受験勉強は全日制と通信制、どちらがやりやすい? 【第三章 4】
勉強がいやだから通信制の高校に行く−−残念ながら、通信制高校のことをそんなイメージでばかりとらえている大人の人が多いかもしれません。でもそれは誤解です。
「勉強をがんばるために通信制高校を選んだ」というのはM君です。最初から大学進学を志望していたM君は通信制高校から見事、東京都内の有名大学に合格しました。 M君が全日制(通常の通学する高校)の高校ではなく通信制の高校選んだのには理由があります。それは、「大学入試に役立つ勉強を効率的にできるから」です。
M君の場合、通信制高校で基礎を勉強しながら、同時に有名大学への合格率の高さで知られる大学入試予備校にも通いました。いわゆるWスクールですね。 つまりM君は、高校に入った時から大学入試に焦点を当てて勉強をしていたのです。
みなさんもご存じのように、大学入試予備校は、大学入試に合格することを第一の目標とした学校であり、 志望する大学に合格するには、どのような点を重点的に勉強すればいいかなどを、徹底して教えてくれます。 大学別に入試問題の傾向などを詳しく分析し、それを突破するためのコツを集中的に教えます。普通の高校では習わないような受験のテクニックを学ぶこともできます。 中には教え方の上手さでテレビなどでも紹介されるような先生もたくさんいらっしゃいます。
普通の高校に比べて、入試に対する情報収集も細かく行っており、さまざまな入試状況の最新の変化への対応も機敏です。
生徒の能力、学力の進展具合に応じて、志望大学が適切であるかなどを客観的なデータを基にきめ細かく分析してくれます。
もちろん、全日制の高校に通って、こうした大学入試予備校にも通うという方法もあります。でも、それには時間の制限があります。通信制高校のように十分な時間を取ることがなかなかできません。
また、全日制の場合、志望する大学には必要でない勉強までしなければならないという面が強いのも、大学入試を考えた場合は効率的ではありません。 大学入試には必要でない科目の成績もいつも気にしなければならないのは、ある意味非常に非合理的です。 自分が目指す大学の受験科目に数学はないのに、「数学の成績が悪いからもっとがんばりなさい」と言われるのは、ちょっと変ではないでしょうか。
実際、大学入試の制度自体が激しく変化しています。科目数が変わったり、学部の重複受験が可能になったり、全然試験無しで合格できる大学も増えたり。 過去の高校教育はいったいなんだったんだろうと思わせるくらい、変化が著しいのです。
そして多くの大学生が、「なぜ高校生の時にあんなに学校に縛られていたのだろう」と思い返しています。「もっと効率よく勉強する方法はなかったのだろうか」と。 大学受験のためにどうせ勉強に縛られるのであれば、学校に縛られるのではなく、自分の意志で自分の思うように自ら勉強に縛られる。そんなことが可能なのも通信制高校だと言えるでしょう。
最初に述べたように、勉強が嫌いだから通信制高校に行くというのではなく、必要な勉強を集中的にやるために通信制高校に行くというのも賢い選択なのです。
また、大学に入れば、自分に足りないと思う知識を吸収する時間は十分にあります。いいことか悪いことが微妙な面もありますが、 日本の大学は海外の大学と比べて概して自由で、勉強に関してもそう厳しくありません。大学に入ってから自分の進む道を考えるということも十分にできます。
もっとも、そんなことを言うと、「高校1年生の時から大学受験ばかりを考えて狭い分野に絞って勉強をするのは、 将来のための基礎的な知識が付けられない」とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。 でも現実的に考えると、基礎的な知識としては中学校までで多くのことを学びますし、もちろん通信制高校の授業の中で、高校卒業レベルとしては十分な知識を積むことができるのです。 多くの日本人がなぜか思いがちな「若いうちはいろいろな科目をバランスよく」というのは、実はあまり根拠のない考え方なのではないでしょうか。
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