通信制高校通信制高校のルネサンス高校グループ

皆様の声 全国大会出場からの燃え尽き、編入後のスクーリングをきっかけに踏み出せた。

公開日:2021.08.21
最終更新日:2023.07.14

芸能の道に進んだのはルネ高の動画撮影がきっかけ。

小野 めぐみさん Megumi Ono
(茨城県 編入)

ルネサンス高等学校 2010年3月卒業

※記事内容は、インタビュー当時のものです。

以前の学校生活についてお聞かせください。

中学生のころは勉強よりも部活、特に小学生の頃から始めていたバドミントンが好きで、少しでも空いた時間があれば常に体を動かしていたいといった変わった女の子でした。 勉強が嫌いだったので、できれば高校には行きたくないと思っていました。 でも、最終的に進路を決めないといけない時になって、担任の先生に叱られ「バドミントンの強い学校にしたらどうだ」とのアドバイスを受け有名なコーチのいる高校に入りました。

一度高校を辞められた理由についてお聞かせください。

入学後、そのバドミントンのコーチが辞められることになってしまい、進学の理由を無くしてしまいました。 ただ、その時の目標がバドミントンで全国大会に行くというものでしたので、何が何でもそれまでは続けてやると思い、その甲斐あって1年生の夏に全国大会に出場することができました。 全国大会出場後は燃え尽き症候群になってしまい、学校に行ってまでバドミントンをするというのが自分の中でつらくなってしまったのと、新しいコーチと折り合いが悪くてその学校を中退しました。

当校をお知りになったきっかけをお聞かせください。

高校中退し家にしばらくいたときに「ルネサンス高校という高校があるよ」と両親が紹介してくれ、茨城県大子町の学校の見学会に行き、いろいろな先生方の話を聞いてここにしようと決めました。 全日制高校だと時間が拘束されてしまうのがそのときの私には辛くて、 もっと自由に時間を使ってバドミントンをやって、空いた時間に勉強してという自分のスタイルを貫けないかなと思っていました。 ルネサンス高校だと自分でそのあたりをカスタマイズできたので、入学することに迷いはありませんでした。 ここには子育てしながらといったスタイルや芸能活動といった夢を持っていたりいろいろな生徒がいて、オープンな学校なんだなと思いました。 両親はおそらく全日制高校に行ってほしい思いがあったとは思うんですが、切り札という形で「ここだったらどうだ」とルネサンス高校を紹介してくれたと思います。 自分の子供はこういった問題とは無縁だと思っていたところに心配かけて申し訳ないなという気持ちはありましたが、ちゃんと自分のことを見ていてくれたという両親への感謝の想いも湧きました。

高校生活中、心境に変化があったとのこと。

最初のスクーリングがきっかけでした。 私よりもつらい思いをしてきた子の話を聞いたりして、自分だけじゃないんだ、今のままじゃダメだと気づきました。 人それぞれだとは思うのですが、最終的には友達関係で悩んでいる子が多く、共感し合えるところだったのかと思います。

普段の生活をお聞かせください。

生活リズムは乱れないように朝一のバイトを入れて、帰ってきて夕方から夜まで勉強してそこからバドミントンに行こうとか、 バイトのシフトに合わせて勉強の時間と自分の好きなバドミントンの時間を入れてといったことを繰り返しやっていました。 通信制の世間一般の閉鎖的なイメージを無くすにはどうすればいいかなと思い、生徒会と部活を作ろうとしました。 遠方の子もいるので、コミュニティを作ってスクーリングで会うときは「久しぶり」みたいな感じにできるかなと思ったのもきっかけです。

スクーリングへ参加されていかがでしたか。

スクーリングでは家庭科のおやき学校の授業が、友達と盛り上がって楽しかった思い出です。地元の方のお話を聞けたのも楽しかったです。 簡単な小テストが配られたのですが、簡単というのは大嘘で難しい問題ばっかりで「嘘でしょ」という感じでみんなで話し合って解いたりしていました。

進路や目標について教えてください。

「進路はどうしますか」と高校3年生のときに聞かれたときは、まだ私の中に明確な答がありませんでした。 このまま社会人として就職するのか、それとも大学・専門学校に行くのか決まっていなかったときに、 担任の先生に「今何が好きですか」と聞かれました。 その時好きだったのがアニメの声優さんだったのですが、「聞いてるのとやってみるのとどっちが好き」と聞かれ、 声優の仕事を調べてみました。 調べてみたら楽しそうと思い、専門学校を教えてもらい見学に行きました。 見学した学校の中に行きたいところがありましたと伝えたら、 「自分がやりたいことを一番に考えたらどう」とアドバイスをもらって、そこに行くことに決めました。 進路に関して親身に相談に乗ってくれたことは、今でもすごく覚えています。

当校へ入学し良かったことをお聞かせください。

『15-1A』という通信制高校の雑誌を作ろうという企画が持ち上がって、ルネサンス高校代表として参加させてもらい一般の企業さんとの会議に参加したり、 親睦会としてバーベキューをやったり、今まで経験できなかったことを経験させていただきました。 また、人の痛みが分かり人にやさしくできることがルネ高のいいところだと思います。

声優学校に進学されていかがでしたか。

声優学校時代にいつもやることとは違った舞台をみんなでやらせていただきました。本当につらかったんですが、お客様から拍手をいただいたときに嬉しくて、なんて素晴らしい職業なんだと思いました。 もっと演技が上手になって、演じられる役者になりたい、全身を使ってお芝居をしたり映像の仕事をしてみたいなと思って演技の方に進みました。 もともとアニメとか漫画・ゲームが好きで、その中で憧れていた方に『15-1A』のときにインタビューさせていただく機会がありました。 『ONE PIECE』のルフィの声で有名な田中真弓さんにいろいろなお話を聞かせていただき、私もこういう素敵な大人の女性になりたいなと思いました。 その後も舞台があるときはこっそり見に行ったり、これからもずっと尊敬している方です。

芸能活動をめざしたきっかけをお聞かせください。

実はルネサンス高校3年生の時、新木場でバーベキューをやる際に、5分くらいの番組のエキストラをやってくれないかと言われたのが1番最初です。 それは9年くらい前になると思いますが、報酬をいただいてお仕事させていただくようになったのは昨年くらいからです。 一番やってみたいことは子供番組の出演ですが、どんなお仕事いただいてもちゃんとできるようになりたくて、仕事には常に全力で挑みたいと思っています。 将来はお母さんにはなりたくて、自分の子供と一緒にテレビに出演できたらいいなとも思っています。 子どもたちには「めぐちゃん」と呼ばれているんですが、どの年齢になっても「めぐちゃん」と呼ばれるような人になりたいなと思います。

当校について教えてください。

ルネサンス高校はアットホームな学校だと思います。 先生は自分の親のように親身になって話を聞いてくれますし、時には叱ってくれることもあります。 すごく仲のいい友達のように悩みを相談できたり、他の学校では考えられないようなことまで心配してくれたり、もう一つの家族みたいな感じです。 卒業後も繋がっている友だちもいて、今年の夏に学校のある大子町に遊びにいけたらと計画しているところです。

当校へ入学検討しているみなさんへメッセージをお願いします。

国語だけはしっかりやっておくといいですね。 台本読む時に漢字が読めないと恥ずかしいです。 一通り勉強するのを踏まえた上で更に大事なものということなんですが、国語の読み書きとか、歴史であるとか、一般教養があるといいと思います。 私も苦手な部分があるんですが、だからこそもっと勉強しておけばよかったなと思う部分でもあります。 今まですごく頑張っていたから閉じこもってしまう子も多いと思うんです。頑張っていなければ閉じこもっていないと思うので、 ちょっと休憩してから、もう一歩だけ踏み出せばいいのかなと思います。 踏み出すまでに時間がかかっても、自分の中で落ち着いてから一歩を踏み出し、踏み出したらあとは進むだけです。 どうしようもなくなったら、逃げたほうが勝ちだと思います。 無理して疲れて駄目になっちゃうより、逃げて休んで新しい一歩を踏み出した方が良いと思います。

※本ページのインタビューは2020年2月に行ったものです。