高校中退後は再入学できる?転入・編入との違いや進路の選択肢を解説
更新日:2024.12.26

高校中退後、就職活動などで高卒資格の必要性を感じて後悔する人も多いでしょう。中退された方でも、高卒資格を取ることができない訳ではありません。高校には編入や再入学をすることが可能です。全日制高校・定時制高校・通信制高校への再入学や編入、高卒認定試験など、実はさまざまな選択肢があります。
それぞれの特徴を理解し、自分の状況に合った進路を選ぶことが大切です。
この記事では、高校中退後の再入学や進路について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次 - Contents
そもそも高校における転入・編入・再入学とは?

高校を変えたり、中退した後に再度入学したなどのパターンに対して、転入・編入・再入学といった言葉が存在します。
それぞれの定義を理解し、自分に合った道を探すことが大切です。
転入とは
高校に在籍中の生徒が別の高校へ移ることです。退学することなく、修得済みの単位や在籍期間に応じて、新しい高校での学年が決まります。
編入とは
編入も別の高校に移る点では転入と似ていますが、一度中退した期間がある点で異なります。中退後に、再び別の高校で学び直す場合の呼び方です。修得済みの単位は、編入先の規定により認められることがあります。
再入学とは
再入学は、さまざまな意味で使用されますが、主に「高校中退した後に、別の高校ではなく中退前と同じ高校に再び入学すること」に対して使用されます。他にも「他の高校の入試を受験し、1年生として入学すること」等さまざまな意味でも使用されます。
いずれの場合も、学校の規定や個々の状況によって手続きや入学時期が異なるため、希望する高校に事前に確認することが重要です。
高校中退後に再入学・編入する方が良い理由

高校中退後、編入や再入学を選ぶ理由は、将来の可能性を広げられることにあります。中退という経験は、一時的に将来への不安を感じさせるかもしれません。
しかし、学業に戻るという決断は、新たな視点や目標を与え、人生を大きく前進させるための新たな一歩を踏み出す機会にもなります。
ここでは、高校に再入学・編入する方が良い理由について解説します。
最終学歴を高卒にできる
高校を中退した後に再入学や編入を選ぶべき理由の一つは、最終学歴が「中卒」ではなくなるという点です。中卒の学歴は、職業選択の幅を狭めてしまう可能性があります。
多くの職種や資格試験では高卒以上の学歴を必要とすることが一般的であり、学歴による偏見も依然として存在するため、中卒であることにコンプレックスを感じる人も多いでしょう。
高校を卒業することで、より良い就職機会や昇進・昇給の可能性が広がるだけでなく、大学などの高等教育機関への進学も選択肢として考えやすくなります。
高校への転入や編入、再入学を検討することは、将来の可能性を広げる重要な選択肢となるでしょう。
進学に関して、選択の幅が広がる
高校中退後に編入や再入学を選ぶことで、進学先の選択肢が大きく広がります。高校卒業資格を取得すれば、短大や大学、専門学校などへの進学が可能となり、将来の進路に多様な選択肢が生まれるでしょう。
進学によって高度な知識やスキルを習得することで、就職時の選択肢も増やせます。また、新たな目標を見つけたり、学びを通じて視野を広げたりすることで将来の可能性が広がります。
高校卒業資格を得ることは、未来に向けての大切な第一歩です。再入学や編入は人生に新たな道を切り開き、可能性を広げるきっかけになるでしょう。
就職に関して、選択の幅が広がる
高校卒業資格は、就職活動においても重要です。多くの企業が「高卒以上」を採用条件としているため、中卒では応募できる求人が限られてしまいます。
高卒資格を持つことで、企業の採用試験に挑戦できる機会が増え、正社員として採用される可能性も高まります。そのため、中卒に比べて給与水準の向上が期待できるでしょう。
医療・福祉分野など、資格が必須となる職種へのキャリアパスも開かれます。単なる収入面だけでなく、結婚など将来的なライフプランに良い影響が出る場合もあるでしょう。
高校を卒業することによって、将来の選択肢を大きく広げることにもつながるでしょう。
高校中退後に再入学する方法はある?

再入学には以前在籍していた高校が、再入学の受け入れ態勢を整えているか否かが重要です。
また、再入学の選考方法は学校によって異なりますが、主に面接と作文による選考が一般的です。まずは、在籍していた高校に問い合わせてみましょう。
高校中退後の再入学が困難な場合の進路

高校を中退した後の進路選択は、誰もが不安を抱えるものです。しかし、実際にはさまざまな選択肢があり、それぞれの状況や目標に合わせた道を選べます。ここでは、主な選択肢について詳しく見ていきましょう。
1.通信制高校へ編入
高校中退後、さまざまな事情で全日制高校への再入学が難しい場合でも、高校卒業の資格を得る道は残されています。その一つが、通信制高校への編入です。
通信制高校の特徴は、自分のペースで学習を進められることです。スクーリングはありますが基本的には自宅学習が中心の学校が多く、アルバイトや家事などによって忙しい人でも、学習時間を確保しやすいのがメリットです。
また、通信制高校は、不登校や中退を経験した生徒も多く在籍しています。そのため、周囲の目を気にすることなく、落ち着いて学習に取り組める環境であるといえるでしょう。
2.全日制高校を再受験
高校中退後、もう一度高校で学びたい場合、全日制高校を再受験するという選択肢があります。ただし、中退者を対象とした募集を行う高校は少なく、狭き門となる可能性があります。
全日制高校を受験するには、学力試験など、一般の入学試験と同様の選抜を突破しなければなりません。さらに、編入試験になると難易度が上がる傾向にあります。よって、合格基準は高く、合格率は決して高くありません。
また、年下の生徒たちと同じ学校生活を送ることや、再入学者のためのサポート体制が整っていないなどといった点にも留意しておく必要があります。
3.定時制高校へ編入
定時制高校は、全日制高校とは異なり、夕方から夜にかけて授業が行われるため、アルバイトや仕事と両立しながら高校卒業資格取得をめざせます。入学試験は比較的容易なため、学力に不安がある人も入学しやすいでしょう。
定時制高校では、毎日学校に通いながら、自分のペースで学習を進められます。ただし、全日制高校に比べて授業時間が短いため、効率的な学習が必要です。
入学後の進路は就職者が大半を占め、大学進学は少ない傾向にあります。生徒一人ひとりの進路に合わせた指導体制やカリキュラムの内容、授業の時間帯は学校によって異なるため、自分のニーズに合った学校選びが重要です。
4.高等学校卒業程度認定試験(高認)
高校を中退した後でも、「高等学校卒業程度認定試験」に合格すると、進学や就職の道が開かれます。
「高等学校卒業程度認定試験」は、高校卒業者と同等以上の学力があると認められるための公的試験です。試験は年に2回行われ、合格することで大学や専門学校を受験する資格が得られます。
ただし、この資格は「高校卒業」とは異なり、「高卒と同等以上の学力」を証明するものです。そのため、履歴書には「高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験)合格」と記載することになり、最終学歴は中卒のままとなるため注意が必要です。それでも、進学や就職の可能性を広げるため、有力な手段であることに変わりありません。
5.高等専修学校に入学
高等専修学校は、中学校卒業資格があれば入学可能な専門教育機関として、職業に直結する知識や技術を学べる学校です。
授業は実務に重点が置かれ、職業に直結した内容を学びます。高校中退後、専門的なスキルを早く身につけたいと考えている人は、高等専修学校への進学を検討してみましょう。
6.就職
就職も、高校中退後の進路として考えられます。中卒でも働いて自立することは可能ですが、職種の選択肢は高卒と比べて限られる傾向があります。また、給与や待遇面でも高卒の方が有利な場合が多いです。
そのため、就職しながら「高等学校卒業程度認定試験(高認)」を受けて合格をめざすという方法も検討できます。合格した場合、大学や専門学校への進学も視野に入れられ、将来の選択肢を広げる大きな一歩となるでしょう。
7.海外留学
海外留学は、高校中退後の新たな進路として検討できる選択肢の一つです。日本の教育制度が合わない場合、異なる環境で勉強しながら世界と交流する機会が得られます。
海外留学により、知識やスキルが磨かれるだけでなく、自身の成長の一助となるでしょう。
ただし、言語の壁や費用、ビザ取得などの課題が伴うため、留学エージェントや留学経験者などに相談しつつ慎重に計画を進める必要があります。
高校中退後に再入学せず、定時制高校や通信制高校へ編入するメリット

高校中退後、再び全日制高校に通うのは難しいと感じている人もいるでしょう。そうした人には、定時制高校や通信制高校への編入という選択肢があります。ここでは、定時制高校や通信制高校へ編入するメリットについて解説します。
これまで修得した単位を引き継げる
定時制高校や通信制高校への編入では、前籍校で修得した単位を新しい学校に引き継げます。1年生や2年生で修得した科目を最初から学び直す必要がなく、円滑に学習を続けられるでしょう。
ただし、単位の引き継ぎには在籍時期や学年が重要です。全日制高校は学年制を採用しているため、年度の途中で中退した場合、その年度の単位は認定されません。一方、3月31日まで在籍していれば、その年度の履修科目が完了とみなされるため単位を引き継げます。
自由な時間が増える
通信制高校や定時制高校への編入のメリットは、自由な時間が増えることです。
定時制高校は全日制高校に比べて授業時間が短いので、自由に使える時間が多いです。通信制高校では全日制高校に比べて、登校する回数が少ないため、通学時間を最小限に抑えられる点がメリットのひとつです。
空いた時間を有効に活用することにより、アルバイトや趣味に打ち込んだり資格取得にチャレンジしたりできます。高校卒業という目標をめざしつつ、自分自身の成長につながる充実した時間を過ごせるでしょう。
全日制高校同様の高校卒業資格を取得
定時制高校や通信制高校に編入することで、全日制高校と同様に高校卒業資格を取得可能です。
そのため、就職活動や高等教育機関への進学においても、履歴書に「〜高等学校卒業」と記載できます。
とくに、通信制高校は通学頻度が低いため、病気などの理由によって、毎日通学することが難しいような生徒には、高校卒業資格を取得するために適した場所となるでしょう。
通信制高校ならルネサンス高校

ルネサンス高校は、自分のペースで学習を進めたい方や、大学進学をめざす方に適した広域通信制・単位制の高校です。スマートフォンやタブレットを活用したeラーニングが特長であり、通学の負担を軽減しながら柔軟に学習できます。
卒業時には全日制高校と同じ資格が得られ、大学進学実績も豊富なため、進学希望者にとってもルネサンス高校は心強い選択肢です。
また、担任と相談の上で自分に適したスケジュールを組めるため、ライフスタイルに合わせた学習ができます。各生徒に対するきめ細やかなサポート体制も整っており、学習面や進路に関する不安を解消しつつ学べる環境が整っています。
美容や芸能などの勉強を並行して行える様な、さまざまなオプションコースも充実しているため、将来の夢に向けて本格的にスキルを磨くことも可能です。
通信制高校に関する不安や疑問は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ

高校中退後も、再入学や編入、高卒認定試験などさまざまな方法で高卒資格を取得できます。最終学歴が「中卒」ではなくなることで、進学や就職の選択肢が広がり、収入アップやキャリアアップも見込めるでしょう。
とくに、通信制高校・定時制高校への編入はこれまでの修得単位を引き継ぐことも可能で、自由な時間も確保できるメリットがあります。自分の状況に合った進路を選び、未来への可能性を広げていきましょう。
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