いです。どちらも大学進学時の受験資格として認められていますが、高認を取得しても、その時点での最終学歴は中学校卒業となります。

サポート校とは?

サポート校は、通信制高校とは別の場所にあり、学習の進め方や生活スケジュール、人間関係などの不安を手助けしてくれる場所です。通信制高校の生徒が抱える悩みや課題に対して、サポート校の講師やスタッフが支援してくれます。ただし、このサポートを利用するためには、学費とは別に費用がかかることが一般的です。

サポート校の利用は高校により必須か任意かが異なり、高校選択の判断材料のひとつです。3年間で卒業をめざす場合に、どの程度のサポートが必要かを考えて判断し利用することが一般的です。
なお、サポート校の利用は登校日数(スクーリングの日数)には含まれません。

技能連携校とは?

技能連携校は、技能連携制度を利用して専門科目(商業・工業・情報・福祉等)と普通科目を同時に学び、高校卒業資格を取得できる学校です。専門科目は高等専修学校で職業訓練を受けながら専門的な技術を習得し、普通科目は連携している通信制高校又は定時制高校で学びます。
技能連携校に入学する場合、通信制高校(または定時制高校)の学費に加えて技能連携校の学費が別途必要となります。

通信制高校の学習システムについて

通信制高校の主な学習の流れは、以下のとおりです。

  1. 自宅学習
  2. レポート提出
  3. スクーリング(面接指導)
  4. テスト(単位認定試験)
  5. 単位認定

自宅学習はオンラインでの学習をメインとする学校が増えてきました。
ルネサンス高校では、教科書に準拠した動画授業(メディア学習)を導入しています。生徒が興味を持って学べるよう、幅広いコンテンツが用意されており、ネット環境があればいつでも視聴可能です。また、授業内容はさまざまな意見を取り入れながら、より良いものへと随時更新されています。

ICTを活用した学習サポート

ICTを活用した学習サポートを導入している通信制高校も存在します。ICTの活用方法としてあげられるのは、以下のとおりです。

  • オンライン個別指導
  • Web会議システムでの質問対応
  • AI教材の導入

例えばルネサンス高校では、レポートを紙で郵送する必要がなく、インターネットで提出できます。そのため、自宅や外出先でも手軽に取り組めるなど、時間や場所を気にせず学習できる環境が整っています。また、オンライン個別指導が利用でき、課題や教科書で分からない箇所を先生と一緒に考えながら学習できるサポートもあります。

通信制高校の進路実績データ

通信制高校を卒業したあとの主な進路は、大学や専門学校です。例えばルネサンス高校の過去3年間(2025年3月現在)での進路実績として、以下の学校があげられます。

国立大学 周南公立大学
琉球大学
埼玉大学
山口大学
千葉大学
東京工業大学
東京芸術大学
など
私立大学 早稲田大学
上智大学
明治大学
日本大学
國學院大學
北里大学
帝京平成大学
淑徳大学
聖心女子大学
フェリス女学院大学
など
短期大学 中国短期大学
埼玉女子短期大学
埼玉医科大学短期大学
共立女子短期大学
国際短期大学
戸板女子短期大学
目白大学短期大学部
洗足こども短期大学
香蘭女子短期大学
九州大谷短期大学
など
専門学校 仙台ヘアメイク専門学校
埼玉福祉保育医療製菓調理専門学校
東京モード学園
東京こども専門学校
日本工学院専門学校
山野美容専門学校
青山製図専門学校
日本工学院八王子専門学校
情報科学専門学校
横浜デザイン学院
など

また、卒業後に就職する人も珍しくありません。文部科学省が実施した「学校基本調査※」によると、通信制高校の卒業生は、専門的・技術的職業、事務職、販売業、サービス職業、保安職業、農林業など、さまざまな職業分野に就職しています。

通信制高校の入試難易度と合格のポイント

通信制高校の入試難易度と合格のポイント

通信制高校の入試は、一般的に難しいものではありません。
多くの通信制高校では書類審査・面接を実施します。中には学力試験を実施する高校もあります。
重要なのは、自分が志望する高校で学びたいという気持ちを持つことです。

合格のポイントとして重要なのは、以下の3つです。

  • 面接での受け答え
  • 志望動機書の書き方
  • 提出書類の準備

面接に挑む前に、自分の考えを整理し、しっかりと言葉にできるようにしておくことが大切です。志望動機書を書く際には、自己分析を行い、自分のやりたいことや強みを明確にしましょう。

「自分だけではよく分からない」という場合は、家族や友人に相談して意見をもらうのもひとつの方法です。面接では、面接官に伝わりやすいように、落ち着いてはっきりと話すことを心がけましょう。誇張せず、正直に自分の想いを伝えることがポイントです。

また、通信制高校もほかの高校と同様に定員が設けられており、定員に達すると募集が締め切られる可能性があります。そのため、志望校が決まったら、早めに願書を提出するようにしましょう。

一部の高校で学科試験がある

都立の通信制高校など一部では、60分前後の学科試験を行う場合もありますが、全体の1~2割程度と少数派です。
通信制高校は、個々の学習スタイルや状況に合わせて柔軟に対応することが多いため、学力だけでなく、志望校への熱意や目標を確認しています。

通信制高校の入試の種類

入試の種類は「学科試験(学力検査)」「面接」「作文」「書類審査」の4種類に分けられます。それぞれの実施頻度や見られているポイント、準備のポイントは以下のとおりです。

入試の種類 実施頻度 見られているポイント 準備のポイント
学科試験
(学力検査)
・一部の学校で実施している
・実施している場合、国語・英語・数学の3教科が多い
・現時点での基礎学力 ・授業内容の復習
面接 ・実施されている ・受け答えができているか
・失礼な態度をとっていないか
・身だしなみ
・態度
・回答内容
作文 ・一部の通信制高校で実施している ・作文に取り組む姿勢 ・中学生活の振り返りと進路への想いを整理する
書類審査 ・実施されている ・書類に不備はないか
・素行に問題はないか
・書類の不備
・期限内に提出

通信制高校の入試は、受験生を選別して不合格にすることを目的としたものではありません。そのため、学ぶ意欲があれば、基本的には合格することができます。大切なのは、過度に緊張せず、落ち着いて準備を進めることです。

通信制高校へ新入学・転入学(転校)・編入学はできる?

通信制高校へ新入学・転入学(転校)・編入学はできる?

通信制高校は、新入学はもちろん、全日制高校や定時制高校から通信制高校への転入学や、過去に退学した人の編入学も受け付けています。また、学年問わず1年生から3年生まで転入学が行えます。尚、学校によっては、毎月入学を受け入れているところもありますし、4月や10月など年に数回、特定の時期に受け入れている学校もあります。

転入学・編入学は、高校の在籍状況によって異なるため注意が必要です。例えば不登校や留年から高校の変更を検討している方でも、高校に在籍した状態の場合は「転入学」が可能です。高校を退学した場合は「編入学」が可能です。

入学が可能な例

以下にあげる例のいずれも通信制高校への入学が可能です。

  1. 中学校を卒業後、しばらくの間どの高校にも通っていない状態から、高校1年生として通信制高校に入学する。
  2. 全日制高校に入学し、数日後から登校せずに数か月が経過する。その後、退学はせずに同年の10月に通信制高校に転入学する。
  3. 定時制高校に2年生まで在籍し、その後退学した。しばらくの期間が経ち、新たに4月から通信制高校に編入学する。

※これらの例は一例で、中学校を卒業し高校を卒業していない人であれば、多くの場合通信制高校へ入学できます。

通信制高校の1日の過ごし方

通信制高校の1日の過ごし方

通信制高校に通う生徒の1日は、柔軟で多様です。自分のライフスタイルや学習スタイルに合わせて、自由にスケジュールを組めます。通信制高校に通う生徒の生活パターンとして、以下の3つがあげられます。

  • 働きながら学ぶケース
  • 部活動と両立するケース
  • 趣味や習い事と両立するケース

ここではそれぞれの具体的なスケジュールを紹介します。

通信制高校の1日の具体的なスケジュール例

通信制高校に通う生徒の1日
通信制高校に通う生徒の1日

通信制高校では、自宅での学習が主なため、自分のリズムに合わせて効率的に学ぶことが可能です。あくまでこれらは一例で、生徒は自分の予定や好みに合わせてスケジュールを調整できます。アルバイトや趣味、家族との時間なども含めて、バランス良く充実した1日をすごせます。

働きながら学ぶケースのスケジュール例は以下のとおりです。

6:00

7:00

12:00

13:00

17:00

20:00

22:00

24:00
起床・朝食

仕事

昼食

仕事

学習

夕食

自由時間

就寝

部活動と両立するケースのスケジュール例は以下のとおりです。

7:00

8:00

12:00

13:00

18:00

19:00

20:00

23:00
起床・朝食

学習

昼食

部活動

学習

夕食

自由時間

就寝

趣味や習い事と両立するケースのスケジュール例は以下のとおりです。

7:00

8:00

12:00

13:00

15:00

19:00

20:00

23:00
起床・朝食

学習

昼食

学習

趣味・習い事

夕食

自由時間

就寝

通信制高校のクラス制度と担任制度について

通信制高校のクラス制度と担任制度について

通信制高校では、多くの場合クラス制ではありません。通信制高校は単位制を採用しており、個々人の学習スタイルに合わせて学習を進めます。そのため、クラス単位で同じ授業を受けることは少ないです。同じコースで学ぶ人たちをクラスと呼ぶ場合があります。

各生徒に担任がつくため、学習スケジュールや進路に関する相談ができます。課題の進め方、将来の進路についてアドバイスを提供してくれるでしょう。個々の生徒の学びをサポートする仕組みが整っているため、自分の目標に向かって学べます。

担任と直接相談できる態勢が整備されているのは、通信制高校の特長といえるでしょう。保護者とコミュニケーションを取れる制度を設けているのも、通信制高校の特長です。

また、ルネサンス高校では、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーが、生徒だけではなく保護者も含めメンタル面のサポートしています。

通信制高校の制服について

通信制高校の制服

多くの通信制高校では、制服を導入しています。ただし、制服の購入と着用はほとんどの場合、自由意志に委ねられています。通信制高校の特徴として、服装に関する校則が緩やかなことがあげられます。そのため、制服が存在していても、生徒たちは自分らしい服装での登校が可能です。

ただし、学校ごとに制服の着用率や方針が異なるため、具体的な情報は入学を検討している学校の公式情報を確認すると良いでしょう。

例えばルネサンス高校では、以下のような制服があり、快適性とフォーマルさを両立したものになっています。

ルネサンス高校の制服

通信制高校の行事・イベントは?

通信制高校でもほかの高校と同様に行事やイベントが開催されます。珍しいイベントとしてあげられるのは、オンラインでの交流会です。オンライン交流会では、海外の高校生とゲームやアニメをテーマとした交流会を開催した事例や、バーチャル空間での文化祭を開催した事例もあります。

部活動を実施している学校もあり、ゴルフ部や軽音楽部、テニス部などをはじめマインクラフト部やeスポーツ部などがある学校も存在します。

入学式、卒業式、体育祭、文化祭

通信制高校の入学式、卒業式

入学式や卒業式などの催し物はほぼ全ての学校で行われます。体育祭や文化祭などは、学校によって開催の有無が異なり、これらのイベントへの参加は通常任意とされている場合が多いです。

通信制高校は、全日制高校と比較して登校日数が少ないため、体育祭や文化祭などの準備や練習も少なく楽しむことを目的にしたイベントとして位置づけられることが多いです。

修学旅行

通信制高校の修学旅行

通信制高校の中には修学旅行を実施している学校があります。任意参加の学校が多く、生徒たちは自分のスケジュールや希望に合わせて修学旅行に参加するかどうかを選べます。

通信制高校の3年間のカリキュラムと学習内容

通信制高校の3年間で学ぶ科目は、必履修科目と選択科目に分かれています。必履修科目は、必ず学習しなければならない科目です。一方、選択科目は生徒自身が選択し、受講するかどうかを決められる科目です。必履修科目と選択科目の単位を合わせて、卒業に必要な単位数である74単位以上を満たす必要があります。

以下に、必履修科目の一覧を示します。

高等学校の各学科に共通する必履修科目

国語
  • 現代の国語
  • 言語文化
地理歴史
  • 地理総合
  • 歴史総合
公民
  • 公共
数学
  • 数学Ⅰ
理科
  • 科学と人間生活
  • 物理基礎
  • 化学基礎
  • 生物基礎
  • 地学基礎

(「科学と人間生活」を含む2科目、または基礎科目を3科目)

保健体育
  • 体育
  • 保健
芸術
  • 音楽Ⅰ
  • 美術Ⅰ
  • 工芸Ⅰ
  • 書道Ⅰ

(いずれか1科目)

外国語
  • 英語コミュニケーションⅠ
家庭
  • 家庭基礎
  • 家庭総合

(いずれか1科目)

情報
  • 情報Ⅰ
総合的な探究の時間

※選択科目は必履修科目の応用や、学校独自の科目で設置している場合があります。
※学校により卒業単位数は異なります。

自宅学習のポイントと注意点

通信制高校の制服

自宅学習は、登校に要していた移動時間を自由に使え、生活の中に学習時間を組み込みやすく、余裕のあるスケジュールを組めます。ただし、遊んでしまったり気を抜いたりすることも考えられるため、自分をコントロールすることが必要です。

自宅学習を効果的に進めるためには、学習計画を立てる必要があります。ただし、1か月単位や1週間単位での計画だけ立てた結果、1日に終わらせる分量が曖昧になり、月間や週間の目標を達成できなくなるケースは珍しくありません。

「〇ページまで終わらせる」「〇問終わらせる」「〇件レポートを終わらせる」など、1日ごとに具体的な目標を立てましょう。学校の授業と同じように定期的に休憩を挟みながら進めることにより、集中力が維持できます。

分からないことがあれば、一人で悩まずに担任の先生に相談することが大切です。疑問をそのままにしてしまうと、学習意欲が下がる原因にもなるため、できるだけ早く解決するようにしましょう。

通信制高校のメリット・デメリット

通信制高校のメリット・デメリット

通信制高校には、多くのメリット・デメリットがあり、主なものとしてあげられるのは、以下のとおりです。

空欄 項目 具体例
メリット 自分のペースで学べる柔軟性 ・ライフスタイルや体調に合わせて学習スケジュールを調整できる
登校日数が少ない ・自由な時間を確保しやすい
・朝の満員電車や雨の日の移動による負担を減らせる
・アルバイトや他の興味を追求しながら学習できる
デジタルスキルが向上する ・オンライン学習や教材を通してデジタルに触れる機会が多い
デメリット 自分の学習ペースをコントロールする必要がある ・計画通り学習が進まない
同世代とかかわる機会が少ない ・学校内で友達ができにくい

通信制高校の学費

学校により学費は異なり、幅があります。ここでは公立と私立の学費の例をご紹介します。

公立(東京都立の場合) 私立
入学金

500円

10,000~50,000円

授業料(年間)

10,400円

180,000~300,000円

教科書代、他

30,000円

20,000~100,000円

公立の学費は安く、eラーニングをほぼ導入していないため、提出は郵送の場合が多いです。一方、私立はeラーニングを導入している学校もあり、オンラインでレポートを提出できる場合があります。
私立の通信制高校の学費は、公立に比べて高くなるものの、より手軽に提出ができ、卒業のための学習をしやすい仕組みを持っている点に違いがあります。

就学支援金制度

通信制高校を含めた高校で活用できる制度に、高等学校等就学支援金制度があります。高校の授業料の一部を国が支援してくれるため、経済面での負担を軽減できます。受給できる条件は以下のとおりです。

  • 日本国内に住所がある
  • 国公立または私立の高校に在籍している(2014年以降に入学した生徒が対象)
  • 高校を卒業していない
  • 高校の在学期間が36か月未満(通信制の場合は48か月未満)

以下に該当する場合は受給できません。

  • 世帯の年収が910万円以上(目安)
  • 過去に高校を卒業した人
  • 高校の在学期間が36か月を超えている(通信制の場合は48か月超え)

就学支援金は履修単位数をもとにして、支給されます。そのため、支援金の対象となるのは通信制高校の場合、卒業までの74単位分の履修までで、修得した単位ではありません。詳細は以下関連記事よりご覧ください。

奨学金制度

授業料以外の諸経費などを支援する制度に高校生等奨学給付金があります。高校生等奨学給付金の受給条件は以下のとおりです。

  • 生活保護受給世帯、非課税世帯である
  • 親権者が給付金を支給する当該都道府県に住んでいる
  • 対象となる生徒が、対象となる高等学校等に在学している

支援対象となる主な諸経費として、以下のものがあげられます。

  • 教科書費
  • 各種教材費
  • 通学用品
  • 学用品
  • 教科外活動費
  • 修学旅行費
  • 生徒会費
  • PTA会費
  • 通信費

オンライン授業を受けるためのインターネット料金も対象に含まれる場合があります。ただし、高校生等奨学給付金は地方自治体が運営しているため、都道府県によって受給条件が異なります。詳細については各都道府県や学校への確認が必要です。

また、高等学校等への入学手続きをしたものの、学費の支払いが困難である人に対する支援制度に、日本教育公務員弘済会による奨学金があります。応募資格は学資金の支払いが困難と認められるものとされており、具体的な条件は公開されていないため、支払いに不安がある場合は、各都道府県に確認しましょう。

通信制高校の選び方とルネサンス高校の特長

通信制高校の選び方とルネサンス高校の特長

通信制高校を選ぶ際のポイントとして、以下の4つがあげられます。

  • 学習サポート体制
  • 登校
  • 費用
  • 進路実績

また、学校によって理念や方針が異なるため、通信制高校に通う目的を見直し、自分に合った学校を選ぶことが大切です。

ルネサンス高校グループは、2006年に開校したルネサンス高等学校をはじめとして、現在グループ3校で全国からの入学に対応しています。「人と異なることが人に劣ることではないように、学校の在り方にも多様性が必要」という想いのもと、柔軟な教育を実践しています。

高校卒業資格取得に必要な「メディア学習」「レポート提出」「スクーリング」の基本授業に多彩なオプションコースを組み合わせ、一人ひとりに合った学びを実現できることが魅力です。

また、登校日数が少ないことから交通費等の負担を抑えながら学習を続けることができます。

登校に関しても、スクーリングの日程を柔軟に調整できるため、自分のライフスタイルに合わせやすいのが特長です。「通信」のみを選択した場合でも、充実したサポート体制が整っており、スムーズに高校卒業をめざせます。
さらに、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーも設置しており、生徒や保護者の悩みに寄り添ったサポートを行っています。実際に通う生徒からは、「心身共に余裕を持って過ごすことができています」との声も寄せられています。

ルネサンス高校では、説明会や個別相談会を随時開催しています。通信制高校を検討されている場合は、お気軽にお問い合わせください。

まとめ

まとめ

通信制高校とは、年に約4~20日の登校と自宅学習を併用して学べる高校のことです。自分のペースで学べるため、ライフスタイルや体調に合わせて学習スケジュールを柔軟に調整できます。

さまざまな背景をもつ生徒が集まる通信制高校では、一人ひとりが自由なスタイルで学んでいます。公立や私立、校風やサポート体制など、幅広い選択肢から自分に合う学校を選びやすいことも魅力です。

高等学校卒業資格を得る選択肢のひとつとして、通信制高校を検討してみてはいかがでしょうか。

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